クローズアップ現代「ユーロ離脱か残留か ギリシャ再選挙の行方」書き起こし・ほぼ完全版 #nhk

6月14日に放送されたものを文字起こししています。 進行:国谷裕子アナ ゲスト:伊藤さゆり(ニッセイ総合研究所)
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VTRが流れます

とし @toshihiro36

<ナレーション> ドイツでは今ギリシャへの支援を続ける政府に対し、国民の苛立ちが噴出しています。今月初め、ミュンヘンで開かれた抗議集会にはおよそ1000人がつめかけました。

2012-06-15 00:52:04
とし @toshihiro36

<ナレーション> ドイツの公共放送が行った世論調査、「ギリシャはユーロ圏にとどまるべきでない」と答えた人の割合は60%と、去年11月を大きく上回りました。さらに金融機関の間ではギリシャのユーロ圏からの離脱は、もはや避けられないとの見方が広がっています。

2012-06-15 00:57:03
とし @toshihiro36

<ナレーション> その場合に金融機関が被る損失についても、すでに織り込み済みだといいます。

2012-06-15 00:59:19
とし @toshihiro36

デカ銀行・カーター:ギリシャに貸した金は、返らないものとみなしています。ユーロ離脱の可能性のあるギリシャに、もはや何も期待していません。

2012-06-15 01:04:57
とし @toshihiro36

<ナレーション> ギリシャ支援のカギを握るドイツ、これまで財政破綻の危機に直面するたびに、巨額の支援を行ってきました。ギリシャへの支援額は、ユーロ圏内最大の575億ユーロ。およそ6兆円に上ります。

2012-06-15 01:10:42
とし @toshihiro36

<ナレーション> ギリシャ危機に端を発する信用不安対策で、指導的役割を果たしてきたメルケル首相。ギリシャ国民には賢明な判断をしてほしいという姿勢を貫いています。

2012-06-15 01:14:09
とし @toshihiro36

メルケル:ギリシャは緊縮策を受け入れなければならない。ギリシャがユーロ圏に残ることが、私たちEUの望みだ。

2012-06-15 01:21:14
とし @toshihiro36

<ナレーション> ドイツの経済界からはギリシャの離脱が、企業の経営に大きな打撃を与えるのではないかという懸念が広がっています。その一つ自動車産業、ユーロ導入以来域内への輸出を伸ばし利益を上げてきました。ギリシャの離脱がもたらす、経済の混乱を危惧しているのです。

2012-06-15 01:25:58
とし @toshihiro36

自動車部品メーカー:通貨ユーロは為替相場の影響を受けないという、多大なメリットをもたらしてくれました。どうしたら混乱の火の粉が降りかからないように、防ぐことができるのか重要な問題です。

2012-06-15 06:09:27
とし @toshihiro36

<ナレーション> ユーロ圏各地に多くの取引先を持つ、建築資材メーカーです。社長のディーダー・フィスターさんは8年前に会社を設立、スペインやイタリアに視点を増やすなどして業績を伸ばしてきました。

2012-06-15 06:14:42
とし @toshihiro36

<ナレーション> しかしギリシャの離脱が現実のものとなりユーロ圏全体の経済が落ち込めば、経営が行き詰まると危機感を強めています。

2012-06-15 06:16:23
とし @toshihiro36

フィスター:売り上げを伸ばすのが非常に厳しくなり、倒産寸前に追い込まれるでしょう。

2012-06-15 06:18:12
とし @toshihiro36

<ナレーション> 今回の事態がユーロの崩壊から世界恐慌へとつながりかねないという、最悪のシナリオを想定する人も現れました。ギリシャがユーロ圏から離脱することで結束が失われユーロの権威が失墜、金融市場が大混乱に陥るというのです。

2012-06-15 06:23:51
とし @toshihiro36

サクソ銀行・ヤコブセン:ギリシャがユーロ圏を離脱したら、ヨーロッパ各地で銀行の閉鎖につながるでしょう。1930年代のアメリカの金融恐慌のようなものです。ヨーロッパの人々は今後10年は、生活水準の低下を受け入れなければならないでしょう。

2012-06-15 06:29:34
とし @toshihiro36

<ナレーション> ギリシャへの対応が注目される中、先週メルケル首相は若者との対話集会に出席、あくまでもユーロの結束を守る姿勢を強調しました。

2012-06-15 06:33:31
とし @toshihiro36

メルケル:巨額の負債を抱えた国があれば、支援しなければならない。国家間の違いはあるにせよ、共に歩むという理念を共有することが大切だ。

2012-06-15 06:36:07
とし @toshihiro36

<ナレーション> メルケル首相はこの危機を、どう乗り越えようとしているのか。その胸の内を、側近が語りました。

2012-06-15 06:38:56
とし @toshihiro36

マイスター議員:重要なのは「ユーロの信用の下に各国がまとまる」という従来の方針を変えずに、最後までやり抜くことです。我々は悲観的になる必要はありません。改革を加速させればよいのです。そうすれば長いトンネルの先に、光がさしてくるでしょう。

2012-06-15 06:43:53

スタジオに戻ります

とし @toshihiro36

国谷:ドイツ国民の大半がギリシャのユーロ残留には懐疑的。しかしドイツはこのユーロの恩恵を大いに受けてきた国ですよね。国民の心をどう読まれますか?

2012-06-15 06:49:16
とし @toshihiro36

伊藤:経済的な恩恵というものそうなんですけれど、ユーロ統合というプロジェクトは、実は戦後政治的な平和の思いを込めた政治プロジェクトなんですね。ドイツにとって非常に重みのあるプロジェクトなんです。

2012-06-15 07:54:35
とし @toshihiro36

伊藤:ですので、もちろん無条件に貸し続けるということはできないでしょうけれど、支援することの重み、ギリシャを切り離すことの痛みというのは、ドイツに大きなものとなって跳ね返ってくるということになると思います。

2012-06-15 07:57:39
とし @toshihiro36

国谷:それはわかっているけれども、懐疑的になっているというのは?

2012-06-15 07:59:25