NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 原発の安全とは何か~模索する世界と日本~」 書き起こし・ほぼ完全版 #nhk

5月19日に放送されたものを文字起こししています。 進行:鎌田靖(NHK解説委員) ゲスト:大崎要一郎(NHK科学文化部)
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とし @toshihiro36

<ナレーション> こうしたなか四国電力は独自の安全対策を打ち出しています。そのひとつ国が求める以上の高い防水性を備えた扉。重要な建物の扉を厚さ15cmの鉄製のものに付け換えました。また変電所を新たに稼働させ、外部からの予備の送電線を増やしました。

2012-05-20 13:22:22
とし @toshihiro36

<ナレーション> さらにストレステストで耐震性がいちばん弱いと指摘された電源装置を、鉄骨で補強しました。すべての重要な設備の耐震性の余裕を、4年以内に2倍に高める計画です。四国電力はこうした取り組みについて、住民への説明を続けています。

2012-05-20 13:27:24
とし @toshihiro36

<ナレーション> しかし今でも16万人が避難している原発事故の影響は大きく、住民の不安はぬぐい去れません。 安全対策への費用は数百億円に上る見通しで、原発にかかるコストはかさむ一方です。

2012-05-20 13:31:34
とし @toshihiro36

<ナレーション> 四国電力は原発の運転再開を目指しつつも、今後コストが増え続けるのであれば、原子力発電の位置づけを見直していく可能性を初めて示唆しました。「原子力の安全対策には最大限努めてまいりますが、発電単価が際限なく高騰するようであれば他の電源と比較し検討する必要があります」

2012-05-20 13:36:27
とし @toshihiro36

鎌田:大崎さん、いま伊方原発のケースを見てきたんですけれども、それ以外の原発ですね…この現状はどうなっているんでしょうか?

2012-05-20 13:39:05
とし @toshihiro36

大崎:安全性をめぐる議論としましては、例えば静岡県の浜岡原発では現在18mの防波壁を建設中なんですが…最近これをさらに超える想定が示されたことが波紋を呼んでいます。また福井県の敦賀原発では地下に活断層があるのではないかという可能性が浮かび上がりました。この調査が現在続いています。

2012-05-20 13:44:12
とし @toshihiro36

大崎:東日本大震災のあと明らかになったリスクに、どう備えるのかが各地で議論されているんです。日本では夏には福島第一原発の事故を踏まえて見直しが進む、エネルギー政策の決定が控えています。

2012-05-20 13:47:42
とし @toshihiro36

大崎:アメリカやスイスを見てきましたけれども、世界では安全との向き合い方がコストの問題などにつながり、政策の決定にも影響を及ぼしていると感じました。まずはそのエネルギー政策の決定にいおいても、まずは日本として安全とどのように向き合っていくのか議論する必要があると思います。

2012-05-20 13:51:42
とし @toshihiro36

鎌田:「原発に100%の安全はない」これが福島第一原発事故の重い教訓でした。このことは忘れてはならないと思います。原発の運転再開を認める・認めないにかかわらず、この重い教訓を踏まえた上で原発の安全と私たちはどう向き合えばいいのか。その議論をこれからも深めていかねばなりません。

2012-05-20 13:58:47
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