ライスのアニメ感想.Ex #7:2012年第3クール開始アニメ一口感想録。
- terry_rice88
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いろんな意味を恐らく含んだ「和奏と母」の、「合唱部」の、「直子とまひる」の、そして「未来」の歌となりそうだけど、どういう手で見せてくるのか今から楽しみだなあ。前回、今回と溜めに溜めてきているから、期待してもいいのかな。恐らく残り2話。期待は高まるばかりだ。
2012-09-10 00:07:44TARI TARI12話。最後の繋ぎ回。なんというか、ここまできちんと丁寧に段階を踏んで次回の最終回でラストスパートかける準備を整えるのは正直、偉いと思う。普通、クライマックスなんだから畳み掛けてもいいはずなんだけど、地味に前段階を描く抑制の利いたストーリーテリングは見事としか。
2012-09-17 08:36:08これはあれだろうか、P.A.works的にも作品の積み重ねがこの若々しくも老練な物語進行を下支えしている印象であるなあ。ホントに。初監督で初シリーズ構成の橋本昌和監督の手腕とスタッフワークが合致しているから生まれえた完成度なんだろうとホントに思う。丹念に描かれたストレートな作品だ
2012-09-17 08:36:39文化祭が中止決定の中、和奏の曲が完成して合唱部がただ一つ「歌う」事だけを目的に、ひたすら道を信じて突き進む回だったなと。終わりゆく学園の記憶を残すため、いやそれ以上に自分たちの「歌いたい」という思いの為だけに奔走する姿の美しさは光まばゆいくらいに真っ直ぐに輝いているなあ。
2012-09-17 08:37:01「みんなは一人の為に、一人はみんなの為に」というのは「三銃士」での言葉だったはずだけど、思いを一つにした集団の団結力は半端じゃないなあ。合唱部が「核」になって学園全体を繋げていく感覚は今回の段取りでも感じられたかな。扇動するんじゃなくて、思いが波及していく。先鞭をつけるのは合唱部
2012-09-17 08:37:21この「思い」ってのが翻って「夢」とか「信念」になっていくんだろうなあ。来夏は同級生と(校長)、大智は合唱部として他の部活と、紗羽は町内の皆さんと、和奏は教頭と、ウィーンは合唱部全員と繋がって、それこそ一つの輪として繋がっていくんだろうと。そこに「音楽」があり、「歌」がある。
2012-09-17 08:37:47「寄り添うもの」として残っていく「音楽」が人々をつなげていくわけね。その全体に和奏と母まひるの歌が置かれていると。結局、教頭は「自分の音楽の居場所」を学校、しいては「声楽部」に見出していて、純粋に音楽を楽しむまひるに負い目を感じていたんだなあ。校長も来夏経由で居場所を守ろうとする
2012-09-17 08:38:12校長は自己保身以上に「譲れないもの」をはっきり突きつけるべきなんだろうけど、理事長はそれについて無理解者(合理性を優先する、人間的に機微に欠けた人物)なので話は平行線を辿ってしまう。大人の論理で進むのはわからなくないけど、大切な物を落としてきてしまっているように感じてしまうか。
2012-09-17 08:38:31教頭はまひるの作った、音楽を伴う空間を理想にしてた所があって、自分もそこへと追いつこうとしてたけど、道半ばでそれが絶たれてしまった。というか、そこを自分の「学校」と「音楽の拠り所」にしてた節があって、上手くいかない自分を厳しくしてた、っていう顛末だったのかな。その結果が声楽部で。
2012-09-17 08:38:49その声楽部の面々はなんだか変にプロ意識というかアマチュアイズムに対して排他的な思考に凝り固まってしまった人が多くなり、自ら意志を持って動くと言うよりは指導者の言うとおりに動くと言う観念に固まってしまってるというのが部長辺りに顕著だよなあ。来夏はその壁をお構いなく突破しようとしてる
2012-09-17 08:39:11大智とかもそうだけど合唱部はやれることを「待つ」んじゃなくて「探す、やる」というモチベーションで動いているんだよなあ。その結果が結局学校を巻き込んで、団結しようとしている風に見えるかな。小道具がゴミとして持ってかれた時も率先して、みんなが自分のできる事から動いている。
2012-09-17 08:39:32バラバラのようで思いは同じくしてる。あとは決行当日だが、学校は工事のため封鎖され、天候も雨。理事長との対峙が控えているけど、要素は全て出揃っているので、後は全てが繋がるのを待つだけな感じがするなあ。恐らく歌がフルサイズ流れるんだろうけど、どう見せてくれるのかが期待したい。楽しみだ
