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@naclaqns
「ボーンアーマー＝サン！ホネを寄越せ！２本でいい！」アサイラムが叫ぶ！グリーンカッパに脚を極められていたボーンアーマーは、自らの肋骨を乱暴に折り取るとそれを投げた！「イヤーッ！」サスカッチのストンプがアサイラムを襲う！「イヤーッ」アサイラムはカエルめいてジャンプ回避！２０
2012-09-09 17:58:21
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@naclaqns
空中でクルクルと回転する２本の肋骨！アサイラムは左右それぞれの下側腕でそれをキャッチ、ビュッと一振りするやそれは白いカタナとなった！４本の腕と４本のカタナ、アサイラムは着地と同時に力強く演舞を行い、「俺のバイオイアイドは、無敵だ」不遜な態度で言い放つ！２１
2012-09-09 18:01:47
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@naclaqns
「何だありゃあ？」ボーンアーマーの脚を極めたまま、グリーンカッパが声を発する。「貴様、随分ヨロシな余サン裕であるな」「完全に極めてるからな。ギブか？」「ノン」「無理すんなって。お前、硬いけど、サブミッションには関係ねえ」「確かにそれはヨロシサン意外な弱点であった」「だろ？」２２
2012-09-09 18:08:07
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@naclaqns
「しかし」ボーンアーマーは先程折られた左腕を挙げた。「やられたのが骨でヨロシかった。よく考えたらいくらでも再生できるサン」「え？」バキン！左腕肘関節が音を立て再生！「イヤーッ！」ベキリボキリ！４の字に固められた脚骨が砕けるのも構わず強引に脱出！飛び離れるグリーンカッパ！２３
2012-09-09 18:12:43
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@naclaqns
「チートだろ！」「貴様のカラテは実際ヨロシスゴイ。いやヤバイサン。しかしだな」脚骨を再生しつつボーンアーマーが立ち上がる。「俺とてスゴイ」「バカじゃねえのか！イヤーッ！」グリーンカッパは身を低くしタックル！再びイポン背負いを狙うが…「グワーッ！？」肋骨を掴んだその指がケジメ！２４
2012-09-09 18:17:19
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@naclaqns
ボーンアーマーの肋骨は既に刃と化していたのだ！これを握ればすなわちケジメ！ボーンアーマーはグリーンカッパの腕を捕える！そして…「実際学ぶ所が大きかった。サラバヨロシサン。ボーンマン」肋骨を大きく開き、「トラップ！」グリーンカッパを巻き込みながら、ハエトリソウめいて閉じた！２５
2012-09-09 18:22:48
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@naclaqns
「イアイド！イアイド！イアイド！イアイド！」アサイラムは噛み締めるように斬撃を繰り出す。サスカッチがそれを弾く。１本の腕で操られるカタナは先程よりも遥かに軽く、弾くことそれ自体は難しくない。しかし手数が２倍！体感では２の２乗の４倍！「…ヌゥッ…」反撃の隙が見付からない！２６
2012-09-09 18:26:56
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@naclaqns
一手ごとにヒサツ・ワザが編み出されてゆく。片２刀を並行薙ぎ。上のカタナを回転、同期した下のカタナがその隙間を縫って突き。斬り下ろし、抜き胴、逆手斬り、カブト割りのコンビネーション。踏み込みつつ４本のカタナを全くバラバラに振るい、かと思うと４本同時のクロス斬り。変幻自在である！２７
2012-09-09 18:30:33
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@naclaqns
カタナを弾いたサスカッチの手を、さらにもう１刀が襲った。小指薬指及び中指の先端がケジメ！「…バカな…」「なるほど、こうすればよいのか。面白いな、ニンジャのイクサとはこうも面白い物か」ひしゃげた鉄格子メンポの奥、アサイラムの顔に酷薄な笑みが浮かんだ。「実際有り難い。死ね」２８
2012-09-09 18:35:32
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@naclaqns
アサイラムが飛び込む。基本はだいたい会得した、ならばこれを思考レスの高速で行えばどうか？「イアイ！イアイイアイイアイイイアイイアイ！」サスカッチの防御が少しずつ削り取られ、ついには前腕が全て消滅！「イヤーッ！」丸太をブン回すがごとき蹴りも「イアイド！」片方の２刀で叩き斬る！２９
2012-09-09 18:40:57
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@naclaqns
戦闘能力を喪失したサスカッチ、その胸を４本のカタナが貫通した。「ハイクは詠むか」「…無念…。”死ぬ前に/雪山に帰りたかった/トナカイも食べたい”」「イヤーッ！」カタナが胸を斬り開く！カイシャク！「サヨナラ！」グリーンカッパも続いて「サヨナラ！」３０
2012-09-09 18:46:40
