量的緩和、為替介入、日銀の独立性について岩本先生に聞いてみた

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岩本康志 @iwmtyss

非不胎化介入は,浜田宏一先生と小宮隆太郎先生・翁邦雄先生・白塚重典氏との間で10年前に論争があり,『金融政策の論点』(東洋経済新報社) http://ht.ly/2FGCr に収録されている。論点はそこで出尽くしており,専門家は今更改めて論争するまでもない。(続き)

2010-09-17 19:00:08
岩本康志 @iwmtyss

私も昔に両方の論考を読んだが,小宮先生達の見解が正しいと思っている。要点は,ゼロ金利では,不胎化と非不胎化に違いはない。毎日の資金需給で日銀当座預金が変更するので,非不胎化を定義・検証することは実務上無理。

2010-09-17 19:00:57
岩本康志 @iwmtyss

@kyounoowari 日銀と私は立場が違います。私は学者の意見を表明するので,無益無害のこと(単純な量的緩和)はしなくてもいい,と言っています。日銀は,量的緩和が有効という意見があることも踏まえて政策を実行しなければいけない。(続く)

2010-09-18 20:54:30
岩本康志 @iwmtyss

@kyounoowari 結果的に今は自然体で量的緩和になっていますが,日銀は意図的な量的緩和は選択していません。効果と副作用の比較考量での判断でしょうが,効果については,効くかもしれないし,効かないかもしれない,という考えではないかと推測します。

2010-09-18 20:55:20
岩本康志 @iwmtyss

非不胎化介入は理念的な世界でしか存在しませんが,それに近いことを量的緩和で実行する場合,この量的緩和は現状では「偽薬を処方する」ことになると考えられます。短期債を購入しての量的緩和だから,理論的には無益無害(続く) @kyounoowari リップサービスではなく「詐欺」では

2010-09-18 20:58:18
岩本康志 @iwmtyss

しかし,患者(政治家,一部の国民)が切望しており,プラシーボ効果で効く可能性が万が一でもあるのであれば,偽薬を処方することにも合理性があるかもしれません。そうして処方するなら,リップサービスも治療の一環になります。(続く) @kyounoowari

2010-09-18 20:59:24
岩本康志 @iwmtyss

ただし,ご指摘のように訴えられないようにしないといけないので,政策当局の倫理を維持して偽薬を処方するには,非常に慎重な発言が要求されるでしょう。 @kyounoowari 損失を出した法人や人が訴訟に持ち込んで勝てるのでしょうか?

2010-09-18 21:00:59
岩本康志 @iwmtyss

「追加金融緩和がなければ為替介入が成功しない」という意見をよくみかけますが,疑問に思います。 @kyounoowari

2010-09-18 21:02:20
岩本康志 @iwmtyss

為替介入と金利政策は別のものです。政策金利を変える方が,為替介入よりも為替レートに明確な効果があるでしょう。政策金利が変更されないもとで,為替レートに影響を与えようとするのが為替介入です。ゼロ金利のもとでは,金利政策は非伝統的政策手段に置換されます。 @kyounoowari

2010-09-18 21:03:23
岩本康志 @iwmtyss

介入の成否を決めるのは,投機筋に対して政府(財務大臣)が徹底的に闘うかどうかです。もちろん日銀は介入が成功するように協力しますが,そもそも政府単独でも勝てるものでなければ「為替介入」の名に値しません。 @kyounoowari

2010-09-18 21:04:33
飯田泰之 @iida_yasuyuki

これはH11のFBの制度変更に関連した話が多いと思いますよ RT @iwmtyss 「追加金融緩和がなければ為替介入が成功しない」という意見をよくみかけますが,疑問に思います。 @kyounoowari

2010-09-19 10:58:17
飯田泰之 @iida_yasuyuki

これがよくわからないのですが,省庁・中銀間の便宜上の業務分担範囲はそこまで本質的なものでしょうか?? RT @iwmtyss 政府単独でも勝てるものでなければ「為替介入」の名に値しません

2010-09-19 11:01:35
岩本康志 @iwmtyss

政策効果の話のつもりだったのですが(続く) RT @iida_yasuyuki: これがよくわからないのですが,省庁・中銀間の便宜上の業務分担範囲はそこまで本質的なものでしょうか?? RT @iwmtyss 政府単独でも勝てるものでなければ「為替介入」の名に値しません

2010-09-19 18:09:21
岩本康志 @iwmtyss

ついでだから所管に触れます。一般論として,複数部署が関与する政策を現実に動かしたいと思っている場合には,所管にも配慮しておく方がいいと思います。 @iida_yasuyuki これがよくわからないのですが,省庁・中銀間の便宜上の業務分担範囲はそこまで本質的なものでしょうか??

