甲野善紀さんの考えるイジメを減らす有効な方法と現代剣道のおかしさについて

武術研究者・甲野善紀さん(@shouseikan)のツイートをまとめました。
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甲野善紀 @shouseikan

今回問題になっている大津の「イジメ自殺事件」での学校や、教育委員会の対応を見ていると、もはや現代に今までのような学校制度はなじまなくなってきているという事を痛感せざるを得ない。

2012-07-13 14:19:38
甲野善紀 @shouseikan

といって、もっと私塾的教育機関を一気に増やす事も出来ないだろう。

2012-07-13 14:19:56
甲野善紀 @shouseikan

とはいえ、このまま文部科学省に任せておいても「百年河清を待つ」に等しいと思う。

2012-07-13 14:20:53
甲野善紀 @shouseikan

現在考え得る限り、学校制度をいじらずに最もイジメを減らすのに有効な方法は、大企業などが新人の採用にあたって、「資格としての大卒とか高卒の条件を無くす事」である。そして、何段階かの公平な試験や面接を行って、人材を確保すればいいだろう。

2012-07-13 14:21:35
甲野善紀 @shouseikan

そうなれば、入試のための塾や予備校は社会人となるための必然性の高い学校となり、大学は本当に学問を学びたい者が行き、現在のような社会的ステータスを得たいという見栄で大学に行く者が激減し、大学は本来の学問研究の場になるだろう。

2012-07-13 14:22:14
甲野善紀 @shouseikan

とにかく、現代は、あまりにもおかしな事が蔓延していて、人々もそれを仕方なく(あるいは思考停止で)受け入れているが、あらためて考えると本当におかしな事が多すぎる。

2012-07-13 14:22:48
甲野善紀 @shouseikan

例えば、私の専門分野で言えば、現代剣道など、まったく正体不明の「正しい剣道」という概念から「正しい基本」があるが、私からみれば、その「正しい基本」こそが日本の伝統としての剣術を歪めている。

2012-07-13 14:23:20
甲野善紀 @shouseikan

なにしろ宮本武蔵ほどの剣客が遺した「足は踵をしっかり床に着けよ」という教えに、全く反する爪立った足づかいが「正しい剣道」なのだが、その理由を明快には誰も説明しない。

2012-07-13 14:23:49
甲野善紀 @shouseikan

まあ説明出来たとしても、それは私から見れば動きが質的に変化する以前の素人的感想という事になると思う。なにしろ踵を床に着けるよりは、爪立った方が早く動けるというのは、一般人の感覚だろうから。

2012-07-13 14:29:08
甲野善紀 @shouseikan

また、両手の間を離して竹刀の柄を持つのも「正しい剣道」だが、そう持てば確かに竹刀を腕では扱いやすいだろうが、そのために体幹が竹刀を動かす事に直接関われなくなってしまう。

2012-07-13 14:29:59
甲野善紀 @shouseikan

そうなれば、私が最近出来るようになったクランク状の刀の変化や、真剣を竹刀よりも迅速に変化させるなどという事は、まず絶対に出来ないだろう。

2012-07-13 14:30:20
甲野善紀 @shouseikan

柔道にしても、かつての日本柔術は居付きを嫌い、いかに相手を掴まずに制するかが重要だったが、現代柔道は「しっかり掴め」が大基本。

2012-07-13 14:30:50
甲野善紀 @shouseikan

とにかく、おかしな事があまりにも放置されたままになっている。これは、それぞれの組織の上に立つ者の保身という事が何よりの理由だと思うが、物事の本質を考えようとしない者が多すぎる事もそれを支えていると思う。

2012-07-13 14:31:20
甲野善紀 @shouseikan

マスコミも一時的には視聴率や購読者を増やすため煽った報道などもするが、本質追求には不熱心。やはり志のある人があちこちで声を上げるしかないと思うが、そういう人があまりにも少なすぎるのが、哀しい日本の現状だ。

2012-07-13 14:31:54