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@naclaqns
カツン、カツン、カツン、カツン。満身創痍の２人は研究施設階を進む。ニンジャはおろかモンスターすら現れない。実際タネ切れのようだ。研究室…と思しき部屋…には、奇怪な生物のミイラ、あるいはホルマリン漬け、そして薬品類と停止したUNIXが並んでいる。研究員は？居ない。一人たりとも。３２
2012-09-09 18:51:02
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@naclaqns
各所より入手したバイオインゴットを頬張りつつ、２人は所長室に到達した。分厚いマホガニーの扉。押し開く。ガラス張りのその空間は、地平にかかろうとする夕日で満たされていた。オレンジの太陽を背にしイスに掛ける一人の男。小柄だ。あるいは子供…？とにかく小さい。頭身もアンバランスだ。３３
2012-09-09 18:56:47
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@naclaqns
シャッ！ブラインドが下りる。「イヤーッ！」アサイラムは問答無用で斬りかかるが…「ヌゥッ！？」不可視の壁、正確には場が彼を押し戻す。小男が顔を上げた。アーモンド型の大きな吊り目、スリット状の鼻の穴、小さな口。肌は灰色。異相に銀色のニンジャ装束と頭巾を纏う。ニンジャである。３４
2012-09-09 19:05:14
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@naclaqns
「今のは、アンブッシュですらないですね。シツレイはダメだ。ドーモ、私はリトルグレイです」「…シツレイしました。ドーモ、アサイラムです」「ドーモ、ボーンアーマーです。イヤーッ！」オジギ終了直後にボーンアーマーが骨スリケンを投擲。やはり力場に阻まれ、ポトポトと床に落ちる。３５
2012-09-09 19:20:48
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@naclaqns
「まずは話し合いましょう。あなた方地球人は…プッ、地球人。粗暴過ぎる」「話し合う事など無い。カラテで片付ける」「カラテは勘弁願います。この通りの体だ、一瞬で捻り潰されてしまう。しかし…」リトルグレイが手をかざす。何かに押され、アサイラムとボーンアーマーは１メートル後退した。３６
2012-09-09 19:25:45
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@naclaqns
「ネンリキはある。サスカッチ＝サンとグリーンカッパ＝サンを破ったその手腕は実際見事です。だからこそ、殺したくない」「貴様、何をヨロシ企サンむ」「私はただ、世界を本来の形に戻したいのです。２０世紀、まだニンジャがＵ・Ｍ・Ａであった時代に」「何を言っているのだ」「分からぬサン」３７
2012-09-09 19:31:01
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@naclaqns
「今やそこらのヤクザやサラリマンでもニンジャの存在を知っている。それではいけないのです。そこにミステリーはありません」リトルグレイが立ち上がる。「ツチノコ、ウモッカ、イエティ。かつてニンジャは神秘的怪物…Ｕ・Ｍ・Ａでした。私など」リトルグレイが楽しげに笑う。「宇宙人だそうだ」３８
2012-09-09 19:36:39
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@naclaqns
「ならば黙って宇宙に帰れ。我々が送ってやろうか？怪物めが」「怪物。その言葉、そっくりそのままお返ししますよ。あなた方、自分の姿を鏡で見たことがありますか？立派なモンスターです。そのままムービーにだって出られる！」３９
2012-09-09 19:40:50
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@naclaqns
「どうせ怪物なら、怪物らしく生きましょう。畏れられ、敬われる現代の半神。取り戻すのです、ニンジャは不可思議でなければならない」リトルグレイの声はいつしかテレパシーとなり、バイオニンジャのニューロンを巡る。だが、「下らない」「下らぬサン」彼らの意思は妄言を容易に跳ね返した。４０
2012-09-09 19:45:39
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@naclaqns
頭蓋骨の鼻穴をほじりつつ、心底バカにしたような態度でボーンアーマーが言う。「畏れ？敬われ？神秘的？いつの時代のヨロシ話だか知らぬが…そんなものを望むならお１人サンでヒッソリやるがよい。ビョウキ・トシヨリ・ヨロシサン。我々はビョウキである。人に害為す邪悪なニンジャである」４１
2012-09-09 19:51:39
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@naclaqns
「怪物は先刻承知。ならば人間共を直に脅かしてこその怪物だろう。カビの生えたロマンに付き合った結果があのバラバラ爆発四散死体2つだ。貴様も後を追え。宇宙人のユーレイはさぞ恐ろしいだろうな」カタナの峰で肩を叩きつつ、アサイラムが吐き捨てる。何たる不遜な挑発か。４２
2012-09-09 19:54:32