反原発派のNO氏と一問一答

自然放射性物質と人工放射性物質の違いについて。

あれからしばらくgoogle検索を調べていたところ、それらしい記述をいくつか見かけました。

まずその前に、癌のメカニズムという物を説明しておきます。
簡単に言うと、体内で発生した活性酸素がDNAを傷付けます。
傷付けられたDNAは修復され、修復に失敗してもアポトーシスにより自壊します。
アポトーシスがうまく働かなかったとしても、免疫細胞によって直接排除されます。
高齢になってくるとこのような防護機能が弱まり、これら全てを免れたものが癌細胞として増殖していく、と言う事らしいです。

で、本題の自然放射性物質と人工放射性物質についてなのですが、これら二つは「放射線」に限って言えば違いはありません。
どちらもDNAを直接傷付け、水に作用して活性酸素を発生させます。
何が問題かというと、自然放射性物質は自然由来の物であるが故に、生物が進化する過程で既に適応している物質であるのに対し、人工放射性物質は適応していないと言うこと。

自然放射性物質の代表であるカリウムの同位体であるカリウム40。
カリウム自体は無害で、むしろ生物の活動に不可欠な栄養素ではあるのですが、余剰分が蓄積されることは無い。
カリウム40を摂取してしまったとしても余剰分が排出されるために蓄積して内部被爆を続けると言う事はないし、存在割合も0.0117%と言う事なので、仮にそれを栄養素として吸収したところで微々たる物、と言う訳。

ただし人工放射性物質は蓄積される。
かの有名なセシウムは実は自然にも存在しているのですが、自然に存在するそれは放射性物質ではないので、生物に排出する機能は無い。
放射性なのは人工のもので、仮に体内に人工の放射性セシウムが入ってきた場合、排出されること無く内部被爆し続けていくと言う。

ただこれ、違いがあるのはあくまで「放射性物質」そのものと言う事であって、事故などで放射性物質が漏れ出さない限り全く問題の無いことのような気がする。
もちろん万が一漏れ出してしまった場合には大変なことになるが、それは火発においても同じで、仮に石油火発が事故を起こせば海が石油にまみれてかのナホトカ号重油流出事故のような事になってしまう。
今は綺麗ですが、当時はそれはもう大変な事になっていましたよ……。
とにかく、事故における危険性なんていうのは発電所に限らずどれも大変なもので、極端な話をすれば自動車事故の死者数なんて昭和21年から平成8年までの時点で50万人を超えている訳で、当然半身不随などの障害を負った方も相当数居られます。
誰もがあからさまに危ない物と思ってる原発よりも、危険視している人の少ない自動車の方がよっぽど怖いですね、私は。

まとめ

あずきせんせーのまとめを見る限り、話は通じないと思っていたのですが、あちらから「発電量足りませんよ」とツッコミを受けたり、ライフラインである発電所のバックアップを自家用車と同じに考えられていたり、原発銀座と呼ばれながらも平均寿命全国トップクラスの福井県を前に「原発は死の灰を撒き散らす」と仰ったり。なんかちょっと言ってる事に矛盾があるような……どうも「今停電起こってないからこれからも起こらない」って考えらしいのはわかりました。「原発事故起きたからこれからも起きる」って考えらしいので、一貫してると言えば一貫してるのですが。

7/21追加
「高線量被爆より低線量被爆の方が怖い」と言っていたり「自然放射線物質は無害で人工放射線物質は有害」と仰られたり、どんどんおかしなことになってきたNO氏なのですが、やはり「まず結論ありき」で物事を話しているような感じがひしひしと……
いや、あちらが否定された以上きっとこちらの勘違いなんだろう。
きっとそうに違いない。

原発について

ちなみに私、原発推進派でございます。
今原発を全撤廃してしまうのは簡単（いや、だいぶ難しいですけどね）ですが、かと言って順次撤廃して最終的に全てなくしてしまう、というのはどうなのかな、と。
もちろん危険なものであると言うことは認識しているのですが、それでも危険だからと遠いところにおいてしまってそれは技術の停滞を意味しますし、停滞した生物は次々と他の先に進む生物に駆逐されていきます。
むしろ危険なものであるからこそ、少ない数でも一定数研究残しておくべきだと思うのです。
研究施設はあるのでしょうが、それでも「現場の技術」と言うのはいつの時代も貴重な物だと考えているので、それが失われると言うのはあまりに惜しい、と言うといろんな方向からお叱りを受けそうですが……。
もちろん我が故郷の福井県がその恩恵を多大に受けていると言う事も理由のひとつですが。
とにかくそう言う理由で「原発推進派」であると宣言させていただきます。

おまけ

福井県民の友人との会話