二日間の「モラトリアム」とその後
観客それぞれの社会的背景が照らし出されてその舞台をめぐって(上演時間以外でも)関係性が生まれるというポリティカルにブレヒト的(叙事的・ドキュメンタリー的?)な側面もあるのでしょうか?ブレヒト演劇はこの前のチェルフィッチュ『現在地』を観てから気になっているのだがまだ戯曲集が買えず。
2012-05-22 01:34:44あと『モラトリアム』の空間の雰囲気に関して、アンビエント的BGMも定期的に鳴っているし照明も移り変わるしで演出により微妙に異化されているのだが、そのまま日常の延長の人もいれば勤勉な規律(振り付け)を習得しているので非日常の事態に放り込まれる人もいるという、
2012-05-22 01:32:28このウォーホル論の後は劇作品「観客席」に関して『舞台/観客席という二項対立の図式を失効を失効させることにあった。』しかし、という導入でリオタール「幾つもの沈黙」に接続されて2012年のパラフィクション的な「作者のフレーム」を検討する寺山修司論に続いているのでこっちも要再読だった。
2012-05-22 00:55:11『彼は「映画」という形式が本来的に備えている紛れもない「権力」を、すなわち「見ること」の収奪と編成のシステムを、くっきりと浮かび上がらせるのである。』(退屈の監視人 アンディ・ウォーホル論)
2012-05-21 23:41:21『冷徹で厳重な「監視」という側面を持っている。(…)ウォーホルの「映画」においては、そこでいかなる騒ぎが演じられていようとも、もっともベーシックな部分で問題とされているのは、常にこのような「見る=撮る/見られる=撮られる」という特殊な関係の孕み持つポリティックスである。』(同)
2012-05-21 23:39:25第二章 「時間」をくり抜く 「ぼくが好きなのはまるごとの時間、あらゆるリアルな瞬間の、そのいわば厚切りのようなものだったーーA.W(「<退屈>の監視人 アンディ・ウォーホル論」、佐々木敦『ゴダール・レッスン』所収)
2012-05-21 23:19:54言うなれば演劇と人生と労働と娯楽と観客と俳優をその時間の中で丸ごと内包していく『暇と退屈とモラトリアム』のそこにある身体を使った東京デスロック版実地レッスンだったのかもしれない。そういえば!『ゴダールレッスン』に退屈の監視人というアンディウォーホル論があったので後で読み返します。
2012-05-21 15:47:52「演劇の零度」か…。佐々木さんが語ると滑らかに的確だなあ。「批評時空間」の連載に演劇の原理的な反復可能性と人生の反復不可能性という対がありましたが、演劇は反復する「嘘」を通して反復不可能な「死」「そこにいないひと」を舞台に上げようとする、そしてそれによって、という対を踏まえると、
2012-05-21 15:37:25作品論的にはあの気だるく甘美さも底流しながら(何かずっと居た人が先に誘惑に染まったダメな先輩みたいになってくる)不穏な時空間が何からの「退避」でそして何を「待ちながら」なのか、っていう問題に行き着くのかな、『モラトリアム』。
2012-05-20 17:33:45あと言い忘れたが、そのイメージというのは場内に何個も監視カメラがあって常に記録・中継されてリアルタイムで映し出されている状態も作品の一部になっているという所からでもある。
2012-05-19 23:40:26そうそう「陰鬱」という國分さんの評価とは違うけど昨日ちょうど國分さんがつぶやいていた↓「時間イメージ」ってこんな感じかな、と途中までは思った。『モラトリアム』。ペドロ・コスタにしても別に陰鬱なだけじゃない映画だと思う。
2012-05-19 22:57:10あの続きがこう展開するとは!とそんなコンセプチュアルな「理解」が覆されたので仰天した。何がどうなったかは明日までやってるということでこの辺で。何らかの謎のルールに基づく避難/待機(楽しいレクリエーション付き)の演劇化?終わっても誰が出演者/観客だったのかわからないステルス演劇?
2012-05-19 22:42:10行く前にちょうどブレインズ叢書③の木村覚『未来のダンスを開発する フィジカル・アート・セオリー入門』を読んでなかったら何をしたい(そこにいる人々のフィジカルに何をさせたい)演劇なのかわけがわからなかったかも良かったーとか油断していたら、
2012-05-19 22:29:288時間の上演中(途中からだったので半分弱ぐらいしか居なかったけど)入退場は自由なので、その特殊な劇場空間に入ってくる順番とか出て行ったり休憩のタイミングで「観客/演者=見る/見られる」が入れ替わる仕組みなのか?とか段々何が起きているのかルールがぼんやり見えてきた気がした所で、
2012-05-19 22:24:07がやっていた動と静のコントラストでの、運動量の落差を強調するための動きの加速と酷使と反復するパターンの複雑化を逆回転して、今度は上演中の減速・静止をつき詰めると制御不能な貧乏ゆすり的フィジカルを体験として括り出す試みになるのか、というのと、
2012-05-19 22:03:10『再/生』でのわらわら動く人々(3Dのゲームキャラを操作しないで放置しておくと初期設定でプログラムされた何種類かの決まった待機中のポーズが繰り返されてスクリーンセーバー的な動きでプレイヤーの指令が再開するまで間をもたせる、みたいな感じ)
2012-05-19 21:48:21東京デスロックの『モラトリアム』はまず不本意な指令による一時避難所か点呼前の治験とか人材派遣系工場のような流動的で不安定なバイトの休憩室みたいな「避難/待機」の空間に劇場が設定してあるのでそのモラトリアムを享受するべき自分のベストポジションを探す所から始まった。
2012-05-19 21:40:18それってたぶん、小さいとこでやってきたから出てきたもので、だから、大きい空間を目指して小さい空間をないがしろにするんじゃなくて、いつか大きい空間でやる時に、強烈な他人としてお互い出会えるように、小さい空間との関係を深めていきたい。
2012-05-20 12:41:51百景社『女生徒』のトーク!アーカイブやっと観た!面白いなー。鳴海さんの「俳優が消えて字面になったら安心」と、お客さんの「なんで俳優観に来てるのに隠すのか。居心地悪い」とか。ここ最近「俳優くどいなあ」ってずっと思ってたから考え続けようっと。 http://t.co/RVrA1YPq
2012-05-20 12:29:54始めることも終わらせることもできなかったので、大切にゆっくり消えていくまで繰りかえそう。東京デスロック『モラトリアム』でした。
2012-05-20 00:06:41なんか外が騒がしくて起きちゃった、金環日食?昨日のモラトリアムを思い出ししてたら、頭が起きてきて寝られない、終わってるけど続いているような終わってるような続いてるような… 楽しいなー
2012-05-21 09:25:55