3.11後の福島県下での原子核実験物理学者たち

震災と原発事故直後の福島県下では、全国から集まった原子核実験物理学者が原子力災害対策本部に協力してサーベイメーターを使った避難所での緊急被ばくスクリーニングや小児甲状腺スクリーニングにあたりました。この活動に参加されたお二人のツイートを手元のRSSリーダーに残るリツイートから拾ってまとめました。 事故直後のボランティア活動は、その後原発から半径80 km以内の2000カ所以上から10000点をこえる土壌試料を採取して分析し、土壌汚染地図を作成するプロジェクトへと発展して行きます。お二人のうち一方がこのプロジェクトの土壌分析も担当しておられましたので、こちらに関連するツイートもあわせて収録させていただきました。
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🤍Ako*°🤍 @heart8255

あのような時期に、縁もない福島にとんできて、地道にデータを取り続けて下さった先生方の姿そのものに救われる思いでした。 大切なデータが福島の、日本の全ての方の安心に繋がる事を祈っています。本当にありがとうございました。 @jiromurata

2016-09-22 15:52:09
🤍Ako*°🤍 @heart8255

事故や災難、大きな災害に遭った時、周りにだれもいない独りぼっちだったらどう?いつまで経っても誰も来てくれなかったらどう? 真っ先に駆けつけてくれた自衛隊の皆さんの姿を見た時の、何だかわからないけど助かったって思ったあの時の気持ち。見捨てられてはいないんだという安心感、大事よね。

2016-09-22 17:01:32
🤍Ako*°🤍 @heart8255

そして時間が経つ毎に日本中、世界から支援の手が伸び、それぞれの分野のスペシャリストがやってきて、自分達のために動いてくれている。その様子を見ただけで、大丈夫、助かったと思えた。そして悲しい出来事のあった中にも周りには仲間がいた。一人じゃなかったからやってこれた。

2016-09-22 17:02:27
🤍Ako*°🤍 @heart8255

村田先生や和田先生だけではなく、もっともっとたくさんの専門家の方々が事故直後の福島に来られ街中を測定された。もちろん子供の甲状腺検査も。 一部の心無い人や「煽ってなんぼ」と言って誤解を生む記事を載せていた報道は許せないけれど、そんな物を越えて科学はある。科学は嘘をつかない。

2016-09-22 17:04:00
🤍Ako*°🤍 @heart8255

全ての人に伝わるには時間はかかるかもしれないけれど、私は思想や心情抜きの純粋な科学が、必ず安心を提供してくれると信じている。 これからもたくさんの方にお世話になっていくのだろうと思う。福島に育つ若者が真っ直ぐに前に向かって進めるようにこれからもご尽力下さいm(__)m

2016-09-22 17:05:30

震災から7年半後、使われたサーベイメーターによるスクリーニング法が十分正確なものだったことが検証により確認されました

酋長仮免厨 @kazooooya

ほう、まだ論文になってなかったの? てか…0.5μSv/hって等価線量だと幾らなのかな…(´・_・`) SCREENING SURVEY EXERCISE FOR THYROID INTERNAL EXPOSURE FROM RADIOIODINE AFTER A NUCLEAR ACCIDENT | Radiation Protection Dosimetry | Oxford Academic 05 October 2018:bit.ly/2CBGaa6

2018-10-09 17:17:42
ryugo hayano @hayano

SCREENING SURVEY EXERCISE FOR THYROID INTERNAL EXPOSURE FROM RADIOIODINE AFTER A NUCLEAR ACCIDENT | Radiation Protection Dosimetry | Oxford Academic academic.oup.com/rpd/advance-ar… (栗原さんたちの論文.iPhoneからだと全文読めない.あとでダウンロードして読もう)

2018-10-09 17:24:20
ryugo hayano @hayano

「バックグラウンドと称して衣服の汚染を測って,それを喉の測定値から差し引くといういい加減なスクリーニング」と,一部の人々が散々に批判した1080人の甲状腺スクリーニング.7年経って「十分な精度だった」ことを示す論文が出た. twitter.com/hayano/status/…

