【シューニャリアーナ】御宅哲学論考~無色本 ~私たちはどのように見られているか~【俺を見てくれぇ~!】
- L_O_Nihilum
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というわけで、以上3点が、僕がこれからこのことを話す際の約束。まとめるけど、①リードはしない。僕一人の論点を押し付けない。②わかりやすい言葉で説明する。難しい事ではない③論点と意見をのみ批判的に見る。人そのものは殴らないつもりでのぞむ。
2012-06-27 21:12:39しゅーにゃん・ざ・へっじほっぐ☆
の、
オタク学論考、第…何弾だっけ?まあいいや、はじめっ!!
http://t.co/kS2ngugN
こちらが、今回扱うまとめです。一読していただけると幸いです。
まず、村上隆さんの僕らに対する考えと態度について考えて見よう。彼はこう言っている。『オタクはハイコンテクストの集積の上に立っている。我々(=美術)の業界もそうである。だから、オタク文化は藝術に認められるべきだ!』と。まず、こんな感じのことを言っている。
2012-06-27 21:16:32はい、さっそくだけど、ここで解説します。「ハイコンテクスト」っていう単語が出てきます。これ、今僕がしゃべったものに入ってるんでもう解ると思うけど、要は「めっちゃ難しい言葉で、解る人じゃないとわからん文脈」っていう意味です。
2012-06-27 21:17:31確かに、オタクも美術も、批評も、どれも共通してそれだけ難しい言葉のエリアにいる、というのは、とりあえず言えると思う。それは、オタクをやっている皆さんでもなんとなくわかると思う。ただ、ここ、ちょっとしたヒッカケみたいなもんがあるんだよね。
2012-06-27 21:19:04ていうのはさ、凄く単純だよ。「美術」や「批評」っていう場所の、ハイコンテクストと、僕たちオタクの持ってるハイコンテクストは、内容が違う、ってこと。このことを、MTが理解しているかどうか、は、この彼の発言のなかからは解らない、って言う事だ。
2012-06-27 21:20:13しかし、その「言葉の中身の違い」を差し置いたとしても、「難しい言葉と情報の集まりの上にたって考えたりできる」という点は、いずれにせよオタクだって批評だって美術だって同じだろ、と、そういう風に考えているわけです。
2012-06-27 21:21:28MTは、そういう気持ちで、オタクと自分たちを「高いレベルで一致」させている。そういうことね。
2012-06-27 21:21:41と言う事は、早速だけどさ、つまり、彼の言うとおり(?)、僕らから、つまり「立場の違う」僕らから、彼(MT)を無批判に叩くことは、できないってことだよね。彼のやろうとしていることを、理解する文脈がこちらにないなら、何を以て批判できるのさ。この事は、押さえておいていい。
2012-06-27 21:23:23もう解ると思うけど、「興味ない」「嫌い」っていうだけで、その感情的な理由だけで、MTを叩くという事は、やってはならない。これは、彼の作風を評価する僕らにも、フランスの美術評論家にも、同じように言えることだろう。
2012-06-27 21:25:50ただ、MTの言ってる「金持ち=悪」「西欧での受け=欺瞞」については、なぜ我々オタクが、そうまでして、MTの活動を「否定”したがるのか”」を、彼が理解できていない、というそういう側面があると思う。てか、僕らが批判したいのは、実際、こっち側なんだってことを、これから言っていく。
2012-06-27 21:27:46ただ、とりあえず、今のところはMTの意見に付き合ってくれ。まず彼の意見を概観することが先なのだ。
2012-06-27 21:28:23彼はどんな批判が、批判を受けるとしたら、欲しいのか?それは、『美術界の歴史やルールという言論の土台』に即した批判。それこそ、MTが欲しがっている意見だ。これは、美術とか藝術って言われてる領野の歴史に、彼が結び付けようとしているという事とかかわっているからだ。
2012-06-27 21:30:30彼がやりたいこと。それは何か?ずばり、『日本オタク文化を藝術の歴史の結びつきに接続したい』と言う事だ。さっき紹介したまとめでは、これが「言語ゲーム」とか「テリトリーウォーズ」とかっていう言い方で何度も出てくる。
2012-06-27 21:31:47あ、ここゴメン、「藝術」と書いている。
見当はつくとは思うが、コレ「芸術」の「芸」と一応同じ字なんです(便宜上は)。
ただ、「藝」の方が、ずっと藝術をポジティブな意味で使えるらしいので、これを使ってたりします。…てか、ぶっちゃけ気分しだいだったりなので、どっちも同じ意味と思えばOKです。
その『結び付け』のゲームに、日本のオタク文化を結び付けて、なんとか僕たちのやってることを、正当な「文化だ!!!」って、言ってやりたい!そういう気持ちが、MTにはあるわけだね。
2012-06-27 21:32:36で、どうやってそれをやるのか?彼は藝術家なので、当然、藝術でそれをやってみせようとしている。『日本の外に、日本独自のオタク文化を伝えたいから、それを翻訳して、伝えるんだ!』と、こう言っている。
2012-06-27 21:34:08あれ?と僕たちは思うね。なにせ、僕たちの見ているアニメや漫画、遊んでいるゲームは、もう世界的に十分評価されているし、そっちの国々の人たちだって、十分楽しんでいる。言語だけ翻訳していれば、もう内容もだいぶ伝わってるし、翻訳必要ないんじゃないの?って思う。
2012-06-27 21:35:21でもね。それだけじゃアマい、っていうところを、彼は知っている。どういう事か?…アニメや漫画を楽しむ一般市民の「享受者」は、翻訳しなくても理解してくれているかもしれない。しかし、其れだけじゃだめなのだ!
2012-06-27 21:36:36何故翻訳するのかというフォロワーの問いに、MTがこう答えている:「例えば、アメリカのハリウッドとかにとっては、僕たちの文化が売れると嫌になるだろ?ってなわけでさ、僕たちの文化を勝手に安値で売り買いしたり、勝手に改造したりとかっていうのが、起きているわけじゃないか。」
2012-06-27 21:38:00MT「彼らは、僕たちの文化を、”娯楽”としか思っていないんだ…そんなこと、絶対ないと思うんだ!僕たちは藝術なんだ!それを伝えなきゃいけない、と思うから、僕はこういうことをするんだよ!」
2012-06-27 21:39:21これ、結構重要。気づいたかい?ここにも、「いかに僕たちの文脈と彼の文脈が違うか」が顕れていると思うよ。僕たちは、『楽しむ人たち』の話をしている。しかし、村上さんは、そっちよりも、『文化を扱ったり、価値を付けたりお金を付けたりする』業界の話をしている。だからズレる。
2012-06-27 21:40:54