というのは、日本人は明治初期にindividualをまったく理解できないのだけど、「国家」がindividualなのだと理解してからは、あっという間に「人間」もindividualだということを理解する。人間→国家ではなく、国家→人間という順にピンときているという印象。
2012-09-27 17:55:26絶対に実証不可能なヨタ話ではあるけれども。individualとは何かを理解する際、普遍的に「国家の個性」を理解してから「人間の個性」を理解するという傾向があったりしないか。
2012-09-27 17:57:08「個性」という翻訳語は適切だったのかなあ。「不可分性」じゃあアレだとしても、まだ「一性」のほうが変な展開にはならなかったかもしれない。まあ、現在の「個性」という言葉はindividualとは全く別物として扱うしかないけれども。
2012-09-27 18:03:02しみじみ、そうですね。日本語になった「個性」という言葉の展開、特に戦後はすごくおもしろそうです。 @ynabe39 日本語における(あるいは心理学や教育学における)「個性」という語の意味は翻訳とは遠く離れて生成していると思います。
2012-09-27 18:09:28「分割していって最後に分割できずに残ったもの」がindividualで個性?ここで分割はタマネギを剥くように行う?でも、これだと何かこれ以上分割出来ないものが複数、或いは、際限無く細かくなっていくように思える。
2012-09-28 09:45:57しかし、人間の個性として一人の人間を内的に分割していくのは、目に見えないものだから結局individualなものは何かよく分からいまま理解が進まない。
2012-09-28 10:06:04国家の個性に目を向けると、中身が具体的に見えるので国の中身が実にバラバラであることがわかる。国家の個性は分割してみても中を分類したり傾向がわかったりしてもそれ自体はわからない。
2012-09-28 10:13:40「分割されない」という事で、つい、対象の内側に分割していく事に注目してしまうが、「分割されない」とは、「外部に対して」という前提条件があって、これが重要なのかも
2012-09-28 10:31:38individualは外に向けて掲示されるもので、内側に目を向けるとバラバラだとしても、対外的には統合された「個」である様を言うのかしら?
2012-09-28 10:46:25@highok はじめまして。昨日のindividualのはなしですが、内側に分割して残ったものと見るのではなく、対外的に掲げる統合された個という見方はどうでしょうか?
2012-09-28 11:01:22はじめまして。お察しの通り、「内」側で統一されるということは、「外」に向かっては統合された「個」として現れるということ、で間違いありません。たださらに問題になるのは、どこからが「内」でどこからが「外」なのか、その境界線の引き方になります。 @InvalidTweets
2012-09-28 19:44:17たとえばプラトンは、あらゆる著書で一貫して「肉体は分割できるが、魂は分割できない」と主張している。プラトンにとって、「肉体」とは「外」側にあって「分割されてしまうもの」に過ぎない。例えば『国家』でも、人間の肉体はまったく問題にせず、専ら「魂」の非分割性について議論している。
2012-09-28 19:47:31プラトンによれば、「魂」にとっては「肉体」は牢獄に過ぎず、そこから脱出しなければ「善」には到達できないものだ。同心円状に、まずタマネギの皮のように剥かれるべきなのは「肉体」ということになる。
2012-09-28 19:49:22そして哲学はそれではとどまらず、「魂」さえもタマネギの皮のように剥かれるべきものと主張する。例えば新プラトン主義最後の哲学者プロクロスは、「魂」は分割可能なものに過ぎないと議論している。
2012-09-28 19:51:27たとえばプロクロス『神学綱要』命題190には「すべての魂は、不可分なものと肉体に関連している可分なものとの、中間者である。」とある。新プラトン主義がいきついた先は、魂も「可分なもの=外部」とする思考様式。
2012-09-28 19:54:06魂を過分なものの仲間にする一方で、プロクロスは『神学綱要』命題171で「知性はすべて、不可分な実体である。」と言っている。この文章を理解するには「実体」とは何かについて理解する必要がありそうだけれども、それは置いておいて・・・
2012-09-28 19:56:25プロクロスにとっての「知性」とは、個々の人間を超えた「無限の統一体」であって、「魂」はその「知性」の影のようなものにすぎない。本当に不可分なものは、「魂」を「魂」たらしめる力を発出する根本原理のほうにある。
2012-09-28 20:00:10わかりやすいかどうかアレだけど、『地球幼年期の終わり』でも『ブラッド・ミュージック』でも『エヴァンゲリオン』の人類補完計画でもいいけれど、個々の人間を超えた「無限の統一体」ともいうべきものが真の「分割できないもの」、って感じか。
2012-09-28 20:02:06新プラトン主義では、一人の人間の内部に向かっていった思考が、その中心で一転して宇宙全体(正確にはそれをも超える)にまで広がるという展開を見せる。「内」か「外」かという議論が無意味になるようなところで「分割できないもの」を考えようとしていることが見えるのだった。
2012-09-28 20:06:53ユングでドンピシャです。ユングは新プラトン主義に激しく影響を受けている、というかフィロンとかプロティノスなど新プラトン主義の著作から引用までしています。「アーキタイプ」という概念なども新プラトン主義由来のようです。 @sakemubi ユング臭くなりますね、うーむ・・・
2012-09-28 23:03:56ユングは、新プラトン主義の体系を心理学の用語で祖述し直した・・・とまで言うと言い過ぎか。他にも、どうも新プラトン主義を焼き直しているだけのような"現代"思想はけっこうたくさんあるような気がする。
2012-09-28 23:06:06@highok なるるほど。内と外の境界をどう規定するかも問題になってくるのですか。それはまるで無関心でした。オカルトじみてきたところで、魂がどう定義されるのかが気になってきます。
2012-09-29 09:06:55