佐倉統「[一家言]風評『心のアレルギー』」、読売新聞朝刊 2012.08.13
放射能汚染への風評被害が止まらない。放射能による危険があるかないかが不明なため生じる風評だけでなく、実際の危険性がほとんどない状況でも、心理的な不安がおさまらないのだ。風評被害は、放射性物質に限らず、病気、職業、人種など、昔から広く見られる。人間の生得的な心理傾向のひとつと考えられる。
最近の進化学と心理学の学際研究から、人の心には病原体への感染を避けようとする「行動免疫システム」が
備わっていることが明らかになっている。石器時代は病気にかかる可能性が今より格段に高く、かかったときの
ダメージも非常に大きかったので、人間の心は過敏に病原体を忌避するように進化してきた。風評被害は、これが「誤作動」したものだというのが、私の意見だ。危険がないのにシステムが機能してしまう誤作動は、生き物としての人間の進化を超えて環境が急激に変化してきたことに起因すると考えられる。
行動免疫システム自体は、過酷な環境の中で人間が生き延びるために必要な性質だが、それが発動すべきでない場面で作動してしまうと、様々な弊害を生み出す。同様の現象にアレルギー疾患がある。これも、本来は有害な異物を体外に排出するための反応だ。風評被害は、「心のアレルギー反応」といってよいだろう。
アレルギー反応の根本的な治療は難しい。長い時間をかけて抗原を除去するか、反応しないように体質を改善するしか方法はない。心のアレルギーにこれを当てはめると、日々の教育や啓発に相当するだろうが、喫緊の対応には間に合わない。
では対症療法はどうか。一部のアレルギー反応は、抗ヒスタミン剤などで抑制することができる。風評被害の
場合は、風評情報を相手にするなということになるだろう。自治体や各種組織の意思決定の中枢にいる人が、過敏な反応を必要以上にしないことだ。アレルギー患者の意見をすべて聞き入れて、スギの木をなくすようなことは現実的でないという以上に、決してやってはいけない対応だ。そのことによって、山の保水力が低下するなど、さらに大きな悲劇が生じてしまう。
風評被害は人の心に深く備わった、やっかいな性質だ。対症療法でしのぎつつ、一方で地道に教育や啓発を続けて、社会の体質改善を進めていくことが必要と思われる。(聞き手・文化部 高木雅信)
◇さくら・おさむ 1960年生まれ。東大大学院情報学環教授・科学技術社会論。
著書に「科学の横道」(中公新書)等。
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