加藤直之さんの絵についてのお話

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

『カルドセプト』の人気カードランキング。自分が描いたカードだとやっぱり嬉しかったりして。→　CULDCEPT SPECIAL SITE http://t.co/GpHyueTU @3DS_Culdceptさんから

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

『カルドセプト』の絵は、自分でも忘れてしまうほどたくさん描いてますが、出版の世界とはひと味違う愛着が。その理由のいちばんは「普段だったらぜったい描かないような題材」の注文があること。ぼくの絵の世界に美女とメカ以外を持ち込んでくれた仕事なのです。

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『カルドセプト』の話のつづき。例えば「カタパルト」。いちおうメカですが、もともと木で出来た角材を組み合わせただけ。折れた矢が刺さっているのは妻のアイデアですが、もっと本質的な、木材の表現に目覚めた絵です。そしてこれがのちに、『異星人の郷』のカバーイラストに繋がったのです。

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まだまだ残暑が厳しいですね。昨年と今年、仕事場はエアコン無しに挑戦してみましたが、それが可能だったのはパソコンで絵を描いているから。金属のヤスリがけや、今度描くロールキャンバスは、暑い部屋だとヤバイので、気温がもう少し下がるといいなあ。ネットで過去の最高気温の平均を調べてみたら

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アナログとデジタルどっちが速い？　イラストの場合は。描くのはアナログが速い。印刷までの入稿作業はデジタルが速い。ギリギリになっても修正できるのはデジタル。アナログは、複写の問題がある。大きな絵はデジタル化が大変。アナログは原稿の保管にコストが。でもいつまでも残る。展示はアナログ

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先日、とある美術館で原画を複写したイラストの大先輩。美術館が借りた作品点数は2000点。展示するのは400点。（紙の）画集に収録するのは200点。でも、ご自宅に保管されてる作品の数は２万点。すべてをデジタルにしちゃえば見るのは楽だけど、原画の保管の問題はぜんぜん解決しない。

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普通の絵描きが、死後100年、1000年後にも絵を観賞してもらうためにはデジタル化は必須です。

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というわけで『ジャンパー　グリフィンの物語』を（ヤマトを描きながら、悩んで筆が止まるたびに）読みながら、先ほど読み終えたのですが、なんと、『ジャンパー」には直接の続編があるのですね。翻訳されるのかな？

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じつはこの『グリフィンの物語』は、図書館で、スーザン・プライスの『ゴースト・ドラム』を係員が保管庫から出してくる待ち時間に、偶然、書架にあるのを見つけた作品。ここのとこファンタジーを続けざまに読んでいたのでそろそろSFもいいかなと読み始めたのでした。

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いつものようにヤマトを絵に描くのはとても難しく、つい読書に逃避しちゃってたのでした。今回のヤマトはまる二日ほどで形が決まりましたが、まだ安心できません。これで完成、ということが、ヤマトだけには当てはまらないのです。描けば描くほど、さらなる完成形を目指してその先を求めてしまうので

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@kissyouji_kaito スーザン・プライスは、だんだん遡る形で読んでいますが、初期のものほどケルト神話に関する描写が（神話に忠実で）きついのかな？　個人的にはバーナード・コーンウェルのアーサーのように、神話ではなく歴史として物語を組み立てたもののほうが好き

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以前もどこかで書いたけど、ぼくはファンタジー、SF、歴史のどの世界であっても「合理性」を求めるほうなので、表面的で軽い「魔法」の描写が出てくると、ちょっと引いてしまいます。グインは「ファンタジーじゃなくSFです」と聞いたので引き受けました。栗本さんがバローズが好きだと知ってたし。

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@nene99999 パルスレーザーの砲身は、何度描いても慣れませんね。その点、主砲は描いていて（仕上がるにつれ）その存在感（重量感）が出てくると、描いててワクワクします。『大和』の雰囲気をいちばん残しているパーツでもありますし。

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んで、ハセガワから出る『アルカディア号』の箱絵を描かせていただくことになったのであります。いま僕の仕事場に組み立て済みのテストショットが置かれています。

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先端が三角形の『アルカディア号』は遥かな昔に描いたことがありますが、先端が髑髏のほうは初めてであります。今回は前もって3DCGのデータを送っていただき（Shadeで読める形式にコンバートしてもらって）影の演出などを含め構図を決め、テストショットを参考に絵を描きます。

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

@kitanagarokukou 劇場用の『銀河鉄道999』バージョンみたいですよ。実は僕は先端に髑髏がついたものは、漫画（コミック）でしか知らないのです（普段、アニメは見ないので）。だから仕事の依頼があったときは、ネットで画像を検索しまくりました。

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@nene99999 最初のキャプテン・ハーロックのテレビ用企画書を松本さん、ぬえの皆とワイワイ言いながら作ったことを思い出しました。打ち合せで何度も零時社に行きました。松本さんが描く、独特の星空（宇宙空間）を再現するのが難しかったデス。後で教えてもらいましたが。

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

んで、アルカディア号のプラモデル。細部が凄い。ライトウェイブと3Dスタジオのデータを、ぼくが愛用しているShadeデータにコンバートして見たんだけど、コンバートの段階で細部のマッピングなどが消えてしまうので、テストショットが届くまで、その凄さがわかりませんでした。

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

そのすごい細部は主に甲板など上部構造物部分。それ以外の船体の表面処理などは、ぼくの解釈にある程、任されているので、おもいっきり、宇宙空間に浮かぶ戦艦という雰囲気や重量感、金属の質感を追求してみようと思います。

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

@osamukoba @studioZ5chiharu 僕の場合は、僕が目指す絵柄を真似をする人が（目指す人が）日本では絶滅しちゃった、そんな感じですね。日本のイラストでは、徒弟制度に近い形で絵柄や技術が受け継がれていましたが、その最後が小松崎茂さんだったのでしょうね。

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

絵を継承する、の話。日本の有名なイラストレーターの作品の多くが、海外の作品の真似である時代が長く続きました。僕が仕事をするようになった頃は、海外の作品集はとても高額でしたが、今は簡単にネットで見ることが出来ます。海外の「才能」は、本当に多彩です。日本のなんと貧弱なことか。

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

小松崎さんの時代が終わって（今、弟子の多くがご高齢で、若い方達も数人しか残っていない）、次が広告代理店で活躍した人たちの時代が来ます。生頼範義さん、山口はるみさん、毛利彰さんたちの実力のあるひとたち。ペーター佐藤さんも独自の世界を作りましたが、いま僕の好きな画家で残っているのは

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

宇野亜喜良さんの名前くらいしか、すぐに出てきません。

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

@2012KatoSquad 中西立太さんはもともと画家の家系なのです。画家が、時代の要請にあわせてイラストを描いてたんですね。だから「弟子」として学んだわけではない。高荷さん、梶田達治さん（航空機が上手かった。晩年は蒸気機関車や帆船がメインでした）はいわゆる独学に近い

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@newhope1989 いえ、アメリカやイタリア、フランス、それぞれの国ごとに、です。イギリスはよく知らないのですが。もっともアメリカは真似（亜流）の数も半端じゃないですね。歴史の違いでしょうか。