続・なぜライブハウスはバンドに集客を依存するのか?
- afromootekki
- 329229
- 30
- 445
- 1132
@afromootekki 先日もフランスのハードコアRise of the northstarが追加公演として新宿の音楽館で50人限定とかでスタジオライブやってました。音楽館はわりとやりやすい大きな部屋あるみたいですね。
2012-09-22 13:32:40多少なりともお客さんが付いてきたら、比較的チャージが安いライブバーやクラブを利用するのも良いでしょう。例→ 国立地球屋 http://t.co/Vbm5R7UV 渋谷Ruby Room http://t.co/a7J83mmj
2012-09-22 13:35:04これはライブハウスに出ること自体を否定しているのではありません。充分なパフォーマンスと集客力が身についた時に、改めてライブハウスに出演すれば誰も損はしないのです。そのどちらもないバンドは、自分自身にもライブハウスにも損をさせているのだという自覚を持ってください。
2012-09-22 13:40:17さて。
これまでライブハウスとバンドの非ばかりに目を向けてきましたが、実際には、カッコいいバンドがきちんと集客努力をしてブッキング面でも優遇されてるのになかなかお客さんが付かない場合があります。敢えてひどいことを言いますが、ライブハウスに来るお客さんの趣味が悪いからです。
2012-09-22 21:08:04また、薄っぺらく想像力の欠片も感じられないような音楽をヘタクソな演奏で鳴らし、明らかに音楽を愛してないことが伝わってくるようなバンドが、MCが超面白いとか客いじりが上手いとかいう理由でたくさんお客さんを呼んだりします。お客さんの趣味が悪いからです。
2012-09-22 21:12:09しかしこれは仕方ありません。「すぐ踊れる曲とシンガロングできるキャッチーなサビが付いてる曲としっとりしたバラード以外は良い音楽じゃない」ぐらいの認識で音楽を聴いている人ばかりの国なので、音楽以外の魅力を持つバンドにお客さんが集まるのは不可抗力です。
2012-09-22 21:17:12幸か不幸か音楽以外に魅力的なエンタメはたくさんあるので、自分の音楽にいくら自信があったとしても、大して音楽を好きでない人を啓蒙するのは現実的ではありません。本来それをやるべき音楽業界がアイドル産業ばかりに力を入れてきた結果なので、お客さんの趣味の悪さについては諦めましょう。
2012-09-22 21:23:07さて大半のお客さんは趣味が悪いということを前提に、取れる対策は2つあります。一つは「すぐ踊れる曲とシンガロングできるキャッチーなサビが付いてる曲としっとりしたバラード」の中で音楽性を追求すること。実際、最近売れてる/売れそうなバンドのほとんどはこの枠組みの中に入ります。
2012-09-22 21:26:48もう一つは、全く別の層に向けてアピールしていくことです。例えばクラブに行く層やフェスに行く層、しかしライブハウスには来ない層の人たち。とはいえこれは、少なくともライブハウスでやっていく上では、かなり困難です。
2012-09-22 21:31:37なぜなら、この層の人たちの大半は音楽好きを自称しておりまた実際にそうであることも多いですが、同時に小さいライブハウスでやっている段階のバンドを基本的にバカにしてます。或いはバンドをバカにしてなくても、この層の人たちは非常に高い割合で、ライブハウスという場所を嫌ってます。
2012-09-22 21:37:13その理由は様々でしょうが、代表的なところでは、クラブや大箱には必ずあるラウンジスペースがないので疲れたときや好みじゃないバンドがプレイしてるときに避難できない、食事メニューがないのに再入場禁止、スタッフの態度が悪い、店内(とりわけトイレと洗面所)が汚い、といったところでしょうか。
2012-09-22 21:41:38さてそれらを鑑みるに、結局ライブハウスから音楽好きを遠ざけているのはライブハウス自身の責任も大きいと思います。もちろんそれだけではないですが、少なくともライブハウスの多くが、ライブハウスを好きでない一般の音楽好きに対して営業努力を怠っているのは確実です。
