佐々木隆治氏(マルクス研究者)がマルクスとヘーゲル関係について語る

若手のマルクス研究者、佐々木隆治氏がマルクス、ヘーゲル関係を考える上での問題提起を行っています。
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marx kenkyu @marukenkyu

今日の合評会の感想。読まずに批判したり、けんか腰の人がいてイラッとしたが笑、勉強になった。やはり有井さんの突っ込みはするどい。議論していて、結局は、すべてが学の基礎付けの問題に帰着することがわかった。だが、ヘーゲルと同じ意味で、マルクスに学の基礎付け問題があるとは言いがたい。

2012-03-04 19:16:34
marx kenkyu @marukenkyu

もちろん、何の意義もないということはないだろう。有井さんは学の基礎付けの問題まで遡ることによって経哲におけるヘーゲル現象学批判の意義をきわめて高い精度で取り出していると思う。これは、非常に重要な業績だ。しかし、他方、この問題構成にしばられてマルクス自身のテクストに内在してよ(続)

2012-03-04 19:18:24
marx kenkyu @marukenkyu

めなくなっている。その最たるものがテーゼであり、ドイデであり、物象の人格化における自由の意義についてだと思う。資本論でいえば、私的労働の位置づけが曖昧になり、素材や近代的形態の特異性が後継に退いてしまう。とはいえ、有井さんのいうヘーゲル批判の意義ついて位置づける必要があるだろう。

2012-03-04 19:22:42
marx kenkyu @marukenkyu

池田さんならどう議論しただろうと考えるとおもしろい。池田さんは学の基礎付け問題について、どういう見解をとるのだろうか。

2012-03-04 19:23:37
marx kenkyu @marukenkyu

@koheisaito0131  そうだね、二巻は経済学批判として考えたときに意義がはっきりするからね。まあ、学の基礎付け云々はマルクスに即せば間違いでしょう笑 だけど、考えてみる価値があるのは、有井さんがヘーゲル的に問題をたてることでマルクスの核心に肉薄したと言うこと。

2012-03-04 19:33:35
marx kenkyu @marukenkyu

@koheisaito0131 ここに、マルクス、ヘーゲル関係を考える上での重要なカギがあるような気がする。学的基礎付け問題や経済学批判の理論的根拠について、いろいろと考えてみる必要がありそうだ。斉藤もぜひ考えてみてください。

2012-03-04 19:35:00
marx kenkyu @marukenkyu

@koheisaito0131 つまり、マルクスの初期および後期の経済学批判にくわえ、ヘーゲルの現象学、論理学、法哲学に精通しなければならないというとてつもない力量が必要となる笑 有井さんはかなり肉薄したけどやはりヘーゲルに回収されている。これできそうなの斉藤くらいじゃない笑?

2012-03-04 20:26:05
marx kenkyu @marukenkyu

@koheisaito0131 一言だけ付け加えておけば、有井さんは経哲草稿のヘーゲル現象学批判の問題意識を唯一、的確にとらえた先行研究としてルカーチの『若きヘーゲル』をあげていました。

2012-03-04 20:46:28