ファスト・アズ・ライトニング、コールド・アズ・ウインター #5

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
書籍 文学 ニンジャスレイヤー
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NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ファスト・アズ・ライトニング、コールド・アズ・ウインター」 #5
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(これまでのあらすじ:悪のニンジャイタマエ、メイヴェンとのスシ勝負に臨んだワザ・スシの老店主アキモトとニンジャスレイヤー達。だが勝負を前に、敵は市場のマグロを買い占める非道手段に出た。ニンジャスレイヤーは状況の突破口を、危険なツキジ・ダンジョンに眠るオーパーツ冷凍マグロに求める)
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(武装霊柩車ドライバーの運び屋デッドムーンとともにダンジョンへ急行したニンジャスレイヤーであるが、途端にメイヴェンの容赦無き非道リスクマネジメント行為がアキモトに牙を剥く。交通事故を装った轢殺暗殺行為だ!アキモトの命は助かったが、腕が折れ、スシを握れない。状況は最悪!どうする!)
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(一方のニンジャスレイヤーは、ツキジ・ダンジョンの深淵においてデッドムーンとはぐれ、恐るべき守護者の歓待を受ける事となった。ダンジョンを支配する狂気の科学者リー先生によって生み出されたゾンビー・ニンジャ、その名はタイフォーン!危険なネギトログラインダー棍棒が襲いかかる!)
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いかなドウグ社による合金製ブレーサーといえど、これほど執拗なグラインド攻撃に晒されれば、無事では済まない。ブレーサーをやられれば次は装束、次は肉、次は骨だ。そしてそれらはひとまとめに粉砕攪拌されたネギトロとなる。ニンジャスレイヤーは目を見開く。させるものか! 1
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「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは頭を俯かせて勢いをつけ、後頭部を背後の壁に思い切り叩きつけた。「イヤーッ!」さらに一撃!「イヤーッ!」さらに一撃!なんたる自己犠牲的な無謀行為……否!見よ!ニンジャスレイヤーの後頭部を繰り返し打ちつけられた背後の壁に蜘蛛の巣状の亀裂が拡がる! 2
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「フゴーッ!?」「イヤーッ!」KRAAASH!四度目のバック頭突きが背後の壁を抉るように粉砕!ニンジャスレイヤーは圧迫を逃れ地面に着地、さらにスリケンを投げながら転がって間合いをとった。ゴウランガ!彼は壁の脆さを一瞬で見抜いていたのだ。ニンジャ洞察力と状況判断による超人的回避!3
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ニンジャスレイヤーはジュー・ジツを構え直し、巨大な敵を見上げる。「ゴッホ、ゴッホ!」タイフォーンは江戸戦争様式のメンポから白い息を吐く。スリケン傷は殆ど意に介さない。ゾンビーニンジャはしぶとい。これまで相手にしてきたどのゾンビーニンジャもそうであった。だが破壊は可能だ。 4
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ここでいたずらに時間を浪費してはならぬ。敵はメイヴェン。マグロを持ち帰らねば、分刻みで敗北が近づく。ニンジャスレイヤーは挑発的に手の平を上向け、手招きした。「フゴーッ!」タイフォーンは激昂し、ネギトログラインダー棍棒を振り下ろす!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはバック転回避!5
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「フゴーッ!」タイフォーンはますます激昂し、ネギトログラインダー棍棒を振り下ろす!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはバック転回避!「フゴーッ!」タイフォーンはますます激昂し、ネギトログラインダー棍棒を振り下ろす!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはバック転回避! 6
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ニンジャスレイヤーのバック転の痕跡めいて、床に次々に亀裂が残ってゆく。恐るべき膂力だ。4メートル超の巨体。生前は明らかにスモトリであったはず。それも、リキシ・リーグ所属のスモトリであった可能性が高い。リー先生は、いかにしてこの身体を手に入れたのか?いかなる闇取引があったのか? 7
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とりわけ不気味なのは剥き出しの頭蓋だ。非道な実験の痕跡であることは明らか。死体に強制的にニンジャソウルを憑依させた存在、それがゾンビーニンジャだ。生者も死ねば死体。そういう事だ。タイフォーンの緑色の目には残虐な殺戮衝動だけがある。ニンジャスレイヤーは目を細める。破壊すべし。8