2012-09-22 21:46:52すると、一連の話の序盤でも少し触れましたが、ライブハウスはバンドに「集客しろ!」といいながら、そのバンドがせっかく連れてきたお客さんが再び足を運んでくれることを妨害してることになります。事実として僕のバンドのお客さんの多くに「ライブハウスでやるときは行かない」と言われます。
2012-09-22 21:51:28それでもお客さんが来てくれるぐらいバンドに魅力があればいい、と言われればその通りなのですが、だからといってそれが、ライブハウスという場所がバンドの集客の足を引っ張っていることの言い訳にはなりません。
2012-09-22 21:56:47ライブハウスはしばしばバンドに対し「チケットノルマは出演料じゃない」と言いますが、同様に「ライブハウスの顧客はバンドじゃない」のです。勘違いしないでください。またバンドは、ライブハウスをそのように勘違いさせないでください。ライブハウスの顧客は、バンドが連れてくるお客さんです。
2012-09-22 22:02:47ここで再び僕が問題視していることを並べてみます。「お客さんの大部分が音楽を好きじゃない」こと、「チケットが高すぎる」こと、「落ち着けるスペースが滅多に用意されてない」こと、「ライブハウス自身が集客しようとしない」ことです。
2012-09-23 15:05:05チケットが高い理由は既に述べました。またお客さんの多くが音楽好きじゃないこと、換言すると音楽好きのお客さんが来ないこと、についても述べました。その理由が落ち着けるスペースのなさと関係していることも述べました。問題を解決できたわけではありませんが、整理することはできたと思います。
2012-09-23 15:10:28残る問題は、ライブハウス自身が集客しようとしないことですが、日本では欧米と違い飲食スペース併設の店が少ないので(そもそも前述の理由でそれ自体が問題なのですが)、ハコ自体に客を付けるのは難しいと言われます。
2012-09-23 15:15:06一方、昔は各ライブハウスで扱うジャンルがある程度ハッキリしていたので、それぞれのジャンルのファンがそのまま各ライブハウスのお客さんになっていたとも言われます。現在でも、おそらく唯一、ヴィジュアル系に強いハコはそれに近い状況が成り立っています。
2012-09-23 15:20:21ではなぜヴィジュアル系を除いて、各ライブハウスで扱うジャンルが曖昧になってしまったのか? 答えは単純に、ライブハウスの数が多すぎるからです。頻繁にライブハウスでプレイしたいと考えるバンドの数を、各ライブハウスの日々のブッキング枠の合計が上回っているからです。
2012-09-23 15:25:05こだわったブッキングをしたくてもバンドの絶対数が足りないのですから、どうしても曖昧なブッキング、曖昧なイベントは増えていきます。ブッキング内容に一貫性がなければ、来てくれたお客さんも目当て以外から良いバンドを真剣に発掘しようとはなかなか思えません。
2012-09-23 15:30:41加えて何度も指摘しているように、ほとんどのライブハウスは長居しづらい造りになっているので、お客さんたちは初めから目当てのバンド以外は無視するようになります。仮にそれなりにカッコ良いと思えるバンドがプレイしていても、居心地の悪さから帰りたい気持ちが勝ってしまうのです。
2012-09-23 15:35:03そろそろまとめに入りましょう。ライブハウスにお客さんが付かない理由は、「その数が多すぎること」「曖昧なイベントが多く店に特色がないこと」「店内の居心地が悪いこと」にほとんど集約されます。そしてそのうち、店に特色がないのはその数が多すぎるからなので、問題は残る2つです。
2012-09-23 15:40:17店内の居心地の悪さについてライブハウススタッフの自覚のなさは本当に驚くべきものがあります。この業界には居酒屋とファストフードとラーメン屋にしかいかない人も多いので仕方ないのかもしれませんが、しかしこの自覚のなさが「自分たちの顧客が誰なのか分かってない」ことにも繋がっています。
2012-09-23 15:45:10