ニンジャスレイヤー第3部「不滅のニンジャソウル」予告

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
書籍 文学 ニンジャスレイヤー
7
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
今宵も、重金属酸性雨がネオサイタマを濡らす。地平の果てまで続く灰色の摩天楼と、猥雑なネオンサインの群。ハイテックの掃き溜め。その中心部で全人類の墳墓の如く威圧的に聳えるのは、カスミガセキ・ジグラット。電子貨幣経済という名の神を崇める神殿めいた、数百階建ての超高層建築物である。
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
下界を行き交う市民らは、透明PVC傘越しにカスミガセキ・ジグラットを仰ぎ見る。かつて暗黒時代に、農民たちがゴシック様式大聖堂を見上げたように。だがその壁面にブッダやその使徒達の像は無く、暗黒メガコーポや市役所のLED電光掲示板、垂れ幕、株価推移グラフなどが無機質に並ぶだけだ。
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
悪のニンジャ帝王ラオモト・カンの死。ソウカイ・シンジケートの崩壊。キョートの異変。オムラ・インダストリの倒産。……それらが人心にもたらした変化は軽微だ。数年前から激化したニンジャ・ディセンション現象の勢いは止まず、社会の闇には依然として邪悪なニンジャ存在の脅迫と暴力が満ちていた。
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
■ニンジャスレイヤー「不滅のニンジャソウル」トレイラー■
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
キョート城の浮上消失事件から少なくとも半年。
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
その後のニンジャスレイヤーの歩みには諸説ある。キョートでタカギ・ガンドーと共に何らかの調査を行っていたとも。ドラゴン・ユカノと冒険探索行に赴いたとも。
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
……或いは生きる目的を失い、失意と怠惰の日々を送っていたとも。
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
だが彼は、最終的に戻って来た。ネオサイタマの闇の中へ。闘う為に!
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
予◆レッドハッグの不機嫌な美貌は少しも動じなかった。彼女はスリケンを三枚投擲した。それぞれが弾丸を水平にスライスして破壊、そのまま拳銃を水平にスライスして破壊、そのまま撃ち手ヤクザの額を水平にスライスして破壊した。「「アバーッ!」」当然全員即死!◆告
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
予◆Spit!レッドハッグは咥えていた二本のタバコを頭上に吐き捨てる。「イヤーッ!」死んで崩れ落ちるヤクザ達の向こうから、コールドロンが回転ジャンプで飛びかかって来た。レッドハッグはカタナを抜き放った。「イヤーッ!」コールドロンが両手のサイを繰り出す!◆告
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
予◆「イヤーッ!」左のサイを、右のサイを、コールドロンのメンポを、レッドハッグのカタナはジグザグに強打した。コールドロンは着地した。「アバーッ!」コールドロンの両手が、頭が砕け、鮮血を噴いた。レッドハッグは口の端で侮蔑めかして笑い、カタナを鞘に納めた。◆告
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
予◆「サヨナラ!」コールドロンは爆発四散した。「相手がアタシで悪かったねェー」レッドハッグは枯れた声で呟き、頭上を見た。クルクル回りながら落ちて来た二本のタバコを、唇で受け止めた。◆告
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
予◆「ドーモ。メイヴェンです」「ドーモ。ニンジャスレイヤーです」二者は額同士が当たる程の近距離で互いに睨み合い、アイサツした。どちらも決して視線を逸らそうとしない。「今宵はひとつ忠告をしに参った」メイヴェンは言った。◆告
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
予◆「申してみよ」とニンジャスレイヤー。メイヴェンは言った。「貴様らは決して勝つ事はできん。スシネタ。コメ。ショーユの一滴たりとも、満足に調達できぬであろう。あの老いぼれに伝えよ。今ならビジネスの話ができるとな。無駄に屈辱と借金を積み増すだけだぞ」◆告
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
予◆「ニンジャ、それ自体が罪業」フードを目深に被ったその大柄な男が言い、カッパドキアめいた陰鬱な岡山県の洞窟に冷たい声が響いた。男が錆び付いた滑車を回すと、足場は下降を始め、地下遺跡へと達する。ユカノは眼を見張った。男は続けた「故に我らは潜まねばならぬ、再び人間に戻る日まで」◆告
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
予◆ウリカネは椅子に思い切りもたれ、ガシガシと頭を掻いた。机の上にバリキドリンクを探した。「アー畜生、アー畜生……ア?」彼はゴミ箱を二度見した。物理原稿が入った茶封筒がそのまま投げ込まれている。「ダメだろこの捨て方は……」ウリカネは封筒を取り出し、シュレッダーへ……「アン?」◆告
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
予◆ウリカネは原稿を掴んで引き出した。「サムライ探偵……サイゴ?」彼は茶封筒を投げ捨て、机に原稿を叩き付けると、超スピードでめくった。彼は震え出す。なんてこった。ウリカネには筆跡でわかる。文体でわかる。他のモノとの違いがわかる。これは本物の……作者自身の手による本当の続編だ!◆告
NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
予◆なんてこった!ブッダ!作者はしかし……「遺失原稿だとォ……物理……」ナムサン……スタンプは没年月日の直前。彼自身の激しい震えが机を揺らし、マグカップがカタカタ音を立てる。「オイどうすんだ……こいつをどうすんだ……今更どうしろッてんだ?おッ……俺にどうしろッってんだよ?」◆告
残りを読む(17)

コメント

コメントがまだありません。感想を最初に伝えてみませんか?

ログインして広告を非表示にする
ログインして広告を非表示にする