中学生からの評価経済社会(略して#中評) まとめ

中学生からの評価経済社会(略して中評)をまとめました。 現在、起こっている貨幣経済社会から評価経済社会への変化をFREEex所属教え人のシゲルさんが教えてくれます。 面白くって、ためになる。評価経済社会に興味がある方にオススメです。
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久留 茂 @coolseagel_ex

一夫一妻は、人類の歴史や地理の中で必ずしも絶対ではない。その集団がおかれている環境において様々な形があった。例えばイスラム教では、夫は4人までの妻帯が認められてる。これは、イスラム圏の拡大に伴う聖戦ジハードで男子数が少なくなったのが原因である。 #中評

2012-10-22 09:17:23
久留 茂 @coolseagel_ex

平均寿命が、14.5歳であった狩猟採集生活で一夫一妻は合理的ではないと容易に想像できるだろう。 狩猟採集生活では、富の蓄積ができないのも多夫多妻の遠因である。 一夫一妻は、自分の遺伝子をより確実に伝えるため、富のあるものが生活を保証し、片方が育児に力を入れる形態だからだ。 #中評

2012-10-22 09:21:46
久留 茂 @coolseagel_ex

およそ2000年前ごろから灌漑農業が普及すると次第に家族の形態も変わりはじめる。 農業は定住生活を一般化させ、それに伴い富の蓄積が可能となった。農耕がより発達すると、世界中で封建制度が始まる。土地をなかだちにする主従関係は、家と家の契約となる。土地の属人化を防ぐためだ。 #中評

2012-10-22 09:32:06
久留 茂 @coolseagel_ex

また、平均寿命も25歳程度に伸びたため、より確実に遺伝子を伝えるには一夫一妻を基本とするイエ制度が始まる。 ただし、基本が一夫一妻となったがイエを守ると言う理由での一夫多妻、いわゆる妾制度も認められていた。 また、農作業の労働力確保の面から夫婦と子供以外の家族も同居した。 #中評

2012-10-22 09:35:24
久留 茂 @coolseagel_ex

これが封建的家族制度と呼ばれる大家族である。 大家族の命題はイエの存続にあるため、結婚は恋愛感情よりもイエの都合が優先された。イエを存続させるためには子孫を残すことが重要であり、生物学的に出産適齢期には、お見合いなどの形で配偶者をあてがった。 #中評

2012-10-22 09:39:57
久留 茂 @coolseagel_ex

一夫一妻制度は、飽きたからと言ってパートナーを変えることは安易には認めない。それは、家の存続を脅かすものだからだ。そのため、いったん結婚したら、死ぬまで同じパートナーと添い遂げることが正しいと言う概念も発生した。だから、恋愛による衝動的行動がフィクションとして流行した。 #中評

2012-10-22 09:45:01
久留 茂 @coolseagel_ex

18世紀にイギリスで始まった産業革命は再び家族を変えていくことになる。 都市に作られた工場労働者は、初期は農耕労働に向かない少年少女が中心だったが、農業よりも豊かな生活ができると人々が考え始めると成人男性が主力になって行った。またその生活力で成人女性とを専業主婦とした。 #中評

2012-10-22 09:49:30
久留 茂 @coolseagel_ex

イエを中心に全員が労働力となる大家族では、家事も専業ではなくそれぞれがこなしていた。だが、都市生活では居住スペースの不足もあり家事は工場での労働に向かない女性の仕事と変わって行った。 女性が専業主婦をすることで労働者は工場での勤務に、集中しやすくなる。 #中評

2012-10-22 09:52:57
久留 茂 @coolseagel_ex

さらに、発展する科学は工場での労働の質も高度なものを要求し始めた。労働者になってからではなく、成長期に労働者の資質を植え込む必要がでてきたのである。 子どもは労働者になるために学校に通うようになった。学校で1.時間を守る、2.命令に従順、3.反復作業を嫌がらないを学ぶ。 #中評

2012-10-22 09:57:10
久留 茂 @coolseagel_ex

こうして都市に核家族がたくさんできた。農業に基盤を置いていた封建領主の勢力は衰えはじめ、変わって台頭してきた絶対王制が一時勢力を誇る。次第に力をつけた市民階級=資本家は労働者と共に市民革命を起こし、近代国家を成立させる。近代国家は大量生産大量消費のため核家族化を推進した。 #中評

2012-10-22 10:03:37
久留 茂 @coolseagel_ex

お父さんが会社で働き、お母さんは家事と育児、子供達は学校と言うモデルは産業革命の産物だったと言えよう。 このパラダイムが崩れはじめているのが現代である。それはなぜかを考えてみよう。 #中評

2012-10-22 10:05:26
久留 茂 @coolseagel_ex

家族形態の歴史をざっと遡ったところで、評価経済社会における家族を考えていく。 ただし、家族の問題と言うのは多分に個人的なものであるから、いくら社会的な流れが変わろうとも以前の価値観から動かない人もいることを忘れないようにしないとならない。 #中評

