高橋源一郎氏「おれを批判している一部の現代詩人に応える」まとめ

前回 →中原中也賞問題 - 詩人の城戸朱理氏のツイートとその反応 http://togetter.com/li/33873 →詩人の城戸朱理氏による高橋源一郎氏批判とその反応 http://togetter.com/li/34271 続きを読む
takagengen 大江麻衣 文学 高橋源一郎 小説 現代詩
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高橋源一郎 @takagengen
本日の予告編・今日は久々に「路上演奏」というか「午前0時の小説ラジオ」をやります。タイトルは「門外漢の言」。今回は「ぼく」や「わたし」ではなく「おれ」にしゃべってもらう予定。というのも、ほんとうのところ、素の自分に近いのは「おれ」だからだ。
高橋源一郎 @takagengen
予告編2・今回の「路上演奏」は、もともと、おれを批判している一部の現代詩人に応えるものだ。だが、そんなほとんど誰も読まないテーマについて、こんな「公」の場でしゃべっても意味なんかないと思う。だから、おれは、その問題を、誰にとっても意味あるものに「翻訳」しながらしゃべるつもりだ。
@bpbq
高橋源一郎氏( @takagengen )のフォロワーの皆様、こちらが「おれを批判している一部の現代詩人」のツイートのまとめです。今夜の「路上演奏」の前に、ぜひご一読を。 http://bit.ly/aPCtRZ
綾門優季 @ayatoyuuki
これから先日の城戸朱理(@Kido_Shuri)さんに売られた喧嘩を高橋源一郎 (@takagengen)さんが盛大に買うらしい。大分長い連投ツイートになる模様。ただなあ…。ツイッターは文字数的に異常にあげ足の取りやすいツールなので、互いに違う喧嘩を売買する可能性が高いだろうな。
高橋源一郎 @takagengen
「午前0時の小説ラジオ」・「門外漢の言」1・そもそもの始まりは、おれが大江麻衣さんという無名の詩人の詩をツイッター上で呟いたことだ。おれは、その詩は読まれるべきだと考え、実行した。それは大きな反響を呼び、偶然それを読んだ「新潮」の編集長は、ただちに大江さんに連絡をとった。
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」2・そして、大江さんは処女詩集そのものを編集し直して、「新潮」に掲載された。おれは単純にいい話だと思うんだが。ところが、ここから奇々怪々な話が始まったんだ。まず、「若手の詩人たち」が激怒している「らしい」という話が飛び込んできた。「らしい」っていうのが変だろう?
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」3・なぜ「らしい」かっていうと、その連中が直接おれに文句をいってきたんじゃなく、その「代理人」らしい詩人が文句をいったきた。なぜ「代理」かというと、おれが中原中也賞(という詩の賞)の選考委員で、文句をいってるやつの中に、その賞の受賞者やこれからとるかもしれないやつ……
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」4・つまり「利害関係者」がいるからっていうんだ。おれは爆笑したぜ。セコい…。まあ、そんなことで怒るほどおれは子どもじゃない。でも、その批判というのを聞いて、今度はたまげた。その批判の対象は、おれのツイートの一つ、それから大江さんの詩の解説の一行だったからだ。
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」5・その短さが問題じゃない。その連中は、おれがいままで詩について書いたものをろくに読まずに批判してるんだ。まともに読んでれば、そんな批判出てこないだろうに。おれは古い世代の人間だから、誰かを批判する時には、そいつの主要著作ぐらい読んでからするものだと思ってるけど。
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」6・ところがいまやツイッター上で一言漏らしただけで、嚙みついてくる。それがふだん言っていることならいいだろう。でもふだんとまったく違うのだったら、当人の考えが変わったか、ある文脈で「反語的表現」を使ったのかどちらかだ。おれの本を読んでなくてもその区別くらいできるだろ。
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」7・「勘違い」して罵詈雑言を呟いた代理人には、「勘違いだよ」と丁寧に指摘しておいたから、今頃、恥ずかしくて死にそうになっているかもしれない。でも、そんなの、おれの知ったことじゃない。問題は、もう一つの方だ。その一行について、説明したい。
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」8・おれはこう書いた。「みんなが『書きたい詩』を書いている中で、大江さんは『書かれるべき詩』を書いたのだ」と。それに対して、おれに文句をつけるやつは、とすべての詩を読めるはずもないのだから「みんな」というのはおかしい、「少なからぬ詩人が」にすれば問題はない、といった。
最果タヒ(Tahi Saihate) @tt_ss
えっ私とか受賞者が@takagengen さんを批判したことになってんの?私は内と外の話では高橋さんに直接リプライしたけど、例の六本木詩人会の飲み会には出席してなかったし、たぶん城戸さんも六本木詩人会とはなんぞやという説明のために中也賞受賞者の名前を出しただけなんだろうに、
