2012年5月27日日本気象学会『5月6日の茨城栃木の竜巻に関する調査研究報告会』まとめ

KNB @kw36_wav

#metsocj 日本気象櫻井氏「竜巻ポテンシャル予報として、大気の状態が不安定という文言は記されているが、これが具体的にどのように影響してくるのかについての情報を強化することがあげられる。それぞれの情報に結びつけることでユーザ側のわかりやすさにも繋げられる」

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#metsocj 質問「情報に導線を張るとのことだが、情報を示した上で具体的な内容を示すことで活用できるのでは。」「ユーザー側が認識して使えることが重要」

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#metsocj 質問「被害状況について、どの程度の風でどの程度の被害になるのか。電柱などが折れているがどの程度の風速か」

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#metsocj 建築研「一般的な回答として、風速と被害については藤田スケールが参考になる。風についても風力を評価する必要があり、風力係数の評価は竜巻では別の方法である必要があると。いずれにしても被害形態からどの程度の風力かの評価を行うこととなる」

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#metsocj 建築研「竜巻の場合は、水平方向の風だけではなく、上方に吸い上げる方向の風も建築物に働くと見られている」

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#metsocj 質問「竜巻などの動画によるブレークスルーは」→「地表付近での動画が多数あることから下層についての動きがよく分かるのではないか。地上風はほとんど計測できないのでその点も重要になる」

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#metsocj 「地上付近と雲底付近ではまったく構造も異なる。今回のような映像資料はこれらの解析に関して非常に貴重な資料にもなる」

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#metsocj 司会「今回の現象からどのような知見が得られるか、なぜスーパーセルに至ったのかなど、気象にかぎらず工学的な観点でも、地表付近での動きと雲底付近での動きについて見ていくことが出来ると。」

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#metsocj 司会「現在気象庁から出されている竜巻注意情報も、実は的中率は10%ともされている。今後どのように精度を高めていくかが重要になってくると思われる」

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#metsocj 会場「特に重視するべきなのは発生するポイント、佐呂間の場合もそうだが地形的な降下が影響しているのかどうかが気になるポイント。集中豪雨の時も同様に、風速などの要素も含めてインパクトが異なってくる」

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#metsocj 会場「どこまでを災害とするかが藤田スケールであるが、そこまでどのように至ってきたかを解析することも重要。トルネードライフのようなものもあるので合わせて頭に入れていただければと」

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#metsocj 司会「藤田スケールについても、例えば更に細かくするなどの改善をするという話もある」

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#metsocj 気象庁「気象庁では今回の竜巻災害の被害を受けて、予報の改善を図る検討会を開催する。座長は新野先生。メソサイクロンでもほとんど竜巻として被害を引き起こすには至らず、竜巻注意情報の精度の悪さにもなっている」

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#metsocj 気象庁「その上で今後検討会で具体的に改善の検討を行なっていくことになる。」

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#metsocj 会場「例えば風や温度などのデータ、非常に多数あるが水蒸気のデータは少ないと。唯一観測が追えてない所で観測の課題として今後考えられるのでは」

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#metsocj 「GPSを活用して水蒸気場の変動の調査を行なっている。水蒸気の解析に貢献できると。例えば地上場での温度傾度が存在する場に対応するのでは」

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#metsocj 以上で本日の『5月6日の竜巻に関する調査研究報告会』は終了です。夜遅くまでお疲れ様でした。

こばこ @kobako

さて竜巻のセッションのメモやっとくか。気象研、新野宏さん「竜巻研究の課題と今回の竜巻の特徴」竜巻は日本では1年当たり平均15～20個、10000平方キロあたり0.4個の発生率。アメリカではそれぞれ1300個、1.4個とアメリカよりは少ないが、それでも多い。 #metsocj

こばこ @kobako

（アメリカが多いだけで、日本も馬鹿にはできない。）『本場』アメリカでは、最大風速142m/s、中心気圧は100hPa（！）のものも。（気圧の推測法は？） 日本のものは年々変動が大きい。ここ数年多くなっているが、これは気象庁の発見努力も絡んだモノ。 #metsocj

こばこ @kobako

こうした竜巻の発生は強い上昇気流と渦。その成因は大きく2つに分けられる。積乱雲によるスーパーセル型と、局地前線によるノンスーパーセル型。ノンスーパーセルは前線上にいくつか竜巻が起こる可能性。 #metsocj

こばこ @kobako

スーパーセル型については、アメリカで17時間に148個の竜巻が発生した事例もある。環境が整えば多く発生する。下に向くほど、反時計回りに風が回る形の風速の鉛直シアーが有れば、起こりやすい。 スーパーセルがフックエコー構造を持つとメソサイクロンが発生。 #metsocj

こばこ @kobako

その下に竜巻が起きやすい。ただ、メソサイクロンが発生すれば必ず竜巻が発生すると言う訳ではない。20％ぐらいの確率。 今回の竜巻に関してシミュレーション結果。 竜巻が起きる数秒前に40m/sの上昇気流が。地面近くの状況が竜巻の成否を分ける可能性？ #metsocj

こばこ @kobako

まとめ。今回の竜巻の特徴。「3つの竜巻が同時発生」「最南端の竜巻はスーパーセル由来であることがはっきりしている」「竜巻を気象研レーダーで確認」「50mメッシュシミュレーションで再現に成功」「環境場はスーパーセルが起きやすい状況」「映像が多くある」 #metsocj

こばこ @kobako

2つ目の発表。気象庁観測部鈴木修さん。「2012年5月6日に茨城・栃木・福島県で発生した竜巻の調査結果概要」 全部で竜巻は4つ。茨城2・栃木1・福島1。茨城・栃木の3つは17～31kmと長い被害域。（他の被害の大きい竜巻の多くは10km以下。） #metsocj

こばこ @kobako

死者1名（落雷で2名）、住家被害が多い（約1000棟）。 背景場は上空5500mが-21℃の強い寒気。日本海に低気圧が有り、南からの湿った空気があり、また日射があった状況。 竜巻ナウキャスト確度「2」は13時に掛かっていた。 #metsocj