教採の面接で「最近どんな映画を見ましたか?」なんて聞かれることはあまりないのですが、でも、教採に使える映画ネタを持っておくのは、集団討論の時の持ちネタや、個人面接の時のとっておきのネタになるかもしれません。教採での語りに使える映画を3本、ご紹介しますね。
2012-03-22 18:51:35まずは、その3本の映画ですが、1.サウンド・オブ・ミュージック、2.マイ・フェア・レディ、3.タイム・トラベラー きのうから来た恋人 (原題、Blast from the Past)です。
2012-03-22 18:58:16サウンド・オブ・ミュージックは、1965年の映画で、あの有名な「ドレミの歌」や「エーデルワイス」などの名曲でいっぱいのミュージカル映画です。この映画をよく知らない人は、ウィキペディアの http://t.co/Z7wfcvAB を読んでみてください。
2012-03-22 19:00:40でも、この映画が教採の語りに使える程、素晴らしい理由を誤解しないでくださいね。この映画が教採的に役に立つのは、映画のストーリーに描かれているようなてナチスに負けない姿勢とか、平和を愛する力とか勇気とかそんな政治的なものでは決してありません。あくまでも教育的な視点です。
2012-03-22 19:03:30マリアが家庭教師として、7人の兄弟姉妹たちに音楽を教えるその教え方の上手さに注目してほしいのです。子どもたちに表現することの楽しさを教えるその手法です。そして、教えるときのマリアの教師としての楽しそうな表情にも注目して欲しいなあと思います。あんな顔で教壇に立ちたいものです。
2012-03-22 19:05:59教え上手のワンシーンをマリアが子どもたちに「ドレミの歌」を教えるシーンをYouTubeで見てみてください。4分51秒のシーンです。http://t.co/36y1ENWf
2012-03-22 19:07:20もちろん、これは映画で実際の指導ではありませんが、何かを教えるときにオープンな雰囲気のもとで表現の楽しさを感じさせながら教えるということをシンボライズするものにはなっているでしょう。
2012-03-22 19:09:32他にも教育的に考えさせられるシーンがたくさんありますの、是非、一度、サウンド・オブ・ミュージックをご覧になって、教師(候補者)としてどんなシーンから何を学んだかを考えておくと、何かの時に使えるネタになると思いますよ。
2012-03-22 19:11:49また、この映画は1965年(昭和40年)にアカデミー賞で作品賞をはじめ5部門で受賞した名画です。ちょうど、教採の面接官が子どもの頃に大ヒットした映画です。この映画を知らない面接官はいないと思いますので「ほう、若いあなたもこの映画のファンなんだねえ」と共感を持って聞いてもらえます。
2012-03-22 19:14:25さて、次のマイ・フェア・レディは一年前の1964年(昭和39年)の製作です。アカデミー賞を8部門で受賞しています。主演はオードリー・ヘップバーン、原作はノーベル賞作家のバーナード・ショーです。これもミュージカル映画ですが、これを知らない面接官もたぶんいないでしょう。
2012-03-22 19:17:42マイ・フェア・レディは特に英語教師には必見の映画です。この映画の中で、イライザというロンドンの下町方言(コックニー)を話す若い娘に、ヒギンズ教授という言語学者がクイーンズ・イングリッシュの発音を教え込むというのがストーリーの柱です。英語の音声学を学べる映画でもあります。
2012-03-22 19:19:42マイ・フェア・レディという映画を知らない人は、ウィキペディアのこの記事を。 http://t.co/khqXkbJ5
2012-03-22 19:20:29マイ・フェア・レディという映画の中にも皆さんがご存じの曲がいっぱいです。いちばん有名なのは、I could have danced all night でしょうね。YouTubeで聞いてみてください。 http://t.co/lCqEfio8
2012-03-22 19:22:44英語の今日になろうとしている人は、Rain in Spain mainly stays in the pain.というフレーズを聞いたことがあるかもしれませんね。コックニー方言ではオーストラリア方言のように、エイをアイと発音します。だから、上の文は、ライン イン スパイン ・・・
2012-03-22 19:24:48この発音の矯正シーンの歌も非常に有名です。YouTubeで、http://t.co/E7Kom8Rl
2012-03-22 19:26:40ちなみにイライザというコックニーを話す娘のもともとのコックニーの発音は、こんな感じでした。 http://t.co/RaK9ekAu
2012-03-22 19:29:27まずは、映画を是非、見ていただきたいのですが、これも、あまり道徳論や倫理論に終始せずに、教師の視点で見ていただきたいのです。言葉を学ぶとは、言葉を教えるとはどういうことかを冷静に考えてみて欲しいのです。皮肉屋のバーナード・ショー原作なのでスパイスが効いていますが学ぶところ大です。
2012-03-22 19:32:32さて、いま紹介した2つの映画、サウンド・オブ・ミュージックとマイ・フェア・レディは面接官世代なら誰でも知っている映画でしたが、今日、紹介する3つ目の映画はたぶん、日本ではあまり知っている人はいないのではと思います。でも、こんに教育について考えさせられる映画はありません。
2012-03-22 19:34:133つ目の映画の題名は、「タイム・トラベラー、きのうから来た恋人」(原題 Blast from the Past)です。あえてジャンル分けをするとコメディに分類される映画でしょう。1999年公開の映画で、主演はブレンダン・フレーザーです。教育とは何かについて大きな刺激をもらえます。
2012-03-22 19:36:28ちょっと解説しましょう。1962年のキューバ危機の時に核戦争になると勘違いした科学者が自宅に作った完全防備の核シェルターに妻と一緒に避難する。核シェルターは35年後に開くように設定していた。もちろん核戦争はなかったのだが、勘違いした科学者は、家族と一緒に35年間自宅そっくりの(続
2012-03-22 19:39:53核シェルターで過ごす。核シェルターに入ってすぐに妻は男の子を出産した。核シェルターは自宅そっくりでそれなりに快適。でも、外には出られない。35年間、両親から完全な教育を受け、立派な「紳士」になった男の子は35年後、核シェルターの扉が開き、1997年の現代に飛び出してくる。
2012-03-22 19:41:3435年間徹底した英才教育を受けたこの子(アダム)は、フランス語も武道も達人。道徳観も完璧。でも、1997年の現代に登場しても、周囲の若者とは誤解ばかり。コミュニケーションがうまくとれない。完全な家庭教育、完全な英才教育。確かな学力、豊かな心、健やかな身体があるのに、うまくいかない
2012-03-22 19:43:55理想的な教育を受けたようで理想的ではない。完璧な人間なのに、完璧どころではない。35年間、両親からの愛と教育だけで育ったこの子は現代の社会ではどうしようもない人間にうつってしまう。教育とは何なのか。人と接する、コミュニケーションを取るとはどういうことなのかを考えさせる映画だ。
2012-03-22 19:45:46しかし、この映画はコメディだから、そんな重いテーマを全然重く感じさせない。笑い転げながら、見終わってしまう。でも、見終わってからが大変。教師志望者なら3日くらい眠れないくらいに考えさせられてします映画だ。
2012-03-22 19:47:01なぜか、この映画はあまりヒットしなかったようだ。主演はあのハムナプトラのブレンダン・フレーザーなのにほとんど注目されなかった。しかし、こんなに面白くて、教師にとって示唆に富む映画は珍しい。そして、この映画は日本では2010年にDVDでリリースされた。
2012-03-22 19:49:24