クローズアップ現代「危険性増す“脱法ハーブ” どう食い止めるか」書き起こし・ほぼ完全版 #nhk 

6月25日に放送されたものを文字起こししています。 進行:森本健成アナ ゲスト:舩田正彦(国立精神・神経医療研究センター)
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とし @toshihiro36

<ナレーション> 構造を調べてみると、α-PVPは覚醒剤と非常によく似た物質であることがわかりました。さらにマウスの脳細胞に投与したところ多くが死滅、高い毒性も確認されました。

2012-06-25 21:15:31
とし @toshihiro36

国営っ精神・神経医療研究センター・舩田室長:すでに覚醒剤を乱用している状況と変わらない。覚醒剤同様の薬物依存をはじめ、非常に重篤な健康被害が発生する危険性があるということです。

2012-06-25 21:20:56
とし @toshihiro36

<ナレーション> 脱法ハーブは、どのように作られているのか。これまでわかっていなかった、国内の製造現場を突きとめることができました。東京近郊のアパートの一室、脱法ハーブを作っている男性が取材に応じました。押し入れの中にあったのは大量のハーブ。これはまだ売り物ではないといいます。

2012-06-25 21:25:33
とし @toshihiro36

<ナレーション> 脱法ハーブの作り方を見せるという男性。取り出したのは白い粉末でした。中国の業者から調達したという化学物質を、刺激臭の強い液体に溶かしていきます。そしてそれをハーブにかけて混ぜ始めました。乾燥させたものをパックに詰め、1日に300個から500個店に卸しています。

2012-06-25 21:31:00
とし @toshihiro36

<ナレーション> 粉末状の化学物質は、インターネットで海外から購入していました。仕入れの際必ずチェックするのが、国が販売を禁止している薬物の一覧。すでに規制された、こうしした薬物を避けて購入しているといいます。

2012-06-25 21:36:35
とし @toshihiro36

<ナレーション> 海外では日本の規制の網にかからない新しい化学物質が、次々と売り出されています。例えばAM2201と呼ばれる物質、人体に危険を及ぼす恐れがあるとして、去年日本では販売などが禁止されました。

2012-06-25 21:42:21
とし @toshihiro36

<ナレーション> ところがすぐに構造の一部を変えた新しい物質が、海外のサイトに登場。規制をかいくぐる新しい物質が次々と生み出されているのです。

2012-06-25 21:43:54
とし @toshihiro36

男性:1個規制されたところで、いくらでも化学式をいじっていけば、全く違うものが出来上がる。何千とあります。何千です。

2012-06-25 21:47:39
とし @toshihiro36

<ナレーション> 脱法ハーブによる健康被害や危険な事故が相次いでいることを、どう考えているのか問いました。

2012-06-25 21:50:39
とし @toshihiro36

男性:危なくはないです。これ自体は違法行為にはあたりません。「お香として使ってください、決して吸引はしないでください」としか我々は言えません。

2012-06-25 21:54:41

スタジオに戻ります

とし @toshihiro36

森本:スタジオには依存薬物の研究が専門の、国立精神・神経医療研究センターの舩田正彦さんにお越しいただきました。そして取材にあたった社会部・亀山記者です。まず亀山さん、生々しい製造現場でいったいどんな人が脱法ハーブを作ってるんでしょうか?

2012-06-25 21:59:22
とし @toshihiro36

亀山:VTRに登場した業者の男性なんですが、私の第一印象ですとごく普通の中年の男性でした。これまでも覚醒剤などの、違法薬物の製造にかかわったことはないというんです。2年ほど前から脱法ハーブの製造にかかわったということで、今は関東地方の販売店に卸していて多額の売り上げがあります。

2012-06-25 22:03:58
とし @toshihiro36

亀山:覚醒剤などの違法薬物は主に暴力団関係者などが扱っていたんですけれども、脱法ハーブの原料となる化学物質はインターネットで買えるため、一般の人がビジネス感覚でかかわってしまうという現実に驚きました。

2012-06-25 22:09:38
とし @toshihiro36

森本:どうしてこれが急速に蔓延してきたんでしょうか?

2012-06-25 22:12:19
とし @toshihiro36

亀山:急に蔓延したという理由はよくわかっていないんですけれども、日本では数年前から都市部を中心に販売されていまして、去年の秋ごろから急速に全国に拡大しました。日本より先に、海外では大麻の代わりになるものとして乱用が広がっていたんです。

2012-06-25 22:17:14
とし @toshihiro36

亀山:その脱法ハーブを製造するために、化学物質を大量に使うようになりました。こうした化学物質がインターネットで簡単に購入できるということで、国内に大量に流れ込んでいるとみられます。

2012-06-25 22:20:37
とし @toshihiro36

森本:舩田さん、この脱法ハーブの危険性・有害性というのは、どんなものなんでしょうか?

2012-06-25 22:26:09
とし @toshihiro36

舩田:この脱法ハーブに含まれている成分につきましては、現在まで合成カンナビノイドという、大麻に類似した成分が検出されてまいりました。ところが今回、α-PVPという成分が検出されました。この成分は非常に覚醒剤に類似した効果を示す、こういった特性を持っています。

2012-06-25 22:31:12
とし @toshihiro36

舩田:従いましてそういった成分を含んだもの、これを乱用するということは薬物依存に陥る危険性が極めて高いということがわかってきたわけです。

2012-06-25 22:33:55
とし @toshihiro36

森本:さらに海外では、すでに重篤な事象も起きているようですね?

2012-06-25 22:35:23
とし @toshihiro36

舩田:特にα-PVPと類似した成分におきましては死亡事例、さらには服用にもとづく傷害事件というものが諸外国で報告されておりまして、その危険性が指摘されているというものです。

2012-06-25 22:39:21
とし @toshihiro36

森本:今回はα-PVPが見つかったわけですけれども、さらに新しい薬物が出てくる恐れもありますよね?

2012-06-25 22:42:20