2010-09-19 18:12:31
岩本康志 @iwmtyss

別の角度で言い換えます。政策Aと政策Bを合わせた効果=政策Aの効果+政策Bの効果で考えているので,政策Aが無効なら,組み合わせた効果はAのもの? Bのもの? (続く) @iida_yasuyuki

2010-09-19 18:10:57
岩本康志 @iwmtyss

政策効果と制度変更は直接,関係ないのでは。 RT @iida_yasuyuki: これはH11のFBの制度変更に関連した話が多いと思いますよ RT @iwmtyss 「追加金融緩和がなければ為替介入が成功しない」という意見をよくみかけますが,疑問に思います。

2010-09-19 18:17:21
飯田泰之 @iida_yasuyuki

いやいや.通常の調達時に日銀が何もしない=非不胎化から何もしない=不胎化にかわったのですから大違いです.政策効果ではなく用語法が変わったといいましょうか. @iwmtyss 政策効果と制度変更

2010-09-19 19:24:35
飯田泰之 @iida_yasuyuki

@iwmtyss もっともベースマネーは2兆以上増加しており,今回は事実上非不胎化になったというわけですが,それを償還するに任せたらしばし非不胎化・徐々に不胎化と言うことになる.教科書的な意味での非不胎化のためには追加介入が必要.

2010-09-19 19:26:20
飯田泰之 @iida_yasuyuki

つまり,それじゃ介入ではなく金融緩和だろうという話ですよね.金融緩和の裏付けがない介入の効果が長続きしないのはそのとおりですね. @iwmtyss 別の角度で言い換えます

2010-09-19 19:28:55
飯田泰之 @iida_yasuyuki

元々は @iwmtyss先生の「政府単独でも勝てるものでなければ「為替介入」の名に値しません」へのレスなのですが,他部局の協力無しには成功しないならば「為替介入」ではないという意味はやはりわかりません.

2010-09-19 19:32:46
岩本康志 @iwmtyss

@iida_yasuyuki 「政策効果ではなく用語法が変わった」 捉え方の違いだから,これ以上はもういいかもしれないけど。介入前との比較で,不胎化=スタンス維持,非不胎化=追加緩和,は変わってなくて,私のツイートは「追加金融緩和」と書いているから,制度変更は関係ない。

2010-09-19 23:00:16
岩本康志 @iwmtyss

@iida_yasuyuki 「介入ではなく金融緩和だろうという話ですよね」 これも,意味はわからないということですか。でないと,つぎのツイートの「「為替介入」ではないという意味はやはりわかりません」につながりませんからね。

2010-09-19 23:09:28
飯田泰之 @iida_yasuyuki

これはO.K..です.なんでと思ってしまうのは,他の政策のサポートがないと効果が低いと「○○に値しない」というのは変だという話. @iwmtyss 「介入ではなく金融緩和だろうという話ですよね」 これも,意味はわからないということですか。

2010-09-19 23:52:01
飯田泰之 @iida_yasuyuki

@iwmtyss 繰り返すと……「外務省の貿易自由交渉は農水省の協力無しには成功しない」とき,「農水省の協力無しには成功しない貿易自由化交渉は「貿易自由化交渉」の名に値しない」というでしょうか? という疑問です.

2010-09-19 23:54:09
飯田泰之 @iida_yasuyuki

岩本先生の用語法ではなく,「追加緩和がないと介入効果低」と言う人の念頭にあるのは現行制度での通常の介入は「追加緩和無=不胎化」というのを念頭に置いているのでしょう?という話です. RT @iwmtyss 私のツイートは「追加金融緩和」と書いているから

2010-09-20 00:03:10