2012-09-17 08:39:47TARI TARI13話。最終回。始まってみれば、あっさりと、淡々と白祭が展開されていった感じが非常に強かったなあ。楽しい時間はあっという間に過ぎ去っていく。普通に白祭をクライマックスにしても良かったのに5人のその後をエピローグに持っていくのは力技だなと思うと共に納得はできたかな
2012-09-24 21:30:29理事長も理不尽な現実を突きつける要素でしかなくて、強大な権力を振るうわけではなかった。というかあくまで利益至上主義者で、文化事業とか教育とかにファジーな部分も打算で見てしまう人間だったって事かなあ。それに抵抗した校長も弱々しかったけど、最後で踏ん張って見せたのは良かったな。
2012-09-24 21:30:44声楽部も教頭も前段階の時点で整理がついていたから合唱部に協力したんだろうなあ。まあ、あとこれが最後の白祭になる、ってことを街のみんなが知っていたわけで、人が集まることも理解していたから合唱部にそれらを託したという事なのだろうと思われる。そんな甲斐あって、合唱シーンは素晴らしかった
2012-09-24 21:30:57構成上、合唱シーンをクライマックスに持ってきてもおかしくなかったのにその後の合唱部のエピローグに半分割いたのは思い切ったなあと思った。色々やることが多すぎてエピローグとしての取りこぼしも多かった感じだけども、青春としてはやりきった感が合って良かったんだろうなあ。爽やかに終わったし
2012-09-24 21:31:11最終回も結構「巻き」の展開だったのを「あっという間に過ぎ去ってしまう青春という時間」を表現していると説明しちゃうと説明が付いてしまう所は本当に演出の手腕としては巧妙だよなあ。ツッコミどころも多々あるんだけども、合唱部の活動がちゃんと5人の思い出になってるのが描かれているのが良い。
2012-09-24 21:31:26ここら辺は合唱、歌というものを題材にしておきながら、それを主たるものにせずに、「生活に寄り添うもの」として提示したのが多分、青春ものとしての側面を強めた気がする。青春って、とりとめのないものだし、結構、共同幻想的モラトリアムも含まれているんだと。やったことが大事というか。
2012-09-24 21:31:41なんというか子供の論理と大人の論理が交じり合っている空間時間が「青春」なんだろうと。道理を無理で押し通す雰囲気かなあ。まあ、そこでなにかをやった、やり遂げたという結果の方が大事なのかもしれない。そういうのが当事者の糧になって「夢」を掴むきっかけになる感じ、かなあ。
2012-09-24 21:31:56その点で言うならば、合唱部は全員なにかしら行動を起こし、「自分」を切り開いていったかなあと思う。論理や行動理念が無茶苦茶であっても、動いて道を選んで進んだ。ここが大事なんだろうな。思いばっかりが強くても、行動に起こさないと夢や理想がモノにはできない。という風に見ると肯定できるかな
2012-09-24 21:32:10それらがきっかけで「結果」を得たんだから、青春的には問題ないとは思う。進路とかは別の段階の話で、そこに至る道の「原動力」を得る話だったんでしょうね。作品のメインとなる合唱とか音楽的には和奏がやはり音楽へ進路を目指したというのが作品のメイン人物たるゆえんでしょう。
2012-09-24 21:33:22合唱部5人のその後の風景を見ている限り、「音楽」は主たる存在ではないのが明らかであくまで「生活の一部」なんだなあという趣が強かったし。和奏のみ「音楽」と向き合っていく決心を固めたのは他ならぬ母親の繋がりだったり、彼女の本心だったりするから、面白い描写ではあるなあと。
2012-09-24 21:33:36なんにせよ和奏が素直に音楽に向き合える姿が見れたのがこの作品の収穫でしょう。だから最後の大学?に進学できた和奏が帰省するシーンで締めなのも納得ですね。通っていた学校はなくなってしまったけど、あの歌と共に思い出の残る土地となったわけで、それは多分他の4人も一緒なんだろうなあと思う。
2012-09-24 21:34:03シリーズ全体としては2クール作品を1クール作品として上手く圧縮構成したなあという印象。登場人物の多さ、群像劇としてみるならばかなり無理が生じてもいいはずなんだけど、割と枝葉をごっそり切り落として、幹の部分を残した上で上手く演出して見せた、という感じかなあ。所々、綻びもあったけど。
2012-09-24 21:34:16スタッフワーク的には初監督ながらシリーズ構成も務め上げ、綺麗にまとめてしまった橋本監督の手腕もさることながら、個人的には浅井義之さんの演出が凄く良かったなあと思った。過去の参加作品の積み上げもあって、「青春」の空気感が上手く出ていたなあと思えました。
2012-09-24 21:34:33