報道特集 台湾・先住民の島に放射性廃棄物 見過ごされた危機

- 「報道特集」 2012年11月24日(土)放送内容 台湾・先住民の島に放射性廃棄物 見過ごされた危機 http://kakaku.com/tv/channel=6/programID=249/episodeID=605769/ 台湾本島から南東80kmの沖合に浮かぶ蘭嶼島に、約3000人の先住民・タオ族が暮らしているが、この島の南側に今から30年前、放射性廃棄物の貯蔵施設が作られて以降、胃がんや甲状腺がんなどの健康被害を訴える声が相次いでいる。放射性廃棄物の貯蔵庫には、1996年に搬入中止となるまでの14年間で、10万個に上るドラム缶が積み上げられた。この貯蔵施設はもともと一時保管のためのものだったという。放射性廃棄物の最終的な処分に苦慮している台湾だが、蘭嶼島には低レベル廃棄物が運び込まれた。 続きを読む
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リンク www.future-tec.co.jp 蘭嶼(Lanyu)
  • 蘭嶼島核廃棄物貯蔵所撤去運動

http://www.youtube.com/watch?v=PBXREulDJww

2月20日 台湾の蘭嶼島にて、核廃棄物貯蔵所の撤去運動が行われた。それまでは安全であると聞かされていたこの施設だが、昨年12月、放射線漏れが報道された。現に近隣では甲状腺の­異常や白血球の異常、芋など食物、魚などにも影響がでている。これは台湾の小さな島だけの問題ではない。海流に乗って日本にも及んで来ると予想されます。人口3000人の­島に600人が集まり怒りの声を上げている。美しい島とここに住む人々、そして伝統文化を守るために、もっと詳しい調査を進めていく必要性を感じた。

  • 放射性廃棄物貯蔵施設の問題 [編集]
    1982年、台湾電力 (台電) が低レベル核廃棄物貯蔵施設を設置。現在でも現地では反対の声は続いている。[5]
    1996年、台電が高レベル核廃棄物を持ち込んだ、という疑惑が発生。現地で激しい反対運動が起き、それ以来放射性廃棄物の搬入はすべて停止されている。そのため、台湾内の各原子力発電所で生じている放射性廃棄物は、各発電所内から搬出できない状態が続いている。[6]
    2002年、100,000バレルの低レベル放射性廃棄物を島外に撤去するという政府の約束の履行を求めて、全島民の半数が参加するデモが放射性廃棄物貯蔵施設の前で行われた[7]。行政院院長の游錫堃 (当時) は不履行に対して謝罪したが、撤去に関しては、代替用地の確保がスムーズではないため、撤去の見通しも不明であるとした。その一方で台電は蘭嶼の住民に対し、2億台湾ドル (NT、約5億円) を支払うことで貯蔵契約を9年間延長することを申し出ている
    http://ja.wikipedia.org/wiki/蘭嶼#.E6.94.BE.E5.B0.84.E6.80.A7.E5.BB.83.E6.A3.84.E7.89.A9.E8.B2.AF.E8.94.B5.E6.96.BD.E8.A8.AD.E3.81.AE.E5.95.8F.E9.A1.8C

台湾本島の西南に位置する蘭嶼島は、ダイビングツアーなどで知られる観光スポットだが、実は低レベル核廃棄物の貯蔵所が存在する。台湾は、日本とほぼ同じ割合で電力供給を原子力発電に依存しており、全発電量の約3割が原子力発電によってまかなわれており、その原子力発電所、および核関連の実験施設で排出された核廃棄物が、蘭嶼島に貯蔵されているのだ。その分量は全地球上の人口を4回殺傷できるほどの分量に及ぶと言う。
 フィールドワークの中で知った洪水神話は、1771年に八重山沖で発生した明和の大津波と同時期に同様の津波が島を襲ったことを如実に物語っていた。ここが万が一津波の被害を受けることがあれば、大量の核廃棄物が黒潮に乗って日本に運ばれる恐れがあるのだ。
 国を超えた地域の安全保障のために、地震と原発の関係を問い直す。
なかお・かつみ 1956年広島生まれ。社会人類学・中国地域研究。桜美林大学人文学系教授。編著に『植民地人類学の展望』(風響社) ほか。日本の旧植民地での人類学史を中心に論文を発表。

