- t_mutsumin
- 3918
- 0
- 7
- 0
そういう意味では、『ノルウェイの森』が描写している人生のスパンは、自分が考えている「青春小説」の時間感覚に非常に近いんだけど、あれは故郷とけっこう切れてる。故郷とつかず離れずの関係を維持しながら、それが『ノルウェイの森』のような確率的偶然によっていくつも綻んだりする話が近いか。
2012-08-14 00:37:08んー、だいたいわかった。「ある期間、同じ学校にいた」という事実をきっかけに、その学校を離れた後にも地縁や知己によって弱い影響を与え合うような、そういう話を「青春」としてカテゴライズしているところがあるのかもしれない。
2012-08-14 00:39:31ああ、勇気付けられるなあ。高校の頃の恥ずかしい思い出に囚われて「生まれなおした」という表現をこれまで使ってきたけど、それでも自分は自分として続いていたんだな、というのを今更のように認識したかもしれない。
2012-08-14 00:42:23つまり自分の「青春」観は、地縁や学制の影響を強く受けながら、そこから離れた後の「拡散しつつ連携する同窓」の過去/現在/未来が交錯したり叙述がブレたりするような、そういうイメージに基づいたものなのだろう。
2012-08-14 00:42:43自分は地縁からも学制からもポジティヴな影響を受けまくっているので、札幌は好きだし高校も大学も今いる大学院も(濃淡はあれど)好きだし、しかし今いる東京も好きで、「中学だけ」「高校だけ」「大学だけ」を特権化するようなタイプの青春ではないのだった。縁は、自分の身近なところで“混ざる”。
2012-08-14 00:45:53たぶん、もし自分向けにカスタマイズされた「青春モノ」があるのだとすれば、数十人のキャリアパス表のようなものを組んで、20年スパンくらいの、時には干支が一周するくらいの「若者」たちの出会いと別れを、スイッチングしながら書いていくようなものになると思う。
2012-08-14 00:49:431〜3年単位の「同世代」とだけ付き合ってたら、たぶん自分が感じてる「青春」の面白さじゃなくなるんだな。10才以上上下しないとなんか違う。青春は(ある基準となる人物を置いた際の)10才上の人にもある/あったし、10才以下の人にもある。
2012-08-14 00:51:20そうしたものが、『氷菓』と『ハックス!』に共通して感じてた「学校をタテに掘る」面白さなんだと思う。もちろん、それらの「青春がたり」は、どれも記憶を都合よく美化したり改ざんしたりしているかもしれない、信用出来ない語り手かもしれない、という留保もコミで描写しているとなおよい。
2012-08-14 00:52:42なんか自分でもわかってなかった、「自分がおそらく読みたかったジュブナイル文学」のコンセプトが見えた。見えたけど、自分で書く気はないので、描写を可能にするメカニズムだけ拵えるかも。A-DIC「青春年代記」みたいな。
2012-08-14 00:54:44