Togetter/min.tを安心してお使い頂くためのガイドラインを公開しました。
2012年8月30日

辻村深月『ツナグ』感想文

簡単な感想文です。
0
気まぐれ'17(ver.26) @S_uekai

『ツナグ』を結局読んでしまった。読書感想文は苦手だけど、新刊だし文庫だし興味ある人には読んでほしいので、頑張って書いてみる。

2012-08-29 04:29:43
気まぐれ'17(ver.26) @S_uekai

使者と書いてツナグと読む。使者は生者と死者をつなぐ窓口。使者へ依頼した人は、自分が会いたいと望む死者と一晩だけ会うことができる。『ツナグ』には、そんな願いを持つ4人の物語が描かれている。

2012-08-29 04:35:15
気まぐれ'17(ver.26) @S_uekai

それぞれの章は独立した話ではあるが、最後の五章で一つの視点から語り直されることになる。全ての章は「○○の心得」というタイトルで統一されていて、それぞれ、長男とか親友とかの言葉が入り内容が示唆される。

2012-08-29 04:39:47
気まぐれ'17(ver.26) @S_uekai

その中で、五章のタイトルは「使者の心得」。今までの章で「物語的存在」であった使者の青年の視点から全ての物語が収斂していく。またこういった「おとぎ話」には珍しく、使者のシステムについてもある程度説明される。とにかくこの最終章が特異であり、『ツナグ』最大の特徴だと思う。

2012-08-29 04:43:49
気まぐれ'17(ver.26) @S_uekai

今まで物語を進める存在であった使者の青年、つまり物語の構造であり言ってしまえば外部の存在であった彼によって、小説としての『ツナグ』は螺旋状に伸長し絶大な魅力を持つことになる。これがこの本を読んで最も印象的な点だった。

2012-08-29 04:48:12
気まぐれ'17(ver.26) @S_uekai

依頼人と死者によって広げられる個々の物語は、それぞれ小説としての語り口が異なっていて短編小説として単純に面白い。どれか1章だけなにかのアンソロジーに収録されてもいいってくらい、独立してるし、しつこいけど面白かった。

2012-08-29 04:51:11
気まぐれ'17(ver.26) @S_uekai

生と死などはありふれているし、また最も感動的に描きやすいテーマだと思う。本書も類に違わず泣ける(実際には泣かないけど)。ただだからこそ、最終章の持つ強い魅力にまで辿り着かないで本棚にしまわれてしまうかもしれないと思い、多少ネタバレかもしれないけどこういう感想文にしてみた。

2012-08-29 04:57:17
気まぐれ'17(ver.26) @S_uekai

こういう感動が、僕は好きなんだろうなと思う。伊集院静とか宮本輝とか読んでもピクリともしないけど、たぶん琴線の揺らし方に合う合わないがあるだけで、基本的に僕は感動屋なのかもしれない、と思った。特にミステリの手法には弱い。

2012-08-29 05:00:58
気まぐれ'17(ver.26) @S_uekai

ま、僕のツイート見る機会がある人なら本を読む時間などたくさんあるでしょうからww 小説読んでみたいなぁと思ったらぜひ。文庫になりたてだからどこの本屋にもあると思います。

2012-08-29 05:02:58

コメント

御頭田ケン @mizutaken 2012年8月31日
辻村氏の作品は処女作の『冷たい校舎の時は止まる』しか読んでないので、的確な批評は無理ですが……心理描写がうまく、作品の世界にどっぷり浸かれます。
0
御頭田ケン @mizutaken 2012年8月31日
しかし、人間関係を突き詰める作品(冷たい校舎だけの判断ですが)を得意とする作家さんで、人間関係に悩んでる時に読むと胃もたれしそう。読後感もスッキリとはいかなかった。私の辻村氏への評価はこんな感じなので、心に余裕がある時『ツナグ』を読んでみたいと思いますw
0