2012年6月15日開催 国立環境研究所公開シンポジウム2012『大震災と環境再生~災害に立ち向かう環境研究の最前線~』(東京会場)実況まとめ
#nies_0615 環境研藤井氏「都市という便利な場所の機能を維持するには資源を用いる必要がある上に、環境負荷や廃棄物も生じる。これらは都市の持続可能性を考慮する上で大きく影響する。持続性の向上にはエネルギーや資源の有効利用、3Rや再生可能エネルギーなどが必要」
2012-06-15 16:07:58#nies_0615 環境研藤井氏「例えばリサイクル。一般的には溶解の上再度原料として利用するが、エネルギーとしての利用などの方法もある。これらの方策を重ねていくと都市の持続性は高まるが、勿論社会情勢の変化も考慮する必要がある」
2012-06-15 16:10:21#nies_0615 環境研藤井氏「しかしながら、昨年の震災などの大きな変化もある中で、温暖化対策やコストの低減は常に求められる。変化の一つとして人口変化や経済情勢の変化がある。例えば古紙の価格は大きく変化している」
2012-06-15 16:12:04#nies_0615 環境研藤井氏「2Rという表現がある。これはそもそも要らなくなるものを作らない考え方。例えば飲料容器を軽量化あるいは繰り返し利用などの方策があり、リサイクルの情勢も変化する可能性がある」
2012-06-15 16:13:13#nies_0615 環境研藤井氏「ここで、未利用資源とエネルギーの利用の効果を見ると、例えば間伐材などの例がある。リサイクルでも同様だが、こちらは廃棄物なので何もしなくとも処理が求められるが、リサイクルによって処理とその後の製造というプロセスを含めることができる」
2012-06-15 16:15:38#nies_0615 環境研藤井氏「効率の評価を行うと、長期的なフローでは使い方次第で無駄になる可能性もある。例えば空調などは熱力学での限界効率がわかればその到達度を判断できる。ただ最大理論値は相当難しいがあのどの程度向上できるかの判断には用いることができる」
2012-06-15 16:18:03#nies_0615 環境研藤井氏「リサイクルでの理論での最大効率、ここでは環境負荷の発生つまりエネルギーのさらなる投入なしに代替できることとなる。勿論そうなるのは困難だが、限界との比較で向上レベルを把握でき、実際のリサイクル効率も遜色ないと考えられる」
2012-06-15 16:19:53#nies_0615 環境研藤井氏「変化の強いシステムを構築するには3点重要。既存施設の活用、利点としては建設コストの削減や潜在需要と受給の調整能力の高さ、高効率な利用がある」
2012-06-15 16:21:36#nies_0615 環境研藤井氏「2つ目の視点は機能の多様性。例えば焼却炉とリサイクルの選別施設のそれぞれの長所短所を踏まえるのが必要」
2012-06-15 16:23:01#nies_0615 環境研藤井氏「3点目は必要性の高いリサイクル。リサイクルでの閉ループと準閉ループの考えがある。需要の継続性も考慮する必要がある。あた資源エネルギーの質の考慮もまた一つの観点。化石燃料は一般的に高品質なエネルギーだが供給では他手段との組み合わせも考えられる」
2012-06-15 16:26:29#nies_0615 環境研藤井氏「例えば熱の供給でも全て高品質ではなく低品質も組み合わせることで全体効率は向上するとも考えられる。利用の特性に合わせていくことでエネルギー源それぞれの競争力も保持できる」
2012-06-15 16:28:08#nies_0615 環境研藤井氏「リサイクルの例、最終処分量の減少は進んでいるがまだ余地も大きい。焦点はプラスチックや雑紙で1割しかリサイクルされてないが、資源としては高いもの。この先の活用では地域での最大限の有効活用手段など」
2012-06-15 16:30:47#nies_0615 環境研藤井氏「例えば質の高い廃棄物は同材質の素材として再生する、出来ないものも勿論出るが燃料として既存産業や複合施設で熱源で活用するなど。既存施設の活用、機能の多様性、必要性の高いリサイクル、の3点を実現できる」
2012-06-15 16:32:35#nies_0615 質問「リサイクルと発電のイメージがあるが、焼却での発電をリサイクルとして説明するというのは環境省も循環型白書などでリカバリーと表現していたが、またリサイクルと言われている。でも厳密にはリサイクルではないはず、国内はまだしも海外では通用しないのでは」
2012-06-15 16:41:36#nies_0615 藤井氏「エネルギー回収の観点そのものは有効なものであると。しかしながら全体のリサイクルを考えるとその効果を見極めないといけない」
2012-06-15 16:42:24#nies_0615 質問「現状の法制度の問題として、廃棄物関連の法律との関連として、清掃工場との関連が現実的と思われるが実証的なものはあるのか」
2012-06-15 16:43:30#nies_0615 藤井氏「ここでのスマートリサイクルというのは現状のリサイクル方法から発展させた考えのもの。似た考えは存在するが現状の範囲での適用には対応できるものだと」
2012-06-15 16:44:34閉会挨拶 独立行政法人国立環境研究所理事 佐藤 洋
#nies_0615 環境研理事佐藤氏「311、日本社会には様々な影響をもたらした。環境を対象とする研究にも大きく変化した。元々災害や放射能の話はほとんど無かった。しかしこれまでの知見でできることはある。まだ若い研究で考えるべき点も多い。他テーマとともに今後も発展させたい」
2012-06-15 16:48:51#nies_0615 環境研理事佐藤氏「7月21日には環境研の大公開もつくばの本部で予定しています。是非お越しいただければと思います」
2012-06-15 16:51:16#nies_0615 以上で、国立環境研究所『大震災と環境再生』の講演は終了となります。尚、ポスターセッションの内容や講演の資料は講演の様子とあわせて後日掲載予定とのことです。
2012-06-15 16:52:22