【奇才発明王X超伝導トオル】エキセントリクウ

エキセントリクウさんのツイートノベル【奇才発明王X超伝導トオル】天才男子高校生トオルが発明した反重力発生装置はクラスメイトの姫路城優妃のスカートを浮揚させることができるのか?
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エキセントリクウ @RikuPPP

【奇才発明王X超伝導トオル〜昨日のあらすじ】 スカートを持ち上げ下着を曝すことで、曖昧な状況に白黒つける!と、宣言するトオル。しかし、見なくても白黒はつくと、姫路城優妃に突っ込まれ…。 #twnovel #ツイノベ

2012-06-06 11:08:36
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(17)】「詭弁ね」「詭弁じゃない!」「詭弁でしょ」「違う!」「詭弁も詭弁、大詭弁よ。言葉をすり替えて自分の下劣な欲望を直視しないようにしているだけ」「下劣な欲望なんてーー」「無いって言うの?言い切れるの?1パーセントも無いって?」「ぐっ……!」(18へ続く)

2012-06-06 11:08:49
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(18)】トオルの絶対的な自信が揺らぎ始める。常に理性的論理的に行動してきた筈だが、どこかにまだ卑しい感情が捨てきれず残っていたのではないか?正面から指摘されると、何だかそんな気がしてきてどうしようもなくなり、倒れそうになるほどの強烈な眩暈を覚えた。(19へ続く)

2012-06-06 11:09:05
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(19)】「奇才発明王が聞いて呆れるわね、超伝導トオル」「俺は……俺の理想に従って行動するだけだ」「パンチラがあんたの理想ってわけ?」「愚弄するな!」「残念だけど、簡単には見せるわけにいかないわ。たとえミミズが総理大臣になったとしても、見せるつもりはない」(20へ続く)

2012-06-06 11:09:15
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(20)】姫路城優妃は挑戦的な眼差しを向ける。「わたしにだって、プライドがあるもの」「そのプライド、たった今撃墜してやる」「やれるもんなら、やってみなさい」ぽん、とスカートの裾を軽く叩き、「やれるもんなら、という前提付きだけど」「やれるさ」「勝算は?」(明日へ続く)

2012-06-06 11:09:26
エキセントリクウ @RikuPPP

【奇才発明王X超伝導トオル〜昨日のあらすじ】 強気の姫路城優妃に言い込められ、トオルの自信が揺らぎ出す。何とか言い返すも、若干押されぎみ…。 #twnovel #ツイノベ

2012-06-07 11:17:08
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(21)】トオルは不敵な笑みを浮かべ、対抗する。「俺を見くびるな。これは忠告だけど、後悔することになるぞ」「大した自信ね」コンビニの駐車場で、離れて睨み合う二人。時折り店舗に出入りする客の姿もあるが、彼らの周囲は閑散としている。「いくぞ」ーー決戦のときだ。(22へ続く)

2012-06-07 11:17:23
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(22)】トオルはズボンのポケットから、反重力発生装置を取り出した。「携帯?それで応援を呼ぶつもり?たかが女の子一人の下着を見るために」「携帯じゃない。携帯のフリをした秘密兵器さ」トオルは銃を構えるように、反重力発生装置の先端を姫路城優妃に向ける。(23へ続く)

2012-06-07 11:17:38
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(23)】「そこから風が吹き出して、わたしのスカートを巻き上げる、とか?」「それじゃただの小型送風機じゃないか!テンション下げるようなこと言うな!」「もう驚天動地のことが起るのね?」「ノーベル賞ものさ」「そんな凄い発明をわたしのために?光栄至極だわ」(明日へ続く)

2012-06-07 11:17:49
エキセントリクウ @RikuPPP

【奇才発明王X超伝導トオル〜昨日のあらすじ】 いよいよ決戦のとき。トオルは満を持して反重力発生装置を取り出す。が、姫路城優妃は余裕の構えだ。 #twnovel #ツイノベ

2012-06-08 11:16:09
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(24)】「いくぞ」「どうぞご自由に」大胆にも、姫路城優妃は無防備に両手を挙げる。トオルは反重力発生装置のテンキーを打ち、対象までの距離を素早く入力した。二人の間隔、およそ5メートル。誤差は半径1メートルまで。その範囲にスカートが含まれていればいい。(25へ続く)

2012-06-08 11:16:19
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(25)】スカート自体のデータは予め入力されている。あとは実行キーというトリガーを引くだけだ。スイッチに親指を置き、トオルは優妃を見つめる。装置の開発には半年費やした。言葉にならない苦労の連続だったが……全てはこの一瞬のため。白黒つける、この瞬間のために。(26へ続く)

