NHK・クローズアップ現代「“牛レバ刺し”全面禁止の波紋」書き起こし・ほぼ完全版 #nhk

6月6日に放送されたものを文字起こししています。 進行:国谷裕子アナ ゲスト:赤池学(科学ジャーナリスト)
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冒頭のVTR

とし @toshihiro36

<ナレーション> あったかいご飯に生卵、お刺身に生ガキ、馬刺しにお寿司...日本人は多彩な生食の文化を育んできました。ところが去年、生肉のユッケを原因とした食中毒事件が発生。これをきっかけに、生食の安全性を問い直す声が広がっています。

2012-06-07 05:25:51
とし @toshihiro36

<ナレーション> 国は人気メニューの牛のレバ刺しについても安全性を検証。一部から危険な病原菌が見つかったとして、全面禁止の方針を打ち出しました。これに対し「生食の文化を揺るがしかねない」として、見直しを求める声が上がっています。

2012-06-07 05:29:07
とし @toshihiro36

<ナレーション> 生食をめぐる議論が活発になっている背景には、食の安全に対する意識の高まりがあります。地鶏の産地では、名物の鳥刺しの取引が減少、苦境に立たされる業者が増えています。食の安全と食文化の多様性を、どう両立したらいいのか。生食文化をめぐる議論から考えます。

2012-06-07 05:33:07

ここからスタジオです

とし @toshihiro36

国谷:こんばんは、クローズアップ現代です。地域地域で豊かな食文化を育んできた日本。食文化は大事にすべきだと考える方は多いと思います。また「食の好みは個人の自由、何を食べるかは個人が決めることで、国が簡易すべきではない」と考える方も少なくないと思います。

2012-06-07 05:37:43
とし @toshihiro36

国谷:しかし去年5人の方がユッケを食べて亡くなったユッケ食中毒事件をきっかけに、いま食中毒などの食のリスクと食の自由をめぐる議論が巻き起こっています。事件を受けて国は、レストランなどで生の牛肉を提供する場合の厳しい規制を導入しています。

2012-06-07 05:42:28
とし @toshihiro36

国谷:さらに牛のレバーの生食…塩とゴマ油につけて食べるのが一般的で、焼き肉店などで人気メニューの一つですけれども…このレバーの生食についても、来月から法律で提供を全面禁止する方針を打ち出しています。

2012-06-07 05:48:02
とし @toshihiro36

国谷:一部の牛レバーの内部から毒性の強い大腸菌O-157が検出され、現時点で加熱殺菌する以外に安全性を確保することができないという理由からです。「食の安全・安心を確保するためにはやむをえない」という意見がある一方で、

2012-06-07 05:51:03
とし @toshihiro36

国谷:「生レバーを食べてO-157に感染して死亡した事例が、統計が取られるようになったこの10年1人も出ていない」として、「一律禁止はいき過ぎで、食文化を損ないかねない」という声も上がっています。

2012-06-07 05:54:43
とし @toshihiro36

国谷:食の安全を求める声の中で、食文化の多様性の両立ははたして可能なのか。レバ刺し全面禁止の波紋をご覧ください。

2012-06-07 05:57:27

VTRが流れます

とし @toshihiro36

<ナレーション> 来月に予定されている牛レバ刺しの全面禁止。都内の専門店には、その味を記憶に留めておきたいという常連客が連日詰めかけています。レバ刺しを全面的に禁止しなくても、食中毒を防ぐ方法はあるのではないか。先月、食肉業界の代表が厚生労働省を訪れ、方針の見直しを直訴しました。

2012-06-07 06:02:09
とし @toshihiro36

<ナレーション> しかし、決定は覆りませんでした。

2012-06-07 06:03:43
とし @toshihiro36

業界代表:ゼロリスクでないとダメだという答えですよね。リスクはゼロ出ないとダメだよと。生だったら(リスクが)ゼロっていうことはありえないわけだから・・・

2012-06-07 06:06:34
とし @toshihiro36

<ナレーション> なぜ牛レバ刺しを全面禁止する方針が打ち出されたのか。審議会で問題になったのが、新たに調査した結果一部の牛の肝臓の内部から、腸管出血性大腸菌O-157が見つかったことでした。O-157は強い毒素を生みだし、腎臓や脳に重い障害を引き起こすこともあります。

2012-06-07 06:11:27
とし @toshihiro36

<ナレーション> 最悪の場合、死に至ります。O-157が内部にあるとすると、中まで十分に加熱しなければ死滅させることができません。委員からは「生で牛のレバーを食べるのは、法律でただちに禁止すべきだ」という意見が出されました。

2012-06-07 06:15:37
とし @toshihiro36

全国消費者団体連合会・阿南:内部にまで入り込んでいるということですよね。安全に食べるためには加熱して食べるしかないと。生レバーで食べる必要はない。

2012-06-07 06:18:19
とし @toshihiro36

<ナレーション> これに対して業界関係者から「現時点では、危険性を判断するのは拙速だ」という意見が出されました。今回、肝臓の中から生きたO-157が見つかった牛は、173頭のうち2頭。さらに過去10年間で生レバーが原因でO-157に感染し亡くなった人はいないというのが根拠でした。

2012-06-07 06:23:35
とし @toshihiro36

日本畜産副産物協会・野田:(O-157が)中にいるという事実だけでなく、どの程度の割合で(食中毒が)あるのかという…もうワンステップ幅広い調査が必要なはずなんです。

2012-06-07 06:28:01
とし @toshihiro36

<ナレーション> 結局、審議会では「感染する確率がゼロでない以上、牛のレバ刺しの全面禁止はやむをえない」との結論に達しました。

2012-06-07 06:30:37
とし @toshihiro36

乳肉水産食品部会・山本:確率からいくと、かなり低いだろうといえると思うが…起こった時の重篤性というんですか。後追いの行政でやっていると、死んだ時にどうするんだという話が出てきますんで。では先取りでやりましょうと。

2012-06-07 06:35:26
とし @toshihiro36

<ナレーション> 審議会では「牛レバ刺し以外の生食についても、規制を検討すべきだ」という意見が上がっています。日本有数の地鶏の産地鹿児島。その肉質には定評があり、多彩な鶏肉料理の文化を育んできました。なかでも絶大な人気を誇るのは、捌きたての鶏を生で食べる鶏刺しです。

2012-06-07 06:40:21
とし @toshihiro36

<ナレーション> 鹿児島の人々にとって、鶏刺しは日常食。ほとんどのスーパーマーケットで必ずおいてあります。そんな鶏刺し好きの人々を不安にさせるニュースが、去年鹿児島を駆け巡りました。鶏肉の生食についても、今後規制を行うかどうか検討していく可能性が審議会で示されたのです。

2012-06-07 06:46:57
とし @toshihiro36

<ナレーション> 鹿児島県では安心して鶏刺しを食べてもらうため、10年以上前から生の鶏肉の衛生基準を独自に作成。病原菌が集中する腸は、破らないよう細心の注意を払う。包丁などは83℃以上で殺菌するなど、衛生面の向上に取り組んできました。

2012-06-07 08:35:31
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