pcst2012レポート

sakura_osamu先生によるPCST2012のレポート
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佐倉統 @sakura_osamu

フィレンツェでの学会初日(というか前日イベント)、無事終了。今日は学会行事としての市内観光と、開会式とウェルカム・パーティ。時差ボケも残っており、なんか疲れた。お菓子は朝の甘いパン以外食べていない(機会がなかった)が、食事本体をがつがつ食べ過ぎている気がする。

2012-04-19 06:24:58
佐倉統 @sakura_osamu

科学コミュニケーション学会(PCST)、午前中はプレリミナリー講演。MITのナノテクの人の話と、イタリアのBucchiさんが科コミの「質」を検討する話。目的や文脈によって「要求される質が異なるだろう」という質問が、ワタシも含め、フロアから頻出。

2012-04-19 18:21:18
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 科コミ政策の国際比較のセッション。科コミ関係言説分析の英米豪伯比較で、科コミをめぐる構造が異なるという発表。その次は、中国の状況の紹介。1990年代から国家主導で進んできた。むしろ科学史や科学哲学に主眼が置かれている模様。

2012-04-19 18:26:15
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 科コミ政策国際比較、次はコロンビアの状況。1990年に科学技術基本法が制定され、青少年の科学教育振興が推進されている。2010年に科学技術国家戦略が制定。科学技術公共政策への市民参加を強調。啓蒙普及と市民参加の両立に苦慮している模様。

2012-04-19 18:35:52
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 続いて、科コミと科学技術行政の両方を巻き込む、欧州 "PLACES" プロジェクトから示唆される9つの重要点の開陳。市民の利益や興味関心、地域リーダーシップなどが強調されている。科コミの社会経済学的影響を測定する、適切かつ客観的な尺度の開発が必要と。

2012-04-19 18:48:27
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 科コミ政策国際比較、パネル・ディスカッション。ブラジルでは科学技術が国家主導だが、英ではもっと「草の根」、との指摘。市民社会の「成熟」の差か、と。

2012-04-19 18:55:07
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 中国の人から、「国家政策」の位置づけや重みが国によって違うので、政府の科学技術基本政策を言説分析しても国家間での単純な比較は難しいとの指摘。(それはそうだ。)

2012-04-19 18:59:16
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 科コミ政策国際比較の自由討論。有効な国際比較をどうやるか。フロアから「文書になっている政策だけではなく、助成機関が科コミを奨励しているか否かも重要な比較ポイント」との指摘。

2012-04-19 19:17:01
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 フロアから、国家政府の科コミ政策と、地域に定着する過程の関係について、オランダの人から質問。中国のパネリストが、まず上からの政策が必要、しかし地域に浸透し定着するために人々の支持が必要と力説していたのが印象的。

2012-04-19 19:25:45
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 中国の農村→都市の大人口流入。政策や産業だけでなく、科学館などの科コミ需要も大きい。しかし科コミの高等教育機関がない。作りたい、と中国のパネリスト。フロアからは中国科学コミュニケーション・センターの人からも質問あり。(中国の存在感、非常に大きい。)

2012-04-19 19:36:12
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 Communicating Science Furures のセッション。M. Burns: 科学の最先端を紹介する1960年代(?)マンガにおける最先端科学の描かれ方について。科学と技術の混同、環境問題への関心の薄さなどが特徴。

2012-04-19 21:47:40
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 P. Murphy: 遺伝操作技術やライフサイエンス。生政治、ELSI、映画《ガタカ》等に見る未来の科学→自然との調和、未来の人間性、胚細胞の聖物視など。あまり目新しい話題は出てこなかったように思う。

2012-04-19 21:58:50
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 V. della Cave: 欧州メディア(各国新聞)におけるナノテク関連記事の分析。2000-07年、キーワード検索で837記事。ナノテクそのものが主眼の記事は1/3。多くは革命的新技術と賞賛。リスクに触れているのは1/4のみで、しかも軽い扱い。

2012-04-19 22:10:40
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 B. Trench: 新聞紙上の科学的「物語」のタイプ分け。過去⇔未来の時間軸と、確実性高⇔低の軸で分類。発見物語、画期的未来の約束、人物礼賛、警告など。サンプル抽出は体系的ではなく、調査というより洞察の開陳という感じ。

2012-04-19 22:23:21
佐倉統 @sakura_osamu

自由討論:ナノテク新聞記事の文化差(答:とくになし、リスクの扱いは国による違いあり)、科学技術の確実性の程度と警告の関係、科コミは科学技術の効用とリスクのどっちに重点を置くべきか、など。昔は科学夢物語が多かったが最近はリスクに触れるものが増えてきたとの意見も。

2012-04-19 22:45:42
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 ポスター:韓国原子力研究所(?)による福島事故対応、とくに一般社会向け対応の報告あり。スペインのグループはスペインの福島報道の新聞記事分析をしていいる。今日の3.11関係はその2つ。うちの3.11関係ポスターは明日。

2012-04-19 23:26:26
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 午後のプレナリー。B. Lewenstein: 科コミ関係学術専門誌の変遷。数が増え分野も多様に。関連学会も増。ウェブを利用したメディアセンターの活動も。

2012-04-19 23:34:20
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 E. Einsiedel: "public" とは? 科学者やステイクホルダーが "public" をどのように想像しているか? 最先端技術vsありふれた技術。「無知」をどう位置づけるか。

2012-04-19 23:44:47
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 そうか、今年は Public Understanding of Science の創刊20周年なんだな。

2012-04-19 23:46:50
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 M. Bauer(PUS編集長): 社会における知識の可動性の歴史の中に一般社会の科学理解を位置づける。仏教の中国伝来から始まる、壮大で面白い話。PUS(雑誌)の現状紹介も。リジェクト率は高くなっているなど、全体に良い方向に成長しているとのこと。

2012-04-20 00:02:35
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 あー、このプレナリーの講演者は、PUSの歴代編集長だったんだ。気がつかなかったよ・・・。無知暴露。J. Durant, B. Lewnstein, E. Einsledel, M. Bauer.

2012-04-20 00:06:45
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 科学技術コミュニケーションは知識コミュニケーションであり、知識生産に対する敬意(reputation)のコミュニケーションである (M. Bauer)。

2012-04-20 00:29:55
佐倉統 @sakura_osamu

#PCST2012 気を取り直して学会報告。日本を除く東アジア諸国(中台韓)からの、科学技術を取り巻く社会的状況に関する調査の報告。最初は韓国科学技術院の人。2004年が転換期。大型科学プロジェクトがたくさん立ち上がった。

2012-04-20 15:48:15
佐倉統 @sakura_osamu

#pcst2012 続いて中国。Ren Fujun (CRISP): 1992年から市民科学リテラシーを継続調査。科学リテラシーは上昇。科学技術受容率は横ばいだが、欧米に比べると新規技術の肯定率が高い。科学者に対する「尊敬」が他の職業より高い。市民科学リテラシー指標を開発中。

2012-04-20 16:03:03
佐倉統 @sakura_osamu

次は台湾。P.P. Shein: 科学技術への理解、参加度、伝統文化との関係を調査。男・若者・高学歴が科学技術に積極的。疑似科学・迷信を信じる度合いは、TV視聴時間と相関、年齢と逆相関(高齢者ほど迷信を信じる)。が、科学知識が高いほど占いを信じる!(続く)#pcst2012

2012-04-20 16:17:46