2012-06-08 11:16:28
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(26)】「……どうしたの?臆したの?ほら、わたしは防御なんてしないわ。早く世紀の大発明を見せてちょうだいよ。思う存分やってみせて」余裕綽々の優妃に向け、再び反重力発生装置を構える。ロックオン。照準は定まった。いつしか姫路城優妃の顔から、余裕が消えている。(明日へ続く)

2012-06-08 11:16:39
エキセントリクウ @RikuPPP

【奇才発明王X超伝導トオル〜昨日のあらすじ】 姫路城優妃に向け、反重力発生装置を構えるトオル。後は実行キーを押すだけ。二人の間に緊張が走る! #twnovel #ツイノベ

2012-06-09 13:18:33
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(27)】「時は満ちたり!」超伝導トオルが声高に言い放つ。「誉れ高き大女優よ!東西南北より集いし熱に浮かれた観衆どもが、今か今かと主役の出番をお待ちかねだ!いざ!幕よ開け!出でよ、稀代の大女優、クイーン・パンティーーーー!」反重力発生装置、実行、オン。(28へ続く)

2012-06-09 13:18:42
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(28)】ずるっ。「おわあ!」トオル驚愕。「何だあ⁉」何が起きた?「はあ?」眉をひそめる優妃。「違うんだ!」既に涙目のトオルは、哀れなトランクス姿(アンパンマン柄)だった。その足下には、ズボンがずり落ちている。「……あんた最低ね」「だから違うんだってば!」(29へ続く)

2012-06-09 13:18:49
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(29)】何ということだろう!実行した装置は、姫路城優妃のスカートを上げる筈が、超伝導トオルのズボンを下げてしまった。「くそっ!」トオルは足下のズボンを掴み、持ち上げようとする……が。「重っ!」大地に張り付いているかのように、ズボンはびくともしない。(明日へ続く)

2012-06-09 13:18:56
エキセントリクウ @RikuPPP

【奇才発明王X超伝導トオル〜昨日のあらすじ】 ついに反重力発生装置、発動!…が、なぜかトオルのズボンがずり落ち、なぜか重くて持ち上げられない…? #twnovel #ツイノベ

2012-06-10 11:46:49
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(30)】「ぐおお!」岩と化したトオルのズボン。全筋力を総動員し、目一杯力を込めても引き上げることが出来ない。「超伝導トオル……『見たい』じゃなくて『見せたい』だったの?あんた露出狂?」「違う!」トオルは悲痛な声で、訴える。「誤動作なんだよ、これは!」(31へ続く)

2012-06-10 11:46:57
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(31)】まさかの誤動作は二点。一点は、スカートでなくズボンに反応したこと。もう一点は、反重力発生どころか重力を倍加させてしまったことだ。「ちくしょう!」トオルはズボンを諦め、優妃に向き直る。「ちょっと待ってろ!」「何よ、パンツ姿で偉そうに……」(32へ続く)

2012-06-10 11:47:04
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(32)】「こんな筈じゃ……」装置のキーをあれこれ操作してみるが、復帰する気配は無い。優妃は愛想を尽かし、「作戦失敗ね。また出直してらっしゃい」「まだ終わってない!」意地になってキーを叩き続ける。すると。ピーピーピー。装置から不気味な発信音が鳴り響いた。(明日へ続く)

2012-06-10 11:47:11
エキセントリクウ @RikuPPP

【奇才発明王X超伝導トオル〜昨日のあらすじ】 反重力発生装置が、まさかの誤動作。作戦失敗か?と、装置から不気味な発信音が鳴り響く…。 #twnovel #ツイノベ

2012-06-11 12:11:34
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(33)】「何だ?」ゴゴゴ……地鳴りが。同時に、足下がぶるぶる震え出す。駐車場の地面が、細かく振動している。「危ない!何かに掴まれ!」トオルの警告に素早く反応した姫路城優妃は、背後のフェンスに飛びついた。後に続こうと駆け出すトオル。ーーが、足は空を蹴った。(34へ続く)

2012-06-11 12:11:46
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(34)】大地から離れた両足。トオルの身体が宙に浮き上がる。「反重力だ!」暴走した反重力発生装置は、トオルを天に向けて打ち上げた。「うわあああ!」まるで釣り上げられた魚のように。 上昇……否、空への落下と言う方が近いか。ぐんぐん地面が遠ざかっていく。(35へ続く)

2012-06-11 12:11:56
エキセントリクウ @RikuPPP

【連載小説(35)】反重力の衝撃はトオルの周囲にも及んだ。駐車していた軽自動車、原付バイク、コンビニの看板、それにトオルのズボンが、一斉に空へ飛び出す。姫路城優妃は、飛びついたフェンスに腕を回してしがみつき、辛うじて留まった。巨大竜巻並みの威力に、なす術が無い。(明日へ続く)

2012-06-11 12:12:09