2012-10-23 08:33:32
久留 茂 @coolseagel_ex

まず、現代の家族に関する問題を列挙していく。1.離婚 2.未婚 3.子育て 4.引きこもり 5.貧困スパイラル こんなところかな?他にあったら指摘をおねがい。 これらは複雑に絡み合った問題であるが、ズバッと切ってみよう。 まずは、1.2の結婚に関する問題を考える。 #中評

2012-10-23 08:40:14
久留 茂 @coolseagel_ex

前提として結婚とはなんだかから考えないとならない。結婚自体は、多夫多妻社会にもある程度存在する。だが、それは緩やかな縛りにすぎず、制度として強制力を持つようになったのは、灌漑農業がはじまり、結婚相手によって生活保証が左右されるようになってからと考えられる。 #中評

2012-10-23 08:44:13
久留 茂 @coolseagel_ex

大家族では、小規模血縁集団全体に生活保証をもたらすものとしての結婚制度があったのではないか。野田家と阿部家が婚姻することで、耕作地の世襲が容易になる。そこでは、恋愛は婚姻の最大要因にはならない。もちろん恋愛のようなものは存在するし婚姻の参考資料として利用はされた。 #中評

2012-10-23 08:49:35
久留 茂 @coolseagel_ex

核家族時代になると、婚姻は家と家を結ぶ意味が急速に薄れていく。構造的に婚姻が主婦の経済的に生活を保証するようになったことから、女性はより経済的に優位な男性を獲得するために努力するようになる。 ここら辺は、フェミニストからガンガン突っ込まれるかもしれないなあ。 #中評

2012-10-23 08:53:34
久留 茂 @coolseagel_ex

核家族化では次第にお見合いよりも自由恋愛に価値がおかれるようになった。 大量生産大量消費社会は、経済成長が当然であり、それはとし生活をする男性にとって容易に生活力を確保させた。 恋愛市場では、男性の価値が確保された結果、女性は安心して恋愛し結婚できた。 #中評

2012-10-23 08:56:44
久留 茂 @coolseagel_ex

都市で平均的な男性を捕まえれば死ぬまで生活が保証される。ただでさえ将来は経済的に裕福な方向へ動くと感じられていれば、都市生活する男性なら、まず外れない。生物学的に自然に出産すると男子は女子より多く生まれる。それは、男子は女子より生存率が低いからだ。20歳前後で同数となる。 #中評

2012-10-23 09:00:59
久留 茂 @coolseagel_ex

だが、医療技術、とくに出産時の消毒が徹底するようになると男子が早期に死ににくくなる。ましてや戦争で男子が多く死ぬ機会が減ると男子は女子より余りはじめた。 経済成長が続いている間は、相手が見つけられる同士はどんどん結婚できた。 #中評

2012-10-23 09:05:24
久留 茂 @coolseagel_ex

さて、一方科学技術の発達は家事を劇的に少なくした。 洗濯板とタライでの洗濯、カマドで炊くご飯、はたきとほうきの掃除。 全自動洗濯機、炊飯器や外食に冷凍食品、ルンバ! 家事から解放された主婦は次第に社会進出をはじめる。 内職からパートタイム。そして、経済力をつける。 #中評

2012-10-23 09:09:55
久留 茂 @coolseagel_ex

さらに、男性の生活力低下は甚だしい。少子化と産業経済の低迷で失業、実質賃金の低下、年功序列終身雇用の崩壊で、安心して頼れる相手ではない。 そこに、ハイパー情報化は女性の意識を変えて行った。まず、熟年離婚が増えはじめた。 #中評

2012-10-23 09:15:41
久留 茂 @coolseagel_ex

家事が楽になったといっても、子育てがある。教育期間の長期化で子育て期間も長期化した。30歳で出産した次男が就職して結婚すると自身は60を超える。年上の夫は定年だ。今まで家庭にあまり関わってこなかった夫とは価値観がまるで違う。定年後に育児ならぬ育夫が嫌で離婚したくなる。 #中評

2012-10-23 09:19:40
久留 茂 @coolseagel_ex

核家族時代に女性の権利は実質的な部分で強化された。 女性は賢い。つい最近まで母子手当はあるがか父子手当はなかったのだ。 財産分与などで生活が保証され、価値観が違う男と暮らすのが嫌ならば離婚できる。 熟年離婚が増えるわけだ。 #中評

2012-10-23 09:24:26
久留 茂 @coolseagel_ex

また、これは熟年離婚に限らない。母子家庭に対する生活保証が厚くなったため、以前よりも離婚しやすくなっていることは確かだ。母子手当目当ての偽装離婚も多いと聞く。だが、待って欲しい。 結婚は生活保証のためだけなのか? 愛情だって、世間体だってあるじゃないか。 #中評

2012-10-23 09:28:23
久留 茂 @coolseagel_ex

人はなぜ結婚するのかを生活保証の面から考えると、現代はそのメリットが薄れてきている。もちろん母子家庭の平均年収が212万と言うことを考えるとまだまだ子供を抱えた離婚は不利であることは間違えない。だが、生きていけないわけではなく、離婚の選択肢が広がっていることはたしかだ。 #中評

2012-10-25 09:38:04
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