双り遊び

嘘つきプラム @ps_plum

#終わりが見えない遊び

嘘つきプラム @ps_plum

一つついた嘘。眠れない夜に君の夢を見たいと言った。本当はすぐに会いに来てほしいと望んだ。 一つついた溜め息。君に送ったおやすみメール。本当は眠れない。だけど君に無理させたくないから。我が儘は言わないと飲み込む。 一つついた狐。僕に乗り移り悪戯。君に嘘の嘘をつく「今すぐ抱きしめて」

愁夢 @s_shumu

一つつかれた嘘。『君の夢を見たい』切ない想いを胸に「夢の君に会いに行く」と言った。 一つついた溜め息。『おやすみ』眠れない膝を抱えて、君は泣いていたのかもしれない。 一つついたらしい狐。君の本音を吐き出させる。『今すぐ抱きしめて』 一つついた嘘。「しょうがないな」君を抱き締めた。

愁夢 @s_shumu

君は同じ景色を見たいと言った。僕はそう思わないと返した。 背中合わせで左右を見るように、双りでひとつの風景を完成させたら素敵じゃないか。 僕は君の隣で君を置き去りにすると言った。君は寂しいと返した。 君の隣だから僕は安心して眠れるんだ。君もそうであればいいのに。 @ps_plum

嘘つきプラム @ps_plum

君の見る世界を 君の持つ心を 全て知りたいと思う独占欲 だけど君がくれるのは少し低い体温 背中から伝わる心音 優しい夢を見ているの？ 君が笑うように揺れた ああ、君の全ては知りえない 君を好きが溢れるから 僕は閉じ込められない それは寂しくて いや 恋しいんだ @s_shumu

愁夢 @s_shumu

君が望むなら僕の世界を 君が欲しいなら僕の心を 全てあげたい と思う狂気 君から伝わる鼓動 重なって揺れる 微笑みが漏れた 君の全ては知りえない 君が好きで困ってしまうくらい 僕は君の檻の中さ 君は気付いていないけど それは嬉しくて いや 恋しくて 狂おしいんだ @ps_plum

嘘つきプラム @ps_plum

世界の半分を君と 空に落書きをしていく 僕の持ってるクレヨン 君の持ってるクレヨン 二人足したらきっと美しい落書きができる 僕の持ってる橙で半円を描いた 君はその上に赤色を重ねた 競うように何色も重ねて 僕らの頭上には大きな虹ができた 君と描いたもの 二人の世界 @s_shumu

愁夢 @s_shumu

描いた虹を見上げてそっと手を繋ぐ クレヨン色に汚れた手と手 微笑み交わして 「不恰好だったかな」「そうかな？好きだよ」「もー適当ばっか」 気付けば空は暗くて 虹はくっきり浮かびあがる 君が眠そうに目を擦る 「眠くなってきた」「寝たら？夢で会えるよ」「嘘吐き……」 @ps_plum

嘘つきプラム @ps_plum

嘘つき 込めた想いに気づかないで (気づいて) 君が好きと言ったもの 君がくれる優しさ この虹みたいに 溶けてしまうんじゃないか ずっと疑ってる 嘘でしょって確認してる ねえ強く否定して この手は汚れたままで そのままでいいから 嘘のない温度に 抱かれて眠りたい @s_shumu

愁夢 @s_shumu

嘘つき 込めた想いに気づいている（気づいてないフリ） 君の手が震えるから 強く握り締める たくさんの色が僕らの手の中で混ざり合う 僕らの虹が空に溶けてしまっても この色は消えないよ 大丈夫 虹だって簡単に溶けはしない 嘘のない僕らの温度で描いたのだから @ps_plum

愁夢 @s_shumu

少女の膝に猫が蹲る。「あーあ、寝ちゃった」遊ぶって言ったくせに。頬を膨らませたところで、猫がごろごろと鳴いた。「嘘つき猫さん」幸せそうな寝顔に溜め息。もう一匹、猫が近づいてくる。「寝ちゃったんだよ、その子」「にゃー」仕方がないという表情で猫が少女に擦り寄った。 @ps_plum

嘘つきプラム @ps_plum

「遅かったね」猫は眠そうにそれでも楽しそうにごろごろと鳴く。「痩せたんじゃない？どこ行ってたの？」心配したんだよ…続けようとした時に気づいた。もう一匹の猫も幸せそうに眠っている。「そっか、疲れたよね」起こさないように猫達をそうっと撫でる。起きたらまた遊んでね。 @s_shumu

愁夢 @s_shumu

微睡みの中、撫でる手を感じていた。（優しい手……）目が覚めると少女は寝ていた。痩せた猫がしーっと声を潜める。『寝てるの？』『うん、だから静かにね』『はーい』瞳を伏せた少女の隣で毛づくろいをし合う。『ねぇ、起きたら何して遊ぶ？』『うーん。でも、何しても楽しいよ』 @ps_plum

嘘つきプラム @ps_plum

まだぼやけた視界 手探りで姿を確認 もう行っちゃったの？朝が少し陰る 残り香に包まれ 描く君の寝顔 どんな夢を見てるかな 僕は覚えてないや 君の夢に出れたかな 忘れられる夢には出たくないね 夢に我儘を言って今日も朝が来た 君に おはよう @s_shumu

愁夢 @s_shumu

柔らかな手の感触が僕の頬に残っている錯覚 瞼をくすぐる朝の光 夜が遠ざかった 残像に惑わされ 浮かぶ笑顔 どんな日々を過ごしてるかな 教えて欲しいな 君の夢に出れたかな 願えば夢で会えるよね 夢に我儘を願って今日も夜を待つ 君に おはよう 素敵な夢は見れたかい？ @ps_plum

嘘つきプラム @ps_plum

あの色はどこ？ 小さな箱の中に詰めた カラフルな思い出 探しても探しても 褪せたセピア 真っ赤な血の色 光のない深海の色 もう柔らかい色はいらない ビビッドで鮮明に塗って 忘れないようにしなきゃ 無色透明 消えてしまうから @s_shumu

愁夢 @s_shumu

消えない色はどこ？ 記憶の底に焼き付いた 鮮やかな色彩 求めても求めても 足りないキャンバス 真っ青な空の色 光こぼれる木漏れ日 君を射抜いてしまえ ビビッドで強く染め抜いて お揃いの色になって欲しい 千紫万紅 それでも同じ色が良いから @ps_plum

愁夢 @s_shumu

おはようはどこ？ 小さな身体に根付く 種々の記憶の森 揺すっても揺すっても 壊れぬ瞼裏の世界 新緑の柔らかな木々 蝶と戯れる花々 君を優しく包み込んでいたらいい 揺れる睫毛が花開いたら 柳緑花紅 夢の話を聞かせて欲しい おはようは枕元に用意してある @ps_plum