島袋盛敏作 琉歌 12首

島袋盛敏作 琉歌 12首 (1951年)
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seki_yo @seki_yo

火野葦平の 小説 『赤道祭』 で、主人公の 宮里思鶴に 代わって 島袋盛敏氏が つくった 琉歌 12首 (比嘉春潮氏 解説)。

2012-07-27 22:59:38
seki_yo @seki_yo

(思いがけずも君に心奪われて) 思きやけもすらぬ里前ちゆ目拝で、恋しさや日々にまさるばかり。

2012-07-27 23:01:50
seki_yo @seki_yo

(恋は全身の血をわかす、罪と知りてのがれようと思うに) 道ならぬ恋路のがればしやあすが、我肝惚々となるが心気。

2012-07-27 23:04:42
seki_yo @seki_yo

(海の底に見た君、わが心をとらえる) 海の底までもてらきやがて見ゆる、玉黄金里の忘れぐれしや。

2012-07-27 23:06:54
seki_yo @seki_yo

(人に示さぬわが肌、恋しき君に見られてうれしさはずかしさをいかにすべき) 百かくしかくす女身のまはだ、かなし思里が見ちやらと思えば。

2012-07-27 23:09:32
seki_yo @seki_yo

(人に示さぬ肌、やがて君の肌と添うと思えば、ふるえる) 命よりまさて惜しさある肌も、里がおみはだと添ゆらとめば。

2012-07-27 23:11:35
seki_yo @seki_yo

(海はわが命、わが世界、同じく海を愛する君と逢って心ときめく) 黒潮青潮湧きゆる海の中をとて、里をがむことや夢がやゆら。

2012-07-27 23:13:46
seki_yo @seki_yo

(思誼の絆につながれて、君をあきらめようと逃げたが、かなしい) 義理ともて恋路忘られやりゆすが、里が面影のまさて行きゆき。

2012-07-27 23:16:42
seki_yo @seki_yo

(月花草すべてのものがみな君の顔に見ゆ) 月みれば月に花見れば花に、恋し思里の影のうつて。

2012-07-27 23:18:39
seki_yo @seki_yo

(海底の運命が自分を一変せしめた) 深海の底に里前拝がだすや、深々と結ぶ縁がやたら。

2012-07-27 23:20:44
seki_yo @seki_yo

(罪も恐れず命も惜しまず、君と二人にてあらん) 罪も我ね思ぬ命もまた思ぬ、きやならはもままよ里と二人。

2012-07-27 23:22:37
seki_yo @seki_yo

(恋のみが女の命) 人の思ことやあまたあらやすが、恋ど女身の命さらめ。

2012-07-27 23:23:57
seki_yo @seki_yo

(青春の生き甲斐) 天と地の中に生まれたるしるし、里拝でくらす運命(さだめ)たばうれ。

2012-07-27 23:26:20
seki_yo @seki_yo

絆とは つまりは 義理しがらみの ことなんですね。

2012-07-27 23:28:38
seki_yo @seki_yo

(橋下某が、義理から 逃れようとする 近松の 世界を 厭うのには、理由が あった ... )

2012-07-27 23:31:22
seki_yo @seki_yo

文楽で 近松が 再度、積極的に 取り上げられるように なったのは 戦後の ことです。 いってみれば Nouvelle Vague だよね。

2012-08-19 19:17:21