2018-10-09 17:30:55
ryugo hayano @hayano

(遠い目…2014年5月の資料) 「甲状腺のところを測った数値と着衣表面の値とを差し引いた分を正味値としているが…被ばく量の正味値を示しているわけではない」(春日) 「基準である 0.2 は絶対に超えることはないと言うことはできる」(新山)env.go.jp/chemi/rhm/conf… env.go.jp/chemi/rhm/conf… twitter.com/hayano/status/…

2018-10-09 19:55:20

引用のPDFファイルは、環境省の「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議」
https://www.env.go.jp/chemi/rhm/conf/conf01.html
の第6回会議(2014年5月20日開催)
https://www.env.go.jp/chemi/rhm/conf/conf01-06.html
の配布資料「第1回から第5回専門家会議での確認事項のまとめ(案)」です。甲状腺スクリーニングのバックグラウンド値の測定法について、「0.2μSv/h 以下の空間バックグラウンドのところで測定し、着衣のまま襟下から肩口の位置の体表面の空間線量率を測定し、個別バックグラウンドとし、測定値から個別バックグラウンド値を引いて正味値とした。」と書いてあります。

この記述は第2回会議の議事録
https://www.env.go.jp/chemi/rhm/conf/conf01-02b.html
でJAEAの栗原治氏が
「実際、私のほうは測定はしていないのですけれども、実際に測定をされた先生方にお聞きをしたところ、甲状腺の測定をまずしたということと、バックグラウンドに関しては、肩口に当てて測ったということで、これは例えばもし仮に体の中にセシウムが入っていたりすると、体の中も多少なりその線量を帯びることになるので、その体の部分でバックグラウンドとして差し引いたということで、体の遮へいも込みにした影響をきちんと差し引いたということを聞いております。」
と答えていることと、第3回会議の議事録
https://www.env.go.jp/chemi/rhm/conf/conf01-03b.html
で実際に甲状腺スクリーニングに従事した京都大学の新山雅之氏が行った詳細な説明と提出資料
https://www.env.go.jp/chemi/rhm/conf/conf01-03/mat03.pdf
(実際には別室で全身の体表汚染をチェックしてから甲状腺スクリーニングを行っている。着衣の汚染がひどい場合脱いでもらう予定だったが、実際には肩口の測定値が0.2 μSv/hを超えたことはなかったので着衣のままで甲状腺スクリーニングを行った)
の内容を要約したものです。

nao @parasite2006

@kazooooya 例の飯舘村と川俣町といわき市のこども1080人のサーベイメータースクリーニングtogetter.com/li/358179 で使われた方法を検証して論文にしたのですね。後日BGの影響が取りざたされたので、首の部分に点線源を入れたマネキンを使い、高低2通りのBGでどの程度正確に測定できるか検討しています。

2018-10-09 18:05:04
酋長仮免厨 @kazooooya

@parasite2006 はい。私はサマリーしか読めないのだけど、その最後の0.5μSv/hってBGのことですよね? 事故直後のスクリーニングは、BG 0.2μSv/h以下の環境下で実施するように指示されてたのだから、「BG 0.2μSv/h以上で確実に線量率を得ることができる」と言えばいいのにと思た。(早野さんの読み込みに期待しよ)

2018-10-09 19:42:10
nao @parasite2006

@kazooooya はい、BGの値を0.05 μSv/hと0.5 μSv/hの2通りに変えて、首の部分に点線源を入れたマネキンをサーベイメーターで測定。どちらの条件でもBGと首の点線源との測定値の差が0.2 μSv/h(甲状腺等価線量100 mSvに対応)以上なら標準偏差の範囲は10-20%程度になるが。当時0.1 μSv/h超えの子はいなかったと報告 pic.twitter.com/gR2fLICIfO

2018-10-09 20:24:40
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nao @parasite2006

@kazooooya ああ、BGと首の点線源の測定値の差0.2 μSv/hが甲状腺等価線量100 mSv相当というのは、1歳児の甲状腺サイズを想定した場合の話です。BGの値を0.05 μSv/hと0.5 μSv/hの2通りに変えているのは、BG値0.2 μSv/h以下の場所で測定しろというIAEAの指定の妥当性を確認するためで、その目的は達成されました。

