けいおんのキャラに「内面」はあるのか?
@hallucinyan @sugita_u こちらは単純な話ではあるのですが、いわゆる魔術的思考という、飛躍した三段論法が展開されていると思います。「けいおんは空気系に属すとされる」「空気系にアトムの命題は存在しない」「よってけいおんにもその命題は存在しない」というロジックです
2012-08-02 17:24:52@izumino 僕は批判の重なりあいをある程度認識しているつもりです。東や伊藤剛が大塚英志を批判したように。とはいえ蓄積のある漫画研究に詳しくないということは認めます。
2012-08-02 17:30:23@izumino また、けいおん!が日常系の代表格であるというのはある程度コモンセンス化していますし、そこに手塚的葛藤(死と成熟と内面性)がないというのも間違ってはいないように思われます。
2012-08-02 17:31:26@hallucinyan @sugita_u 言葉足らずにしても「けいおんは空気系と同じ問題をそのまま継承している」というロジックに検証がありません。まず「本当に空気系に含まれるのか」という時点で疑問ではありますが、似た特徴があるから問題も同一だとするのは、ありがちな検証不足です
2012-08-02 17:33:56@hallucinyan @sugita_u 次に、この論の山場と言える「逆半透明」の記述における論理展開です http://t.co/Jj7M4PdN
2012-08-02 17:36:36いずみのさんが議論をしてるけど、ぼくまでリプライで混ざると錯綜しそうだから、なんとなくつぶやいておくが、まず大塚のいう「まんが・アニメ的リアリズム」は小説に関して使われる時と、マンガに対して使われる時だと論理構成は似てるけど微妙に異なる概念だというのはある。
2012-08-02 17:42:59コモンセンスを研究に適応すること自体、批評として検証性を欠いていると思いますが。査読でまず赤が入る主張と言っていいと思います。ともかく続けますね RT @hallucinyan: @けいおん!が日常系の代表格であるというのはある程度コモンセンス化していますし、そこに手塚的葛藤(…
2012-08-02 17:46:41「記号的身体」も、小説に対し使う時とマンガに対し使う時とでは実はズレてる。あと「内面」や「成熟・成長」が描かれているかどうか、というのも両者の定義次第なので、そこをどう扱うか。大塚が手塚の戦中戦後の初期作品を論じる中で使う「内面」の含意については『マンガ研究』2号の宮本論文参照。
2012-08-02 17:47:51研究と批評は違うだろ、と言われるとはっきり言い返せないところもあるので、当時は「批評ってジャンルならこういうのでも原稿になるんだなあ」的な感想しか呟かなかったところもあるのですが
2012-08-02 17:50:46いずれにしろ大塚における「記号的/非リアリズム」は「写実」との対比的で用いられている。で「記号的/非リアリズム」では「内面」を本来的には描きえない、なのにそれを描いた手塚/戦後まんがはすごいという話になるのだけど、もちろん「本来的には描きえない」がレトリックなわけだ。
2012-08-02 17:53:07問題の批評を書いた人が問題の批評を擁護した人に「カチン」ときて問題の批評を擁護した人を批判して、問題の批評を批判した人に問題の批評を書いた人は一切リプライを飛ばさないというすごく嫌な空気系
2012-08-02 18:27:36@hallucinyan 俺は別に批評家じゃないしな。それにいずみのさん自身、研究と批評は違うって言ってるからそれでFAなんじゃないの。動ポモもゼロ想も実証的には問題だらけだよ。
2012-08-02 17:53:29@sugita_u 確かにコスト計算の問題として批判なんかにいちいち反応しないというのは批評家の矜持でもあります。しかし、今回は漫画研究者の最先端を行く人だったので、事情は変わってくるかなと思いました。
2012-08-02 17:51:13@sugita_u しかし、「けいおん!が日常系であるというのはコモンセンスである」というのは点についても「批評的にダメ」とおっしゃいましたよ
2012-08-02 17:56:05@hallucinyan @sugita_u p43への指摘の続きですが、先程の指摘と関連して「けいおんは空気系の形式に従って内面が慎重に排除されている」という前提の時点で「それはこの論の中で証明されているか?」と問うことになります(読むかぎり、座談会の引用しか論拠になってない)
2012-08-02 17:57:55上記踏まえると、『アトムの命題』が「戦後まんが」における本質的な課題であるというのは大塚の偽史であるということになる(もちろん、このテーマを試みてきた作品は様々にあり、ひとつの系譜をなしているけれど)。だから「それを反転させた作品」が画期的といえるのかどうかは一概に言えない。
2012-08-02 17:58:35