心の傷を癒すということ

 1995年に起きた阪神淡路大震災で、自ら被災しながらも被災者のケアを行った精神科医安克昌先生(故人)の手記。東日本大震災を経て、増補改訂版が出ました。  つまみ食い的なツイートなので、安先生の本意から外れるところもあるかもしれませんが、それは私の不徳といたすところです。ご指摘いただけたら嬉しいです。また、よろしかったら本書も御覧ください。 注:Scansnapの読み取りにより、誤字脱字等多いです。
復興 震災 地震 心的外傷 安克昌
19122view 7コメント
103
心の傷を癒すということ

p161 避難所と仮設住宅の現実

世界の かるがも in 世田谷 @atsushimiyahara
自立にはそれぞれの。ヘースがある。はやく立ち直れる人もいるが、なかなか思うように元の生活に一戻れない人もいる。それを、援助しすぎたから依存心が強くなって自立できないのだ、と決めつけてよいものだろうか。 心の傷を癒すということより

p168 同前

世界の かるがも in 世田谷 @atsushimiyahara
私の妻は、大阪に避難したときに子どもを公園で遊ばせていたところ、見ず知らずの人に「神戸で被災した人は罰が当たったんですよ」と言われたそうである。また私の知人は、大阪にある職場で「いつまで甘えてるんや」と言われてひどく傷ついたと言っていた。 同前
世界の かるがも in 世田谷 @atsushimiyahara
…もといたところにやっと戻って来ても、それで終わりではない。そこにはまだ生活の再建のための長い営みが待っている。…地域社会の復興とは、ぴかぴかの経済活動だけではないはずだ。社会的弱者といわれる人たちの日々の営みの中にこそ、貴重なものがあるように私には思えるのである。 同前

p172 同前

世界の かるがも in 世田谷 @atsushimiyahara
避難所をなかなか離れられない人たちは、将来に不安を持ち、行政の対応に怒りを感じ、復興を急ぐ世間からの批判に傷ついていた。あせりとあきらめの中で、ただ事態が好転するのを待たざるをえないのだった。 同前

p186 変化していく意識

世界の かるがも in 世田谷 @atsushimiyahara
阪神淡路大震災後の手記:確かに瓦礫はリアルである。立派な家も地震が来ればただの瓦礫である。だからといって、人は瓦礫の中で生きるわけではない。 このようなことを、緑したたる仙台市で私は考えた。この町には美しさがリアルに存在していた。 同前

p193 同前

世界の かるがも in 世田谷 @atsushimiyahara
復旧した人には、いまだ被災当事者である人の気持ちがわからなくなっていくからである。そして被災当事者は確実に少数に、孤独になっていく。その事態を象徴的に示すのが、「自殺」や「孤独死」である。 同前

p198 同前

世界の かるがも in 世田谷 @atsushimiyahara
…自殺につながるような耐え難い感情の状態として次の三つを挙げている。深い孤独感、無価値感、殺害に至るほどの怒り、である。このような感情を緩和するためには、外部からの援助が必要である。それは、他者との関係、仕事との関係、自己の部分との関係である。 同前

p201 同前

世界の かるがも in 世田谷 @atsushimiyahara
神戸の町がだんだんと復興していき、私をはじめ多くの被災者の当事者意識が薄らいでいく中で、数多くの人が、理解や援助もなくただ一人で死んでいる。彼らはまさに、被災の当事者として亡くなったのだということを忘れてはならないだろう。 同前

p214 <心の傷>とは?

世界の かるがも in 世田谷 @atsushimiyahara
一般に子どもは自分に降りかかったことをことばで十分に表現することができないため、身体や行動の異常として現われる。指しゃぶり・尿失禁などの「赤ちゃん返り(退行)」、まばたき・口をゆがめたりなどの「チック(不随意運動)」、発熱・腹痛などの「身体不定愁訴」といった症状である。 同前

p215 同前

世界の かるがも in 世田谷 @atsushimiyahara
「外傷の主題または側面を表現する遊び」、すなわち〃ごっこ遊び〃もよく見られる。阪神・淡路大震災の後には、多くの子どもに「地震ごっこ」が見られた。せっかく積み上げた積木を突然壊す、おもちゃの家をぐちゃぐちゃにする、絵を途中から真っ黒に塗りつぶす、などの震災を再現した遊びである。同前
世界の かるがも in 世田谷 @atsushimiyahara
震災によって子どもが受けた心的外傷は、地震そのものよりもむしろ災害によって変化した家庭環境の中から受けたものが多いだろう。たとえば、親が自分のイライラした感情を子どもにぶつけてしまう。あるいは親が忙しくて子どもが構ってもらえなくなる。 同前

p216 同前

世界の かるがも in 世田谷 @atsushimiyahara
また、親が深く傷ついているとき、親を気遣うことによって、子どもは傷つくのである。 同前
残りを読む(101)

コメント

竹本淳一 池袋ファミリー整体院 @takemotojunichi 2012年8月24日
@atsushimiyahara そう、悲しいことに○蓮正○系の宗教団体が、因果応報とか因果の法則を持ち出して仏罰だとか言って折伏してたのには参った
あひるっくす第4形態(ただいま進化準備中) @yotayotaahiru 2012年8月24日
もとの本を探してちゃんと読もうと思う。中井久夫先生の手記も勉強になったけど、これもわかりやすい言葉でしっかりと必要なことがかいてあると思う。
あひるっくす第4形態(ただいま進化準備中) @yotayotaahiru 2012年8月24日
今回の、とくに原発事故放射能汚染被害への対処と被災地・被災者支援(避難した人も留まっている人も)や今後自分がどうするかを考えるためにも、大切な視点がたくさんあると思った。
世界の かるがも in 世田谷 @atsushimiyahara 2013年5月3日
この震災でも「幻滅期」に入ったのかな、と思うことが時々あります。/…被災地は「ハネムーン期」を終えて、「幻滅期」に入っている。すなわち「被災者の忍耐が限界に達し、援助の遅れや行政の失策への不満が噴出。(……)被災者は自分の生活の再建と個人的な問題の解決に追われるため、地域の連帯や共感が失われる」(ロモ)
世界の かるがも in 世田谷 @atsushimiyahara 2013年5月3日
続き/この「幻滅期」を越えて、私たちは再建へと向かわねばならない。それはく心の傷〉を見て見ないふりをして、我慢して前進することではないだろう。多数派の論理で押しまくり、復興の波に乗れない〃被災の当事者″でありつづけている人たちを忘れ去ることではないはずである。
世界の かるがも in 世田谷 @atsushimiyahara 2014年1月15日
先生は39歳の若さで死亡。この震災後に、安克昌先生がご存命なら…と思うことが、今でもある。ただ涙。http://www.amazon.co.jp/review/R16BRN774YS9A9/ref=cm_cr_pr_perm?ie=UTF8&ASIN=4861823390&linkCode=&nodeID=&tag=
アンゴル=モア @neko_kapico 2014年12月24日
東日本大震災のあとにこの本を読んで、すごくすごく感銘を受けた。当時、身近に被災された方がたくさんいらっしゃって、必然的にケアをする役割になっていたから。本当にお世話になった本。
ログインして広告を非表示にする
ログインして広告を非表示にする