2018-10-09 20:53:42

(↑実際の測定時のバックグラウンドは、測定を実施した3箇所のうちで最も高かった飯舘村でも0.1 μSv/h程度で、2011年3月25日に改訂された測定マニュアルの「0.2 μSv/h以下の場所で測定を行え」という条件をクリアしていたことがわかっています)

nao @parasite2006

@kazooooya pic.twitter.com/gR2fLICIfO 著者らはBGと首の点線源の測定値差が0.2 μSv/h以下の場合の測定値の変動は主に計数統計(counting statistics)由来(低い値を正確に測定するには測定時間を延ばす必要あり)であり、それ以上の場合は測定者間の測定ジオメトリ(点線源と検出器の位置関係)の差によると考察

2018-10-09 21:04:04
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酋長仮免厨 @kazooooya

@parasite2006 おう、ありがどうございます。 でもこのグラフを見ると、サマリーの「0.5μSv/h 以上」とあったのは、正味値 0.5μSv/h 以上で確実に線量率を得ることが出来る…と思えてきた。どうなんだろう?(画像がもう少し大きいと助かる)  読み込みの続きを是非お願いします…m(_ _)m

2018-10-09 21:04:28
nao @parasite2006

@kazooooya ああ、サマリーの最終文の0.5μSv/h以上というのは、本文記述によると、IAEAが2013年に公表したこの文書www-pub.iaea.org/books/iaeabook… のp.40で7歳以下の子供の首とBGの測定値の差がこれを超えたら被曝を疑い医師の検査など必要な対応をとるべきとされている値(OIL8、7歳以上なら2μSv/h以上)のことです。

2018-10-09 21:26:12
リンク www-pub.iaea.org Actions to Protect the Public in an Emergency due to Severe Conditions at a Light Water Reactor Actions to Protect the Public in an Emergency due to Severe Conditions at a Light Water Reactor
nao @parasite2006

@kazooooya 著者らはまた、サーベイメーターによる甲状腺スクリーニングを正確に行うには、検出器を首の表面に密着させて測定するよう測定担当者に徹底すること、解剖学的な目印を基準に甲状腺の場所に合わせて検出器の位置決めをする方法を教えておくこと(これは検証測定参加者の指摘)が重要だと書いています

2018-10-09 21:47:55

実際に福島でサーベイメーターによる甲状腺スクリーニングに使われた測定条件を日本語でまとめた最もわかりやすい資料は、2011年8月27日に開催された第15回放射線事故医療研究会の抄録集
http://jaradm.org/jammra/kaisai/15th-shouroku.pdf
p.9-10にある放医研・鈴木敏和氏の報告「小児甲状腺モニタリング」です。ここでは測定方法について次のように書いています:

測定方法は、小児の首の周りを汚染の無い濡れタオルで拭いて簡易除染を行ったうえ、甲状腺にシンチレーションプローブを密着することとした(図2)。プローブを当てる位置は体軸中心で、高さは首と鎖骨の交点付近である。

nao @parasite2006

@kazooooya 私はこれに加えて、このまとめtogetter.com/li/358179 の中で指摘されているように、サーベイメーターの棒状の検出器の側面を鉛の筒で遮蔽してバックグラウンドの影響を極力抑えることをあげたいと思います。

2018-10-09 21:51:32
酋長仮免厨 @kazooooya

@parasite2006 その文書をさくらんぼ狩りをしてみると、P.114に OIL8値(0.5μSv/h)は、子供と胎児を含むすべての年齢層の甲状腺等価線量が100〜200mSvであることを示している…との趣旨があてって、当然、乳幼児のほうが高くなると思うので、 エ~~ッ?…となっているでござる^^ (福島のBGは低いからいいけど)

2018-10-09 22:00:32
nao @parasite2006

@kazooooya おそらくIAEAは、放医研が2011年3月末の福島でサーベイメーターによる甲状腺スクリーニングの条件を決めた時(下図)と似たような甲状腺内のI131のBq数とBG差引き後のサーベイメーターの読み(μSv/h)、甲状腺等価線量の対応関係を決める実験を行ったのだと思います(続く) pic.twitter.com/BiauNUnu5E

2018-10-11 19:22:30
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