  • 台湾離島の核廃棄物貯蔵場と住民運動:低レベル放射性物質・反対運動・津波の可能性
    アジア政経学会 西日本大会 2012 年 6 月 自由発表
    http://www.jaas.or.jp/pages/convention/images20120609/you/8.pdf
     報告者は、台湾南部の蘭嶼島で、20 年近く社会人類学的フィールドワークをしている。
     この島には、約 3000 人のタウ族(かつての名称はヤミ族)が暮らしている。この民族は、人類学の先行研究が蓄積されており、それに触発されて、この民族の伝統文化を調査してきたが、現在、島民が直面している大きな社会問題は、この島に 1982 年から設置された核廃棄物貯蔵場である。この島で核廃棄物貯蔵場への反対運動が起きたのは、戒厳令が解除された直後の 1988 年からで、1996 年からは新たな廃棄物は搬入されていない。しかし、現時点で 9 万個のドラム缶が貯蔵されており、近年は住民の中で甲状腺がん、白血病患者がでていると聞いた。
     2011 年 12 月に、この島で放射線量が高いと報道され、2012 年 2 月に、10 年ぶりの大規模な反対デモが組織された。台湾の原子力発電開発は、1960 年代からの核兵器の開発と不即不離の関係にある。台湾では、1970 年代には海に核廃棄を投棄して処分する計画を立案して蘭嶼島沖の海溝に登記する予定だったが、1990 年代に核廃棄物の海洋投棄が国際的に禁止されたため、実施できなくなった。さらに、戒厳令時代に制定された安全基準は、かなりずさんに見える。
    この島で伝統文化を調査していたときに、偶然津波の民間伝承を聞いた。その内容が、極めて具体的であったので、歴史史料と比較検討し、可能性として 1771 年に八重山を襲った明和の大津波が蘭嶼島に到達したのではないかという仮説をもった。明和の大津波は、高さ 40 メートル、波が 80 メートル遡上したと推定され、琉球王府の調査資料からも、また土壌調査の研究から明らかにされている。そこで、この伝承を手掛かりに、この島での津波が到達したかどうかを確定するため、地震学の研究者と共同調査を計画している。
    本発表は、戒厳令下に作られた核廃棄物貯蔵場の問題点を、フィールドワークの資料により検証し、住民の反対運動、健康被害の危険性、津波の可能性を報告したい。
リンク www.47news.jp 【3.11 文明を問う】 第9回「海人の憂い」台湾の漁民作家シャマン・ラポガン氏 - 47NEWS(よんななニュース) 日焼けした顔、鋭い眼光、引き締まった身体。台湾南東部の離島、蘭嶼(らんしょ)に住む先住民タオ族の漁民作家シャマン・ラポガン氏(53)は海に生きる「海人」を自称し、毎日のように素潜り漁で魚を突く。
リンク tour.taitung.gov.tw 台電原発産業廃棄物貯蔵庫
リンク はてなダイアリー 台風14号、台湾南投の離島・蘭嶼で深刻な被害。低レベル放射性廃棄物が漏れた可能性も。 - 鋼鉄的日記 台風14号「天秤(テンビン)」は一週間以上の間、ブーメランのように台湾南部を襲った後、やっと台湾を離..

本学教授 中生勝美を代表とするチームが、日本学術振興会科研費補助(挑戦的萌芽研究)により、今年8月末に台湾南部の蘭嶼島で調査を行いました。
この島には、核廃棄物貯蔵場があり、その島に津波が来襲した可能性、および放射線の影響に関するフィールドワークをおこない、その中間報告会をいたします。

日時 2012年9月27日 18:00~20:00
場所 町田キャンパス 明々館 A408
参加費 無料
その他 一般公開・お申し込み不要
※メディアの方は事前に入試広報センターへ申し出てください。

  • 台湾Lanyu島の低レベル放射性物質からの、高い放射線量が発見された事実経過について 2012年11月22日木曜日 OCHLOS(オクロス)
    http://www.oklos-che.com/2012/11/lanyu.html
    なお詳しい内容は、中生教授からの台湾原子力委員会への正式な報告を待って改めてお知らせいたします。

事実経過

1.前回9月に、桜美林の中生教授(文化人類学専攻、Lanyu島には20年にわたりフィールドワークで訪れている)と首都大学の加藤准教授(放射線学)は、Lanyu島で64マイクロシーベルトという異常に高い放射線量を発見して、東京での記者会見で原因は特定できないもののその事実だけを公表した。

2.記者会見の反応の大きさに驚いた台湾政府は、原子力委員会がただちに独自に測定し、異常数値は認められないと公表した。

3.中生さんたちと原子力委員会は今回、合同で現地調査をすることになったが、調査後の加藤さんのバイク事故によって、合同の記者会見はできなくなった。

4.台湾原子力委員会と中生さんたちは、それぞれの計器で以前高い数値をだした小学校近くのクリニック関係の建物周辺の調査をした。ところが両者の数値には明らかな違いが出て来て、原子力員会側の計器では通常数値しかでなかったものの、中生さんサイドで計った数値からは従来に増して高い数値が計測された。これは中生さんたちの計器は低レベルの放射線量を計測できるようになっているが、台湾側のものは低レベルのものには対応できないようになっているためと思われる(福島の事故以来、低レベルの内部被曝が問題になっていたため、その低レベルの放射線数値が計れるものを持参したもよう)。

