デイヴィッド・ピース特別講演 at 専修大学まとめ

2012年10月27日に専修大学神田キャンパスで行われた、作家デイヴィッド・ピース氏による講演「越境する言葉、幻の東京」(聞き手・小山太一氏)のレポート、感想をまとめました。 実際にはこの講演には来場されなかったかたの感想、意見なども含んでいること、時系列がタイムラインそのままではないことも付記しておきます。
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ススミハジメ @susumi_hajime

この小倉の事件は、もし朝鮮や中国、東南アジアで有事が起こった際、現代でも起こりうる怖さがある。※松本清張が『黒地の絵』でこの事件を取り上げているが、これは小倉で清張が生まれたからだ。地続きである。

2012-10-28 02:48:39
ススミハジメ @susumi_hajime

もし現代であれば、たぶん近年の犯罪史上最悪になりそうな、尼崎事件というものがありますが、ピース先生がもしこの事件をご存知の場合、どのような部分に興味をもたれますか?(作家の視点を知る、ということが核心)

2012-10-28 02:50:57
ススミハジメ @susumi_hajime

――これが第三の問いである、と書くのだが、実は講演の前にプリント資料が渡されて、能の『隅田川』の文章が載っていたのだけれど、これのせいで、「もう一個、質問しとこかな?」とか思っていた。

2012-10-28 03:06:33
ススミハジメ @susumi_hajime

第四の問いとして、「能の『隅田川』を選んだのは、意図的であるのか?」という、ちょっと「ん?」となる内容かもしれないが、どこまでのレベルで意図的な選択か? ということを尋ねたくなった。

2012-10-28 03:13:40
ススミハジメ @susumi_hajime

wikiを調べるとすぐ出ると思うが、能の『隅田川』は異質である。狂女物の大前提であるハッピーエンドを無くし、子供が消える部分など、デウスエクスマキナのごとく劇的な、観世元雅の傑作の一つである。とかく、この能は有名だけども、とてもアウトサイダーな作品である。

2012-10-28 03:20:05
ススミハジメ @susumi_hajime

観世元雅と父・世阿弥との『隅田川』の作劇における対立は、ある作品について非常に重要な影響を与えている。http://t.co/1z9sp5k2

2012-10-28 03:24:16
ススミハジメ @susumi_hajime

この浅茅が原の伝説はいろんな形で伝わっているが、とくに能の『隅田川』における子が母の前で消える劇的な瞬間は、もうどう考えても上田秋成の『浅茅が宿』の直接的ルーツに他ならない。

2012-10-28 03:26:14
ススミハジメ @susumi_hajime

親子の別れ、という内容では能の『三井寺』でもよかったわけだが、ここで異質な『隅田川』を選んでいる、という点に注目する。厳然として意図的ならば素晴らしいし、もし単純かつ偶然にこれを選んでいたとしたら、創作の女神が微笑んだということだと思う。能『隅田川』を入れたことで、深みを増した。

2012-10-28 03:43:02
ススミハジメ @susumi_hajime

これが第四の問い――というわけで、デイヴィッド・ピース講演『越境する言葉、幻の東京』についての内容を、このあたりで止める。いや、それにしても講演会は充実した時間であった。

2012-10-28 03:46:41
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