若島正先生(@propara)の洋書千一夜part1

Problem Paradise @propara

適当に「洋書千一夜」というタイトルを思いつき、なんとなく始めてみることにします。要するに、一日一冊、手持ちの洋書をお見せするだけのことですが…。

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【洋書千一夜0001】Guy Bellamy, The Secret Lemonade Drinker (1977)。英国流のヌルいコミックノヴェルをお好みの方に。ベラミーのデビュー作にして代表作。彼はwikiにも載っていない。 http://t.co/0OmTu6kA

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金井美恵子さんとの対談をゲラに組む作業中。実際にしゃべらなかったことまで書き加えてあるので、対話がつながらなくなり、編集者の特権としてこちらの発話もどんどん書き換えることに。こういう仕事ばかりだったら楽しいんだけどね。

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【洋書千一夜0002】Leslie Thomas, Dangerous Davies: The Last Detective (1976)　日本ではデビュー作の『童貞部隊』で知られている作家。これはTV化されたシリーズの第一作。 http://t.co/BdOfMWwO

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【洋書千一夜0003】Tom Sharpe, Wilt (1976)。Tom Sharpeを有名にしたWiltシリーズの第１作。文学教師物でもある。英国流ぬるま湯コミックノヴェルの中ではややエグい部類。 http://t.co/eaGWkSpy

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【洋書千一夜0004】Harold Jacobson, Coming from Behind (1983)。Jewish humorというものがアメリカ文学の専売特許と思っていたら大間違い。イギリス文学にもこんなのがあるよ。 http://t.co/Fg4xMIY1

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【洋書千一夜0005】Malcolm Bradbury, The History Man (1975)。キャンパス・ノヴェルの代表作の一つ。同じ作者のEating People is Wrong (1959)も捨てがたい。 http://t.co/Gl2jYFs5

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【洋書千一夜0006】Kingsley Amis, That Uncertain Feeling (1956)。英国のキャンパス・ノヴェルとくれば、当然AmisのLucky Jimを思い出すわけだが、こちらは図書館員が主人公。 http://t.co/TOn40PwV

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山内マリ子さんの『ここは退屈迎えに来て』の書評を書きました。次の日曜に、毎日新聞に掲載される予定です。

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職業柄、書評集のたぐいにはよく目を通すが、やはりいちばん凄いと思うのはPeter AckroydのThe Collectionかな。それと、ひたすら仰ぎ見るばかりのMichael Wood大先生の全書評・映画評集って、どこかで出ないものでしょうか。

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もう１０年以上前になるが、British Councilのえらいさんから、ノーベル賞候補にWilliam Trevorをずっと推薦していると聞いたことがあります。まあしかし、Doris Lessingが取っちゃった後なので、次まわってくる目はたぶんないかも、と言ってました。

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それと、書評集ですばらしいと思うのは、Cynthia Ozick（ノーベル賞の候補になってました）。Art and Ardorとか、Metaphor and Memoryとか、Fame and Follyとか、どれも秀逸。一冊くらい訳されないものかしらん（まあ無理か…）。

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彼女の場合、書評から出発しながら、どれもまっとうな批評になっているのが美点。知的だなあと思います。やはり、こういうお手本になる人がいないと。@toyozakishatyou ：読みたいなあ

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まあしかし、書評も込みにして、書物をめぐる文章で極私的オールタイムベストは、やはりVirginia Woolfのエッセイ群かな。こういう人がかつて地上に存在した、ということだけで驚き。

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【洋書千一夜0007】Anthony Powell, O How the Wheel Becomes It (1983)。玄人好みということで敬遠されがちなPowellだが、これは短くてサクサク読めて笑えます。 http://t.co/IRqCAivQ

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【洋書千一夜0008】David Lodge, How Far Can You Go (1980)。未訳のものから選ぶことを前提にしているのでこうなります。Lodgeの最新作A Man of Partsはつまんなかったなあ。 http://t.co/GFHFyck2

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【洋書千一夜0009】Compton MacKenzie, Hunting the Fairies (1949)。Whisky Galoreで知られるこの作者、どうも憎めないところがあって、好きです。 http://t.co/kqSsz7vw

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古雑誌を漁っていて、ジェラルド・カーシュがナボコフを絶賛しているのをたまたま発見して相当に驚いた。出所はThe Saturday Reviewの1967年8月26日号。Andrew Field が書いたNabokov: His Life in Artに対するカーシュの書評。

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これもやはり古雑誌を漁っていて、Collier'sにジャック・フィニイの未訳短篇が２０篇ほど埋もれたままになっているのを発見。こういうことを調査していると、時間がいくらあっても足りないよ。

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【洋書千一夜0010】Kyril Bonfiglioli, All the Tea in China (1978)。ボンフィリオリのMortdecai三部作以外のものを。死後出版の雑文集The Mortdecai ABCもお薦め http://t.co/RGhSO4zp

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【洋書千一夜0011】Stephen Fry, The Hippopotamus (1994)。英国コミック・ノヴェルの話をするなら、この人の名前も落とせない。SF好きにはMaking History (1997)もおすすめ。 http://t.co/GkgzKreb

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【洋書千一夜0012】Avery Corman, Oh, God! (1971)。次は「そんな小説家もいたよね」シリーズ。映画Kramer vs. Kramerの原作者と言えば誰でも知っているだろう。これ、おもしろいよ。 http://t.co/KUaPpFfl

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【洋書千一夜0013】William Harrison, Roller Ball Murder (1975)。映画『ローラーボール』の原作を含む短篇集。この作者については、かつて小鷹信光さんも取り上げていたことがある。 http://t.co/qaPbP2uV

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【洋書千一夜0014】Thomas Tryon, Lady (1974)。トライオンの作品はどれも一級の娯楽小説。"Fedora"（ビリー・ワイルダー『悲愁】の原作）が入っている中篇集Crowned Headsもぜひ。 http://t.co/W2MTnqDo

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【洋書千一夜0015】Patrick Hamilton, Twenty Thousand Streets under the Sky (1935)。タイトルを見ただけで即買いした本。三部作。酔っ払い専用の小説。 http://t.co/aj6opwAK

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