11月22日(木)瀧本哲史先生・TFJ 松田悠介「学び続ける人材になる方法:成長して自分を変える、社会を変える方法とは」
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松田氏「教員だけでなく、民間、教育行政に携わる卒業生もどんどん出てきて欲しい。実際に2年間以上教員現場に関わった上での民間、行政での活動はより価値の高いものになるであろう」
2012-11-22 19:52:44松田氏「Teach For Americaは22年間かけてモデルを作ってきた。我々も今一期生を募集している。ただ、充実した研修に魅力を感じているという人だけではなく、一緒にこのチームを作っていく熱意を持った人達に是非応募してきて欲しい」
2012-11-22 19:53:45瀧本氏「正直パネルディスカッションは時間の無駄だと思うので(会場笑 質問タイムにしましょう。今注目されている松田さんの主張は、ググればたくさん出てきますし。個別具体的なコンテクストに即した質問の方が意義がある」
2012-11-22 19:55:05Q「松田さんにお聞きしたいのですが、資金はどのように工面していますか?」 松田氏「寄付です。1億8000万の助成/寄付を集める必要がある。Teach For Amerikaは360億円集めている」
2012-11-22 19:57:08松田氏「アメリカに寄付文化があるという違いもある。日本でも控除が効くようになり、NPOの胡散臭さも解消されてきている。説明責任も果たし、むしろ寄付文化を広める役割をも担っていきたい」
2012-11-22 19:58:12Q「自分は公立高校出身。周りの人間が万引きをしている事が許せなかった。しかし何も出来なかった。家庭や地域にどういうアプローチを取れるのだろうか」
2012-11-22 20:00:16瀧本氏「自分が学校に入っても何もできないと思う。自分が果たせる一番の役割は、関西での人集め。松田さんの事は数年間観察してきた。はじめはダメだと思っていたが、随分変わってきた。成功の可能性はまだ五分五分。それでもいける可能性があると信じているから、リスクを取って参加している」
2012-11-22 20:04:06瀧本氏「松田さんは、自分のアプローチを、自分自身を変えてきた人。自分を変えられる人は、いずれ正解に辿り着ける可能性がある」
2012-11-22 20:05:13Q「子供の才能には種類があると思う。頭を使うのが上手な子、体を使うのが上手な子、周りの人達に共感を感じるのが得意な子。全員に『学校という社会でどこまででもいける』と夢を与えるのは、むしろ残酷な行為ではないか」
2012-11-22 20:11:07松田氏「得意不得意は確かにある。私たちの仕事は、彼らの話を聞き、彼らの得意がどこにあるのかを確かめ、そこを伸ばす手伝いをすること。自己効力感を与える事が何より重要。学力に関してはツールに過ぎない。学力側に才能が向いていない人でも、5点が10点に上がれば大きな達成感を得られる」
2012-11-22 20:17:47Q「優秀な人材はレバレッジが効くポジションを指向すると思うのだが、現場に残せるのか」松田氏「確かに、Teach For Amerikaに参加する人も、参加時には『一生教育には携わらないだろう』が9割越、しかし2年間のプログラムが終わる頃には7割の人が『教育に残る』と言っている」
2012-11-22 20:19:38瀧本氏「また、このプログラム完遂の観点からも、今回集める『教員免許を持った一期生』および来年集める『教員免許を持っていない二期生』は本当に優秀な人材を集めなければいけない。わざわざ自分が行脚しているのもこれが理由」
2012-11-22 20:21:08瀧本氏「また、頭が良い人が一人行政に行っても、一人で行政そのものを変えるというのは難しい。共通の目的意識を持った人だけが集まるNPOでの活動がむしろムーブメントを産む可能性があると思っている」
2012-11-22 20:22:26瀧本氏「『自分達で作っていかなければならない』という人に集まって欲しい。例えばMcKの特定の時期の社員からは大量のアントレプレナーが生まれている。Teach For Japanの初期のメンバーがそういう世代になる事を望んでいる」
2012-11-22 20:24:17Q「なぜ小中学校にフォーカスするのか?」松田氏「学力格差が大きく生まれるのは小学校3年生。そこからどんどん差が広がり、良い仕事に就けるのか/生活保護を受けるのかという道が決まってくる。差が開いた後では戻せない。大阪市での生活保護向け就労支援で生活保護から抜け出せたのはわずか2%」
2012-11-22 20:26:18松田氏「九九が分かるか分からないかが決まる頃、あるいは、外国語を学ぶ喜ぶを知るか知らないかが別れる頃にフォーカスをあてたい」
2012-11-22 20:27:35瀧本氏「『高校生が大学受験のために一番勉強する。なぜ小中学校にフォーカスを』という質問だったが、そこは筋が違う。大学受験勉強をはじめているなら問題はクリアしている。受験勉強すらはじめない人を救うなら小学校や中学校。さらに遡って幼稚園だと待機児童の問題なので今回のスコープではない」
2012-11-22 20:31:02Q「キャリアとしてレバレッジを効かせるとして、外コンやメガベンチャーと何が違うのか」瀧本氏「所謂戦コンはは既にマニュアル化していて、ちょっと頭が良い人がもくもくとやるような仕事になっている。こういうNPOの立ち上げは、何も決まっていないから良いんじゃないですか」
2012-11-22 20:32:59Q「プロジェクトの目的として『子供達を大学に入れる』があると思うが、オンライン教育がこれだけ持ち上がってきている中、高等教育としての大学は今後どういうポジションを持てると考えているか」
2012-11-22 20:35:27松田氏「日米の学生生活を比較すると、日本の学生は『教授が何か教えてくれる』と思っている。アメリカの学生は、莫大な予習課題で理論を頭に叩き込まされ、お互いの考えを議論する場としての講義になっている。教授はファシリテートをするだけ」
2012-11-22 20:36:40松田氏「OCWは大学の価値を下げていない。むしろ大学の価値を上げている。たしかに講義そのものは聞けるが、本当に大事な点は現場に入らなければ得られないという事を宣伝する価値すら持っている」
2012-11-22 20:38:02瀧本氏「大人の学習は、カリキュラムではなくネットワークに価値がある。どれだけ優秀な学生に囲まれていているか。だから三流の大学が素晴らしいカリキュラムを作っても意味が無い。18歳になにをさせるべきか?無理矢理でも一流の大学に入らせる事。大学の価値は周りの学生と図書館」
2012-11-22 20:39:40瀧本氏「Teach For Japanみたいなまだ何も決まっていないプロジェクトに一期生として参加したいなんて学生は頭がおかしい超優秀な人達だけに決まっている。与えられたカリキュラムで成長したいなんていう、所謂子供の学習を求めるような人が入るべき場所ではない」
2012-11-22 20:41:07