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」9・それどころか、おれが大江さんを推薦しようとするあまり、つい言葉がすべったのだろうと親切に心配さえしてくれた。残念だが、「言葉」がすべった」わけじゃない。おれは、考えに考えて、ああ書いた。「少なからぬ」なんて、甘い表現では、なにも伝えることができないと思ったからだ。
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」10・だから、おれは、これから、おれがその一行を書いた理由について話したい。そこには、おれが「文学」というものに触れておよそ半世紀近く、考え続けてきたことのエキスと言ってもいいものが含まれているからだ。
最果タヒ(Tahi Saihate) @tt_ss
いつのまにか流れで受賞者や候補者が批判した事になっている…。私が一番言いたい事はもうすでに@takagengen さんへのリプライで言ったし返答もいただいたので、急にびっくりしたよ…。これも言われてみれば大事だと思うし、追っていきたいけど。
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」11・おれが現代詩に初めて触れたのは13歳の時だ。その時、おれは初めて文学に触れたといっていい。それからざっと45年、おれはいまでも現代詩を読み続けているが、いったいどのくらい読んだんだろう。さすがに最近では新刊の詩集は年に100冊ほどに減ってしまった。
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」12・たとえば「現代詩文庫」の最初の100人ぐらいなら公刊された詩はほとんど読んでいるだろう。おれは、生涯に読んだ詩集の数を計算しようとしたことがある。5千冊と1万冊の間でたぶん後者にかなり近いんじゃないだろうか。それでも「ふだん詩を読まないのに威張るな」といわれるが。
最果タヒ(Tahi Saihate) @tt_ss
@kero_zo 城戸さんのツイートは以前から興味深く見てたんで知ってますが、いま高橋さんのツイートでは、文句を言っているやつが受賞者の中にいるらしい、ってことになっているじゃないですか。
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」13・おれはそうやって詩を読みながら不満をつのらせていった。だが、困ったことに、その不満の理由が長い間わからなかった。おれの感受性がもう古いのだろうか? それとも、詩の方がおかしくなったのか? おれが、自分に対して説明できるようになったのは、最近のことなんだ。
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」14・ところで、1990年代に入った頃だ。おれは『ゴーストバスターズ』という小説を書き始め、そして作家として深刻な危機に陥った。おれは確かに「書きたい小説」を書いていた。しかし、おれが書いているのは、ほんとうに「書かれるべき小説」なんだろうか、という声が絶えず聞こえた。
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」15・もちろん当時のおれは「書かれるべき小説」なんて言葉は使っていなかった。「おれの小説に、ただ書きたい小説、という以上の意味や価値があるのか」と思ったんだ。つまらない悩みだというやつもいるだろう。そんなことで悩んでいる暇があったら、無心で書け、と。
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」16・おれには、それができなかった。その声を無視できなかった。だが、それは、なにかを表現しようとする者が必ず聞いてしまう問いだと思う。「ただ絵を描く」「ただ曲を作る」「ただ小説を書く」「ただ詩を書く」、その先に、それ以上の「有用性」が問われるのだ。
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」17・だが、その「有用性」は、「売れる」とか、「人に知られる」ということを、直接には意味しているわけではないことを知ってほしい。困惑したおれは、それでも小説を書きたかった。小説を取り上げられることは、おれにとっては死を意味していたから。
高橋源一郎 @takagengen
「門外漢」18・だから、おれはおそろしくアホなことを始めた。近代日本文学がこの百数十年でどのように変化していったかを「すべて」調べ、それがどこに向かおうとしているのかを調べ、その流れの中で自分の小説がどこにいるのかを探ろうとしたのである。バカだ、こいつ……。
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コメント

愛・蔵太(素人) @kuratan 2010年7月11日
「他人の悪口を言ってる暇なんかないぞ。もっと、ポジティヴなことに時間を使おうよ」
蜜蜂いづる @mindgater 2010年7月14日
色々思うことはあるけれど、高橋氏が自分の中で問題をきちんと解決すべく相当に愚直な手続きを踏んでしまうところは橋本治氏にも通じるスタンスだと思うので、そこは素直に畏敬の念を抱いてしまう。そういう軸がないというか、軸を敢えて作らないで二枚舌で「ネタ」として罵詈雑言を吐く人なんかよりずっとずっと信頼出来る
abeshintan @abeshintan 2013年5月11日
「書きたい」より「書かれるべき」作品という見方は重要だなあ。
abeshintan @abeshintan 2013年5月11日
自分が書きたい作品が評価されないのはよくあることだし、その時代に書かれるべき作品は雑誌に載る。
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