坂田雅子監督「沈黙の春を生きて」まとめ

mai @jrmmnisi

【沈黙の春を生きて9】ヘザー「父はいつも言っていた。『子供まで戦争に連れて行っていたとは思わなかった』と。『君にこんなことが起こると知っていたら、兵役を拒否していた』と」「彼の罪の意識はそれほど大きかった。父が徴兵された時から、ベトナム戦争は私達の人生にいつも影を落としていた」

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【沈黙の春を生きて10】枯葉剤の被害により夫を亡くしたシャロン・ペリー「アメリカは前に進んだ。私達を過去に置き去りにして」「彼らは帰還兵達が亡くなれば、嘘を隠し通せると思っている。彼らは間違っている。私達、残された妻がいるのだ」

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【沈黙の春を生きて11】ベトナム帰還兵を父に持つシャリティ・キースは2歳の時、全身無毛症と診断される。16歳になっても生理が始まらず、専門医の検査により、彼女には子宮がなく、膣の大きさも正常ではないことが判明。子どもは持てない、普通の性生活も持てない、と言われる。

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【沈黙の春を生きて12】シャリティ「正直言って、彼らが金銭で補償すると言っても、子供が出来ないことをどうやってお金で解決する？」「私はこのようなことを2度と繰り返してほしくない」「化学剤を撒き散らすのなら、その結果に責任を取りなさい。」

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【沈黙の春を生きて13】シャリティ「土地、人間、環境の破壊が何世代にも及ぶことを認めなさい。『私達は何の責任もない、あとは知らない』とほったらかさないで。」

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【沈黙の春を生きて14】1962年にアメリカ軍が作成した、枯葉剤の効果をアピールする宣伝映画「実験の結果、枯葉剤散布は正式な作戦となった。」「これらの化学剤は正しく使用されれば、人体に無害で農地は1年以上、耕作不能になることはない。」

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【沈黙の春を生きて15】ビエンホア市、元米軍基地付近:ダイオキシン最高濃度116万ppt。釣り禁止の表示。ベトナムには、現在分かっているだけで28ヶ所の高濃度ダイオキシンに汚染されたホットスポットが残っている。ビエンホアの元米軍基地もその一つ。

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【沈黙の春を生きて16】ダナン市、元米軍基地付近:ダイオキシン最高濃度36万ppt。枯葉剤の保管、散布拠点だった元米軍基地の周辺では、現在も近隣の住民が食物や土埃などを通して被害を受けている。

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【沈黙の春を生きて17】レイチェル・カーソン「人間が自然にどう向き合うかは、今日大変重要な問題です。なぜなら私達は自然を変え、破壊する、宿命的な力を手に入れてしまったから」「人間は自然の一部なのです。自然に対する闘いは、人間自身に対する闘いでもあるのです」

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【沈黙の春を生きて18】レイチェル・カーソン「人類はいままでにない試練に直面しています。自然を征服することを誇るのではなく、私達自身を制御することが大切なのです」(了)

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レイチェル・カーソンが半世紀も前に警告したことを、いまのいまになってもまだ無視し続けてこのまま進んだら…本当に、滅びるのだろうと思う。なんて愚かなんだろう。