#査読遅れ小説
- shokuyouenpitsu
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@ynabe39 査読遅れの理由がフィードバックされたら、投稿者としては楽しいです!「卒論指導に手間取って遅れてしまいました」とか書かれてたら許しちゃいますよ!
2012-11-06 09:24:17査読者は、ようやく査読に取りかかろうとしていた…。研究室に向かう後ろ姿が凛々しい。「投稿者が待っているんだ…」つぶやいた査読者の体が宙を舞う。「?!?!」表現しがたい声をあげる査読者。体は廊下に横たわっている。視界の端に映る…あれは…「ピアノ線?!」 #査読遅れ小説
2012-11-06 09:59:24やつらの陰謀などに負けてたまるか…査読者は心中で決意を新たにする。起き上がろうと床に手をつく。得も言われぬ感覚が手のひらに湧きおこる。鳥モチが至るところに仕掛けられていたのだった。査読者はその後、事務員が通りかかるまで、3時間ほども廊下に横たわっていたという。 #査読遅れ小説
2012-11-06 10:02:55査読者はとうとう「朝活」にかけてみることにした。早起きしよう。目ざましは朝の5時にセット。…翌朝、いつも早起きの妻が目覚ましの針に目をやり、「間違えたのかしら…忙しい時期だから、少しでも長く寝かせてあげなくちゃ」とセットを解除し、査読者は今日も査読ができない。 #査読遅れ小説
2012-11-06 10:07:23査読遅れ小説、またあとで書きますので。ちょっと席をはずすので、しばし論文でも書いてお待ちください。
2012-11-06 10:10:00査読者はとうとう研究室でパソコンに向かうことができた。学務、授業、卒論指導。毎日忙しく、パソコンに向かう時間がとれなかった。さあ、コメントを作成しよう。電源オン…しかし、パソコンは立ち上がらない。異音。不穏。「Vistaアァ!!」査読者の声が学内に響き渡った。 #査読遅れ小説
2012-11-06 10:13:07査読遅れ小説、ご理解いただけたようで非常にうれしいです。作家としてのキャリアを磨いていきたいです。
2012-11-06 10:16:04査読者は、いやな気分に悩まされていた。朝起きれない。体がだるい。自分の将来にはよいことなどひとつもない気がする…。こうして今日も、論文は査読されないのであった。 #査読遅れ小説 (うつ病バージョン)
2012-11-06 10:18:47待ちに待ったゴールデンウィーク。査読者はとうとう査読に取り掛かった。コメントを3行書いたところで、電話が鳴る。「そんな・・・母さんが倒れただって・・・!」こうして、今日も査読は延期されるのであった。 #査読遅れ小説
2012-11-06 10:20:49査読者は愕然とした。「あなたとはもう会えないの…」5年も付き合った恋人の声が電話越しに冷たく響く。「そんな」「あなたは研究ばかり一生懸命で、私のことなんか見てくれなかった…!」電話が切れる。査読者は涙している。査読なんかする気になれない。ウイスキーでも飲もう。 #査読遅れ小説
2012-11-06 12:52:10査読者は論文を手に取った。とうとう査読の作業ができる。しかし、手に取った瞬間、まばゆい光があたりを包む。「まさか…!」そう、査読者を狙う闇の組織の魔法使いが、論文の印刷された紙に魔法をかけていたのだ。査読者の体は石のようにかたくなってしまった。査読ができない。 #査読遅れ小説
2012-11-06 12:54:18闇の組織との戦いは熾烈さを極めていた。夜。人気のない路地裏。論文を携えた査読者は、息も絶え絶えといった風情である。その目は本文を追っている。薄明かり。査読者は何か書きこんでいる。後ろに人影。気づかぬ査読者。銃声。足を撃たれた査読者の視線の先には黒ずくめの男が…。 #査読遅れ小説
2012-11-06 16:40:15流血が地面に広がる。査読者の意識は薄れていく。手のひらからはらりと落ちる論文原稿。白い紙が赤く染まる。銃を手にした男が近づき、血に濡れた論文を奪うと、無言で駆けていった。査読者は、意識の端で、思う。ああ、また、査読は延期だ―――。 #査読遅れ小説
2012-11-06 17:14:52査読者は早朝に研究室で査読の作業を行おうと思った。早朝ならば学生に煩わされることもない。朝ごはんもそそくさと家を出る。駅まで走る。口に食パン。目の前に曲がり角が見える。ドンッ!パンが空を舞う。ジャムの方を下にして顔に落ちる。ふえぇ、今日も査読できないよぅ。 #査読遅れ小説
2012-11-06 17:45:23病室。「無茶しちゃダメですよ」看護師が微笑んで去る。査読者は力なく笑みを返す。「いいや、わたしには時間がないんだ…この論文にコメントを…」査読者の体は病が猛威を奮っていた。もう命は短い。ペンが動きを止める。手から滑り落ちる。査読者と投稿者の夢は、潰える。 #査読遅れ小説
2012-11-06 17:50:57進まぬ査読に憔悴しきった査読者を見かね,気分転換にと妻から登山に誘われた査読者は,崖に咲く一輪の美しい花に目を取られた。妻の静止を振り切り,崖に挑み,無事を花を摘んだ瞬間,足場が崩れる! 最後の力で,妻に花を渡すと,査読者は査読原稿とともに崖下へと落ちていった #査読遅れ小説
2012-11-06 18:42:36何千光年も向こうから飛んできた電波が、悠久の時を経て査読者の脳に直接作用する。「聞こえますか…査読者…その論文にコメントしてはいけません…これは地球のためなのです…その論文にコメントしてはダメ…」査読者は立ちつくす。地球…。査読者は、そっと暖炉に論文をくべた。 #査読遅れ小説
2012-11-06 19:02:35査読者は待っていた。待ち,そして20年前を懐かしく思い出していた。あれから20年,一日とて平穏な日々などなかった。生きていくため非合法なことにも手を染めた。それでも査読原稿を肌身離したことはなかった。やっと渡せる!査読者の顔は喜びに満ち,雪がその喜びを包んでいった #査読遅れ小説
2012-11-06 21:43:48査読者の前に、3人の人間がいた。ひとりは寒さに凍える少女。手にはマッチ。ひとりはおなかの痛い少年。向こうにはいかにもちり紙のなさそうな公衆トイレがある。そして最後は、飢えた古紙回収業者。査読者の手の中で、論文がクシャリと音を立てた…。 #査読遅れ小説
2012-11-06 21:48:37