日本人が知っておくべき国書刊行会三大がっかり事件

藤原編集室 @fujiwara_ed

たしかに確認してお送りしたのですが、というと、電話の声は、そんなことをいっても全頁に茶色い黴がびっしり付いている、と重ねて言う。問答をつづけるうちに、営業部員ははたと気づいた。

藤原編集室 @fujiwara_ed

「お客様、お手元の本に付着している茶色いそれは、黴でありません」

藤原編集室 @fujiwara_ed

男性客が購入したのは《世界幻想文学大系》第三期の一冊。このシリーズ、頁の余白に本文とは別色で砂目（？）模様が刷りこまれている。

藤原編集室 @fujiwara_ed

全頁二色刷という今では考えられないまことに贅沢なつくり（http://t.co/NFXSbk7f）なのだが、御高齢のため視力が落ちていた御客には、印刷された茶色い模様が穢らしい黴に見えたのだ。

藤原編集室 @fujiwara_ed

杉浦康平＋鈴木一誌氏入魂の絢爛豪華なブックデザイン、「そんな金のかかること駄目だ」という製作部の反対を押し切っての編集者勇気の本文二色刷が、触れるもおぞましい黴だらけの本と誤解されてがっかり、という顛末。

藤原編集室 @fujiwara_ed

はなはだ竜頭蛇尾ではありますが、これを日本人が知っておくべき（？）国書刊行会三大がっかり事件の暫定その三とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。

国書刊行会 @KokushoKankokai

これは納得いかんぞRT @fujiwara_ed はなはだ竜頭蛇尾ではありますが、これを日本人が知っておくべき（？）国書刊行会三大がっかり事件の暫定その三とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。