ROAD RAPと地域性の話

@bcxxxさんと@kentarotakahashさんのROAD RAPと音楽の持つ地域性についての話
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bcxxx @bcxxx

@kentarotakahash とは言え、ほとんどの組の間に音楽スタイルには特に極端な差はありません。しかしグライムの速いラップをやるか、US的な遅いラップをやるかの差はやはり大きいですが、これはサウンドシステムの伝統の存在する地域かどうかの差が大きいのではないかと思います。

2010-08-09 19:17:01
bcxxx @bcxxx

@kentarotakahash ブリクストンは特にグライムに加えてレゲエの要素が強くなっています。

2010-08-09 19:18:25
bcxxx @bcxxx

@kentarotakahash こうした地元ギャングの組をベースにしたラップ・カルチャーが発展したのはかなり近年のことで、グライムでさえ少し古い世代の音楽になってしまっているのです。何しろ主力が15歳ぐらいの子供たちだったりしますから。

2010-08-09 19:19:23
bcxxx @bcxxx

@kentarotakahash ようはその地域に、そうした音楽をやっている先輩たちが居るかどうか、なのです。従ってその伝統のなかった地域は、付け焼き刃的にUSのラップを取り入れて急激にスタイルを確立したため、それらのUKならではの要素が薄いのです。

2010-08-09 19:20:38
bcxxx @bcxxx

@kentarotakahash その先輩たちというのも、せいぜい20代後半ぐらいです。例えばペッカムのGiggsは20代後半で、現在は遅いラップのスタイルですが、キャリアの初期はグライムをやっていました。しかし彼の下の世代のペッカムの連中はその時代も知らないのではと思います。

2010-08-09 19:23:08
kentarotakahashi @kentarotakahash

あー、これは分かりやすい。QT @bcxxx @kentarotakahash ようはその地域に、そうした音楽をやっている先輩たちが居るかどうか、なのです。

2010-08-09 19:23:47
kentarotakahashi @kentarotakahash

東京では難しいかもしれないが、関西だと、このへんの地図は描けたりするのかもね。QT @bcxxx @kentarotakahash ようはその地域に、そうした音楽をやっている先輩たちが居るかどうか、なのです。

2010-08-09 19:24:55
bcxxx @bcxxx

@kentarotakahash グライムの世代の主戦場はサウンドシステムと、それをベースにしたクラブでしたが、ロード・ラップ世代の主戦場は、YouTubeです。

2010-08-09 19:25:12
bcxxx @bcxxx

@kentarotakahash 日本のヤンキーもそうなんですが、とにかく「地元」を出ないんですよね。進学などの機会も奪われているわけですから。たまに中心部の繁華街に洋服やCDを買いにいったりするぐらいじゃないでしょうか。しかもその移動手段のメインはバスと自転車という…。

2010-08-09 19:26:52
kentarotakahashi @kentarotakahash

主戦場がYouTube(距離がゼロの世界)なのに、地図塗りがポイントという逆説!!! QT @bcxxx @kentarotakahash グライムの世代の主戦場はサウンドシステムと、それをベースにしたクラブでしたが、ロード・ラップ世代の主戦場は、YouTubeです。

2010-08-09 19:27:16
bcxxx @bcxxx

@kentarotakahash 笑 むしろYouTubeの個々の動画ページごとに切り取られて存在しているクルー同士が距離ゼロで抗争を繰り返している、という感じでしょうか。YouTubeでの「口撃」合戦がエスカレートすると、もちろん現実の抗争事件に至ることもしばしばです。

2010-08-09 19:29:39
kentarotakahashi @kentarotakahash

ロンドンは夜中は地下鉄が止まるから、サウンド・システム行って、帰ってこようと思ったら、バスを乗り継ぐか、タクシーかしかない。前者は時間もかかるし、危険も大きい。だから、遠くのサウンド・システムなんて行けない。

2010-08-09 19:31:14
bcxxx @bcxxx

@kentarotakahash 音楽自体とはまた違いますが、同じ黒人でも、ナイジェリア系のギャングは、他のカリブ系の連中から微妙に疎外されているのか、非常に戦闘的なようです。ブリクストンなどの狭い地域内、時には同じ町内でも抗争を繰り返しています。

2010-08-09 19:31:40
bcxxx @bcxxx

@kentarotakahash で、ナイジェリア系は例えばアフリカの国旗を象徴するグリーンをシンボルカラーにまとって、地域を越えて連帯していたりもするようです。そうした、地域だけでは分けられない文化の分離・対立状況がありますね。

2010-08-09 19:33:19
kentarotakahashi @kentarotakahash

昔、マリやギニアのミュージシャンとたくさん接した時、一口にマリとか言っても、部族によって音楽が違う。リズムが違い、スケールが違う。オレの部族はこう、とみんなが説明してくれた。といっても、彼らはミュージシャンだから、自分の部族のリズムやスケール以外も演奏する。

2010-08-09 19:35:22
kentarotakahashi @kentarotakahash

それを見ていて、ああ、実はこれは昔からそうだったんじゃないか、と思った。音楽家は自分の部族のリズムやスケールだけではなくて、当然、よその部族のリズムやスケールも知っていたに違いない。他の部族の音楽を知っているからこそ、自分の部族の音楽の特徴を作り上げることが出来たのだと。

2010-08-09 19:38:43
bcxxx @bcxxx

@kentarotakahash なぜ地方都市がグライムが強いかですが、ロンドンと違って、メディアを通して「外」から文化を受容し、模倣しているからではないかと思います。グライムの方が「外向き」の音なのでしょう。

2010-08-09 19:40:40
kentarotakahashi @kentarotakahash

で、「特徴」というのは、つまり、「制限」なのだ。スケールってのは、使っちゃいけない音を決める訳だからね。それぞれの部族が、音楽性に制限をかけることによって、独自の音楽を持つようにしていた。戦争の時に士気を鼓舞するために、そういう「特徴」が必要とされたのかもしれない。

2010-08-09 19:45:28
kentarotakahashi @kentarotakahash

何でもかんでも取り入れたら、部族の音楽の特徴はなくなってしまう。しかし、近隣の部族がやっていないことなら、遠くからやってきた音楽の特徴はいち早く取り入れるのが良い。そんな感じだったりして。

2010-08-09 19:49:20