twnovelのまとめ(2012/6/3-8)自分用

@zeniqui が書き散らした #twnovel (610-619くらい)と #書き出し のまとめです。 これらの全てお話はフィクションです。 もう何本書いてるのかあやふやです。
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銭喰 @zeniqui

授業中、手紙が廻ってきた。『好きです。放課後、校舎裏に来て下さい』馬鹿な。うちは男子校だぞ。 #twnovel 気味が悪いがキッパリ断るために校舎裏に行くと、相撲部の男が立っていた。彼はおもむろに服を脱ぐと背中のチャックを降ろし、何と中から女の子が顔を出した「次の宿主は貴様だ!」

2012-06-03 21:00:18
銭喰 @zeniqui

#twnovel ゴミ捨て場にやたらとスズメが集まっている。カラスが駆除されたこの町は彼らの天下だ。しかしあのゴミ袋、週末から置いてあるが、昨日はスズメの姿はなかった…ああ、猫が集まっていたな、昨日は。一人納得して通りすぎる。夕方再び通ると、スズメの代わりにパトカーが集まっていた

2012-06-04 07:15:57
銭喰 @zeniqui

【告白】 #twnovel クラスの郵便屋さんと言えば、俺のこと。授業中の手紙は、俺が教室の隅の席から定規で宛て先まで飛ばす。向こうの隅にも配達を生業とする女子がいるが、アイツは精度が悪い。俺の勝ち。難しいのは俺に投げてくる。ほらまた。ん? これ宛て先がないぞ? 中見ていいのか?

2012-06-04 07:27:14
銭喰 @zeniqui

【8x4】 #twnovel 夏の匂い。教室に香る、石鹸の香り。あれが堪らなく好きだった。放課後の教室。日直で居残った女子が鞄からスプレーを取り出し腋下に振りかけた。あっ、あの匂いだ!「なあそれ…嗅がせてくれん?」驚いた表情の女子は周りに誰もいないことを見て、ゆっくり腋下を開けた

2012-06-05 07:51:01
銭喰 @zeniqui

#twnovel アドレス帳から君の名前を消さない理由の欄に、今朝も未練の二文字を書いてペンを置く。ベッドに放ったケータイが告げた七時のアラーム。君がモーニングコーヒーを淹れてくれなくなってから、鳴る度に君からの着信を期待する。そして僕は、夢が醒めたことを毎日実感して、家を出る。

2012-06-06 07:16:48
銭喰 @zeniqui

#twnovel 「トメィトー」「トゥメィトー」トマト職人の朝は早い。挨拶をしたら、食事の前に玄関を出てその日の湿度を肌で知る。赤色の染料を作るのに湿度は重要な条件だ。食事を終えたら染料を練る。赤クレヨンとケチャップを少々。黒く見えるが「塗ったらちゃんとトメィトーに見える」そうだ

2012-06-06 07:32:13
銭喰 @zeniqui

#twnovel 色々あって横綱に追われていた。襲い掛かる付き人達を千切っては投げして走っていると、ある喫茶店の貼り紙を見つけて駆け込んだ。間一髪。すぐに横綱が現れたが喫茶店の貼り紙を見て悔しそうにガラスを叩くだけだった。喫茶店の入口には『No Smo king』の貼り紙があった

2012-06-07 18:15:13
銭喰 @zeniqui

#twnovel 夏を前に整備が進む海岸で、ヤドカリが不思議な貝を見つけた。とても大きくて、三角の赤い貝。海に無い鮮やかな赤に魅せられたヤドカリは、その貝を住処とした。始め周囲は不恰好を嘲笑ったが、そのうちヤドカリは大きく成長して、今では同じ貝を選んだ仲間達と工事現場で働いている

2012-06-08 07:21:23
銭喰 @zeniqui

#twnovel 夏の訪れを告げる早蝉の声を聞くたび、白球を追いかけたあの季節を思い出す。日も上らぬ早朝、西の空が朱から濃紺に変わる刻。無心で追いかけ、笑い合った仲間たち。清く尊く美しい、青春の日々。嗚呼あの日、墓場で追いかけた白球は転生できたろうか。オカルト研究会よ、永遠なれ!

2012-06-08 07:39:35
銭喰 @zeniqui

#twnovel わらしべ長者が藁を売り出した。噂を知る若者たちは只の藁に六文払って旅に出る。彼らは怠けているくせ欲深いから、虻より大きな虫を捕まえ長者より大きく儲けようと考える。そこに見えるは大きな虫。憐れ彼らは雀蜂を掴み命を落とす。末期に握り締めた藁は長者が、取り上げまた売る

2012-06-08 18:39:06