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「フゴーッ!」タイフォーンがネギトログラインダー棍棒を振り下ろす!「イヤーッ!」バック転回避しつつスリケン投擲!「フゴーッ!」さらにタイフォーンがネギトログラインダー棍棒を振り下ろす!「イヤーッ!」バック転回避しつつスリケン投擲!「フゴーッ!」「イヤーッ!」 9
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いつしかタイフォーンの肥った巨体は大量のスリケンを楔めいて咥え込んでいた。だがゾンビーニンジャの勢いは少しも衰えない!「フゴーッ!」さらにタイフォーンがネギトログラインダー棍棒を振り下ろす!「イヤーッ!」バック転回避しつつスリケン投擲!その時だ!タイフォーンの足元を見よ!10
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KRAAAASH!棍棒を振り上げたタイフォーンの巨体が突如床下へ沈み込んだ!ナムサン!安普請めいて地盤沈下?だがそれは偶然では無いのだ。ニンジャスレイヤーは闇雲にバック転回避で逃げ回ったのではなかった。彼はタイフォーンの周囲を円を描くように飛び回っていた。 11
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自分の周辺の足元を幾重にも鉄塊のごとき棍棒で粉砕し続けた結果、タイフォーンはいつしか己を亀裂で囲み込んでしまっていたのだ。「フゴーッ!?」腰まで沈下したタイフォーンが怯み、這い上がろうともがき、棍棒を振り回す。それをぼんやり眺めるニンジャスレイヤーではない!「イヤーッ!」 12
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ニンジャスレイヤーは風めいてスプリントした。「フゴーッ!」襲いくるネギトログラインダー棍棒!「イヤーッ!」側転からの回転跳躍で回避!そのままタイフォーンめがけ飛び、腹を蹴り、飛ぶ!タイフォーンの肥満した身体には今や豊富な足掛かりがあるのだ。突き刺さったスリケンが! 13
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「フゴーッ!?」頭の真上の死角に敵を見失い、タイフォーンが恐慌めいてもがいた。ニンジャスレイヤーは回転しながら落下した。彼は瞑想めいて高速思考した。己のウカツを。不甲斐なさを。恥じよ!なぜなら彼は既に戻ってきたのだから。ニンジャスレイヤーとして。ネオサイタマの死神として!14
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「イヤーッ!」「フゴバーッ!」ニンジャスレイヤーの決断的回転踵落としはタイフォーンの露出頭蓋を一撃で粉砕した。骨の破片と、水分をバイオ置換された脳漿が噴出!ナムサン!通常ならば届く筈の無い致命的弱点!ニンジャスレイヤーは蹴りの反動で跳ね、再降下!両足でストンプ!「イヤーッ!」15
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「フゴババババーッ!」タイフォーンが両手を振り回し、ネギトログラインダー棍棒を取り落とした。「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーが回転ジャンプして床に着地し、振り返ってザンシンした。噴水めいた汚水を頭頂部から迸らせ、巨人ゾンビーニンジャは爆発四散した。「サヨナラ!」16
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跳ね散る汚水を避け、ニンジャスレイヤーはタイフォーンが粉砕入場してきた入り口へ走り込む。目の前に冷たい地下鉄めいたトンネルが伸びる。まばらなボンボリ蛍光ライトが照らす。後ろに道は無し。まずは進む事だ。彼は駆けた。やがて前方には再び裂け破れたシャッター隔壁。躊躇わずこれを通過。17
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コロコロ……。ニンジャスレイヤーの足元に、サッカーボールが転がってきた。ニンジャスレイヤーは足を止めた。ボールは目の前を横切り、壁に当たって跳ね返った。ニンジャスレイヤーは顔を上げ進行方向を見た。輝く明かり。地下ショッピングモール。行き交う人々。さざめく声。幻は一瞬で消えた。18
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暗く朽ち果てた地下市街跡。「郵便貯金」「パワ」「青少年の安心」などの啓発ポスターは色褪せ、錆に塗れたシャッターと殆ど同化している。ニンジャスレイヤーはサッカーボールを二度見した。それから反対側を見た。何も無い。無人地域……ダンジョンの住人すらもいない区域か。凍るような寒さだ。19
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「アリアドネの糸」を取り出す。装置は生きている。デッドムーンもまた移動しているようだ。チカチカとメッセージが点滅した。「そこは俺が降りた限界よりも深い。近いのでは?寒いか」ニンジャスレイヤーは返信した。「寒い。では近いのだろう」「近い筈だ。冷凍施設を探せ」 20
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シャッター街の先には更に下へと降りる階段とエスカレーターがあった。エスカレーターは動いておらず、明かりも無い。ニンジャ視力によって、かろうじて階段や通路の輪郭を読み取る事が可能だ。彼は警戒しながら降りてゆく。「お待ちンさい」後ろから、老いた声が呼びかけた。 21
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コメント

オスツ🍣 @alohakun 2012年9月26日
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