慢性的なストレスを取り除く方法

トラウマセラピーを応用したイメージトレーニングについて
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泉信行 @izumino

人間の緊張を解く方法。人間の緊張は動物の中では特殊で、ストレス社会の原因になっている。野生動物は緊張する状況が去れば緊張を解くことができるが、人間は状況が変化しても直前の緊張を残してしまい、慢性的なストレスを抱えてしまう。→

2012-07-13 04:13:19
泉信行 @izumino

人間には古い脳、新しい脳があって、緊張の種類には肉体的危機に対するものと、精神的・社会的危機に対するものに分けられる。新しい脳で、メタフィジカルな危機に反応するのが人間の特徴。→

2012-07-13 04:15:45
泉信行 @izumino

ただ、人間の心や感情も肉体的情動に基づくものなので、精神的・社会的危機に対する感情も「肉体的緊張」によって表現される。そこでは新しい脳と連動して古い脳が使用される。この古い脳はトカゲ並にバカなので(思考をしない無意識の領域なので)、その危機がどんな状況なのかを考えたりしない。→

2012-07-13 04:20:20
泉信行 @izumino

よって、人間の古い脳は、ただの哺乳類だった時代(進化のミッシングリンクまで遡れば、リスやネズミとサルの中間をイメージすればいいと思う)と同じように状況を判断し、精神的に傷付いたり、社会的に脅かされたりすると「野生で危ない目に遭った」瞬間と同じ緊張を肉体に命じる。→

2012-07-13 04:24:31
泉信行 @izumino

ここで新しい脳と古い脳で認識の乖離と相互のフィードバック(悪循環とも言える)が起こる。新しい脳は、古い脳が肉体を緊張させるかぎり感情的に興奮しつづけるし、新しい脳が精神的な興奮を認識しつづけるかぎり、古い脳はその興奮を「危険な野生環境から脱していない」というイメージに翻訳する。→

2012-07-13 04:27:47
泉信行 @izumino

この悪循環は、「肉体的な危険が全くない環境」が現代では保証されているにも関わらず、古い脳はメタフィジカルな脅威を「緊張の必要な野生」へと勝手に翻訳してしまうことによる。勝手に行われることなので新しい脳はこの手続きを自覚できないし、「緊張は長引いて当たり前」とすら思い込んでいる。→

2012-07-13 04:33:12
泉信行 @izumino

しかし「危険が去れば緊張は解かれる」のが自然な動物の仕組みであるから、危険がないのにストレスを感じること自体が人間に特有の病だと考えられる。この症状を防ぐために考えられるのが、トカゲやネズミ並の古い脳に「肉体的な危険がない」とちゃんと認識させること。→

2012-07-13 04:36:56
泉信行 @izumino

アプローチとして二通りあって、インプットへの制御と、アウトプットへの制御。古い脳へのインプットは「新しい脳が認識したメタフィジカルな危険」を「肉体的な危険」に翻訳することで生じるので、まずこの過程をよくイメージする。→

2012-07-13 04:41:26
泉信行 @izumino

「メタフィジカルな脅威」を野生の天敵(フィジカルな脅威)のイメージに翻訳し、自分は臆病なネズミやリスになったようなイメージをする。この時、映像的な空想ではなく、全身の身体感覚を総動員して「古い脳」に合ったレベルのイメージを作らなければならない。→

2012-07-13 04:44:44
泉信行 @izumino

次にアウトプットの制御として、意識的に自覚した「肉体的に危険な野生の環境」のイメージを、現実の理性(新しい脳)が認識している「肉体的には安全な現代の環境」のイメージへと摺り寄せていかなければならない。

2012-07-13 04:49:07
泉信行 @izumino

→そこで、「ネズミのような自分が、危険な状況から全力で逃げ出したり戦ったりして安全を得る」イメージを利用する。これも空想だけではなく、全身の身体感覚を揺り動かす必要がある。ネズミやサルの姿がイメージしにくくれば姿は人間でもよい。→

2012-07-13 04:51:47
泉信行 @izumino

危機への臨戦態勢でもある緊張を振りほどいた結果、身震い(武者震い)が行われれば逃走or闘争のイメージは成功している。イメージの中で「危険は去った」と実感できれば、改めて「実際に危険などない現実」とイメージを擦り合わせる。これが、本来の「必要のない緊張を解いた状態」だと言える。→

2012-07-13 04:54:22
泉信行 @izumino

続いて、今度はこの時間がかかりすぎるイメージの制御を素早く行えるように、習慣化する訓練が必要になる。原則としては、「メタフィジカルな危機を思い浮かべる→フィジカルな危機への翻訳を意識する→フィジカルな危機からの脱出と、現実の安全確認を並行してイメージする」を反復して訓練する。→

2012-07-13 05:01:45
泉信行 @izumino

今、手段として理論化できるのはこんなところかな。参考にしているのはこの本でした。→http://t.co/1YQ3u0H7

2012-07-13 05:03:04
泉信行 @izumino

ちなみに肩凝りも、フィジカルに対する緊張のようでいて「持ち上げる必要もないのに何かを持ち上げようと緊張しつづけている」という、先述した古い脳の錯誤によるものなので、うまく「肩凝りも古い脳の臨戦態勢の一種」と意識すれば「もう何も持ち上げる必要はない」と納得させることは可能です。

2012-07-13 05:11:32
泉信行 @izumino

また繰り返していると、メタフィジカルな感情(怒りや悲しみなど)をイメージコントロールで取り除くこと自体に心理的な抵抗を感じることもあって、「緊張を取り除けば感情が薄れるのでないか?」という不安は無視できない気がする。→

2012-07-13 05:14:40
泉信行 @izumino

これは、「新しい脳の感情と、古い脳の情動は別物」と自分に言い聞かせる必要があって、確かに感情は情動によって強化されるし「だからこの感情は自分にとって大事なのだ」という自己感覚にも繋がるが、その情動が「安全な環境を危険だと勘違いしているから」という錯覚によるとすれば純粋ではない。→

2012-07-13 05:17:39
泉信行 @izumino

肩凝りなのど緊張が、持ち上げるものもないのに力むのが間違っているように、危険でもないのに過剰に危険なイメージを持つのが間違っているのであって、持ち上げる瞬間だけ肩を緊張させ、興奮するべき瞬間だけ興奮することは間違っていない。→

2012-07-13 05:20:04
泉信行 @izumino

もし問題があるとしたら「脱力しすぎて必要なときでも全力を出せない」「リラックスしすぎて無感情になる」という結果になった場合だろうが、そもそも普通の動物は「緊張するときはするししないときはしない」仕組みなのだから、人間も「するときはする」という柔軟さが身につくだけではと思われる。

2012-07-13 05:23:53
泉信行 @izumino

今日はメンタルな緊張のほぐし方についてまとめていましたが、筋肉そのもののほぐし方についてはこういうまとめもあります。ご参考に→肩凝りなどの「筋肉の凝り」対策 - Togetter http://t.co/60HVSShu

2012-07-13 05:28:50
泉信行 @izumino

さっきのストレスの話は、タレントや作家の言う「100人のファンの応援よりも一人のアンチの言葉の方がイメージに残り続ける」という現象にも通じる気がする。「危機」は古い脳に繋がるので払拭が難しいが、社会的な幸福感は新しい脳が感じるので長続きしないという

2012-07-13 05:56:55