オランダ総選挙結果を受けて

コマツー　ユージー @koma2ug

オランダ下院議会で総選挙があった。投票日は平日だが投票率は74％。それでも98年以来で最低だったらしい。反南欧を唱える社会党、極右排外主義の自由党が大きく後退し、抑制的ながらもEU支援を掲げる中道右派の自由民主党が躍進して第一党を維持、EU追加支援派の労働党が僅差で第二党。

コマツー　ユージー @koma2ug

オランダ有権者が国政選挙で行使できるのは、基本的に下院での政党への一票のみ。選挙後は連立交渉が行われ、政策協定が結ばれる。議員はその政党を出たくなれば、当然議員を辞めるしかない。

コマツー　ユージー @koma2ug

オランダでは首長選挙がない。自治体の首長は権限も強く名誉職だが、自治省が公募して適格要件を満たす応募者の中から任命する。現地議会には拒否権はあるので、拒否されそうな政治信条を持つ人が選ばれることは少ないが、議会多数党に所属する人が選ばれるとは限らない。

コマツー　ユージー @koma2ug

そんなわけでオランダでは「個人」を選ぶ選挙がない。政治的信条とはあまり関係のない「人柄」や「カリスマ性」や「大衆的人気」みたいなものが選択基準にならない。日本では米大統領選への憧れからか「首相公選制」への期待が高いようだが、政治に個人名を選ぶシステムは本当に有効なのか。

コマツー　ユージー @koma2ug

一回の投票で二票入れられるシステム(比例区と選挙区)も本当に有効なのか。日本は「決められない政治」というが、「決められない有権者」に「二票入れさせる」という逃げ道を残していることが、「決められない勢力分布」を作ることの一員になっていないか。

コマツー　ユージー @koma2ug

参議院が権限を持ち過ぎている問題はよく指摘されるが、いっそのこと毎回同日選挙になるよう衆議院を解散してはどうか。そして衆議院は全議席小選挙区とし、参議院は全議席全国区比例代表にして、両者に少なくとも性格上の違いを出す。これなら憲法を改正しなくても対応できるのだが。