- aisaka_novel
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以下はたとえ話なので、その前提で読んでください! ここに二人の登場人物がいるとします。ニコール・キッドマンさんとグウィネス・パルトローさんです。皆様ご存じ、ハリウッドの名女優さんですが、もしも名前を知らない人が始めて見たら、「すごく強そうな男性の名前」に読めたりしませんか?
2012-05-18 22:17:55先入観とは侮れないもので、作家さんの頭の中では決まっていても、読者にそれが伝わっていないことが多々あります。そういうときに、三人称代名詞や、比喩などの修飾表現をつかって、キャラクターの容姿や風貌、年齢、性別を、ナチュラルに読者に染みこませることにしましょう。
2012-05-18 22:18:10本は、アニメや音楽と違って、『自分のペースで堪能できる娯楽』です。途中で止めたり、また読み始めたりが当たり前の娯楽です。簡単にそれができるところが売りでもありまして、裏返していうなら、たとえば数ヶ月後に、いきなり『途中から読まれる』こともある媒体です。
2012-05-18 22:18:36つまり、よくあるケースとしてはそれも想定しておかないといけないのです。読者さんに、本を読むときの環境や作法を強制なんてできないわけなので、自分の作品がいきなり『途中から楽しまれる』ことも想定しておくような作品作りもテクニックのひとつです。
2012-05-18 22:18:43以下サンプルです。サンプルなので情緒抜きのシンプルなもので。改行ができないのでわかりづらいです……あと、僕編集者のくせに文章うまくないよ! すみません。。。
2012-05-18 22:19:44『ニコールは背後から忍び寄り、そっと囁く。「おい」突然の呼びかけにグウィネスは驚き、そして振り返る。「そんな馬鹿な」震える足であと退るグウィネス。「あんたは、死んだはず……」こうして、ニコールとグウィネスは再会した。
2012-05-18 22:20:00この文章を読んで(下手ですみません)、ニコールさんとグウィネスさんがどんな造形の持ち主か、風貌かわかりますか? これが小説の途中にある文章だとします。冒頭ではちゃんとニコールさんもグウィネスさんもキャラ描写が説明されているはずです。
2012-05-18 22:20:50当然そのイメージで最初から作家さんの頭の中では二人が動いて、物語を紡いでいるのですが、しかし、これを途中から読みはじめた……正確には、途中から久しぶりに読むことを再開した読者は、まっったく設定を覚えていません。
2012-05-18 22:20:56具体的にはニコールさんもグウィネスさんが男か女か、老人か子どもか、今の時間が昼か夜か、天気が良いか悪いかも覚えてないかもしれないのです。
2012-05-18 22:21:03そういうケースのためにも、そして自分の文章をよりリッチにするために、三人称代名詞を活用し、『設定説明』をやってみましょう。たとえば『ニコールは~~した』という文章があるとすれば、『ニコールは~~した。そしてニコールは~~する。さらに~~するニコール。』みたいに書かずに、
2012-05-18 22:21:19『その細い体躯の青年は~~した』とか、『豪奢な容姿をあわせもつニコールは~~した』とか、『ニコールは、雨に濡れた袖口をこすりながら~~する。』などなど、シーンやキャラの風貌が加味されている修飾節を繋げてみましょう。
2012-05-18 22:21:35淡泊だったり、イメージが沸きにくかった文章が、すこし色付いて読めるようになるかもしれません。これは、読者の頭の中にキャラクターをイメージさせるヒントになります。
2012-05-18 22:21:46そうすれば、(あえて言いますが)『たくさんの娯楽からようやくここに戻ってきたけど、設定はすっかり忘れてしまった読者』に、もう一度イメージを想起させることができるかもしれません。
2012-05-18 22:21:57加え、その修飾節の選び方や扱い方が、その人の個性にもなります。「この言い回しがこの作家さんの良さだよな~」と読んでいて感じることがあると思います。そのはじめの一歩になるかもしれません。以上です! キミも300万円を目指してみるんだ!⇒ http://t.co/2sEzoh8R
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