5.その日本側が計った数値に対して原子力委員会側は激しく反発し、計測の仕方、計測者の資格などを問題にして日本人研究者の測定は信頼できないという見解をマスコミに公表した。マスコミは主にこの見解に沿って、Lanyu島の放射線量には問題がなかったという論調で発表している。

6.野党である民進党はこれまでのLanyu島における低レベル放射性物質の管理の悪さなどを証拠写真を見せながら政府批判をしているが、日本側の正式な調査結果、見解は公にされておらず、それらの資料の公開と共に改めて国会で論戦がはじまるものと思われる。

7.小学校校舎周辺で遊ぶ子どもたちの健康が心配される。

  • 台日合同調査で蘭嶼に輻射異常無し ニュース分析 ソース:台北の新聞 2012.11.12
    http://www.kmt.org.tw/japan/page.aspx?type=article&mnum=119&anum=8591
    台湾の原子能専門家、日本の学者と台湾電力会社の担当者の三方合同調査が11日、蘭嶼で行われ、輻射異常無しの報告が出された。
    今年の9月、日本領台時代、紅頭嶼と呼ばれていた蘭嶼のゴミ捨て場と朗島ビーチ一帯の輻射線値が危険をマークする1マイクロシーベルトにもなっていたので、当時調査に参加した日本の原子能学者中生勝美が昨日、加藤洋教授とともに、三方合同調査に加わり、検査の結果、両地とも0.5マイクロシーベルトの安全値以下であることが確定された。
    蘭嶼には、台湾電力会社の原発の核廃棄物貯蔵所があり、ラジエーション漏洩の恐れがあるので、漏洩の調査が行なわれている。
    昨日の調査で、ゴミ捨て場一帯の輻射線値は0.5マイクロシーベルト、朗島ビーチ一帯は0.06~0.38マイクロシーベルトであった。
    中生氏は、朗島国民学校の先生、生徒と生徒の保護者たちに、「検査の結果、本当に安全であります」と安心させた。

台湾東南部の離島・蘭嶼で10日と11日、台湾と日本の学者・専門家たちによる合同調査が行われた。(中央社)

11月10日と11日の2日間、日本の学者2人と台湾の専門家、学者5人、並びに行政院原子力エネルギー委員会(原能会)の放射線モニタリングセンターの職員は台湾東南部の離島・蘭嶼で環境放射線の計測を実施した。計測では特に、今年9月に日本の学者が発見した、周辺より放射線量の高い「マイクロスポット」に対して詳細な調査を行い、共同での計測の結果、人工放射線の基準値超過の状況は無く、いずれも安全範囲内にあることを確認した。

原能会は、蘭嶼に設けられている放射性廃棄物貯蔵場の貯蔵容器腐食破損の問題について、台湾電力株式会社がすでに検査と詰め替え作業を終えていると指摘。歴年の環境放射線観測値によれば、検査詰め替え作業の間、貯蔵場の排水口付近で微量の人工放射線を確認しているが、環境調査の基準値よりずっと低い値で環境汚染は発生しておらず、安全上の問題は無いと説明した。

今回調査に参加した日本の学者は、桜美林大学の中生勝美教授と首都大学東京の加藤洋准教授。台湾からは、財団法人原子力情報センターの朱鉄吉教授と謝牧謙博士の他、中央研究院などから3人の学者・専門家が参加した。また、原能会放射線モニタリングセンターからも技術人員が4人参加した。

  • 日本の教授、台湾で放射線測定し交通事故に 2012/11/12 19:42:39 -中央社日文新聞
    http://japan.cna.com.tw/Detail.aspx?Type=Classify&NewsID=201211120007
    (台北 12日 中央社)低レベル放射性廃棄物の貯蔵施設がある台湾の離島・蘭嶼で放射線量測定を行った首都大学東京の加藤洋准教授が、台湾本島に戻る直前に交通事故で右大腿を骨折、12日に手術が行われた。

加藤氏と、桜美林大学の中生勝美教授は10日、台湾の行政院原子力委員会の関係者らとともに蘭嶼での線量測定作業を行い、台湾チームより1時間遅い11日午後2時40分の便で台湾本島に戻る予定だった。しかし、レンタルのスクーターで蘭嶼の空港に向かう途中で転倒し加藤氏は骨折、ヘリコプターで本島の病院に運ばれ、12日午前に無事手術を終えたが1週間の入院が必要となった。

同行の中生氏は台湾メディアに対し、今回の測定は原子力委員会の要請によるもので、現地住民のためと思い自腹でスクーターを用意したのに、突然のアクシデントに台湾側は積極的に対応してくれなかったと不満を漏らしている。

中生氏によると、蘭嶼の担当者は当初「外国人は緊急ヘリを利用できない」の一点張りで、委員会の関連団体に電話で助けを求めたところ、台湾の立法委員に相談するよう勧められたという。

委員会はこれについて、知らせを聞いて12日午後には病院に見舞いを派遣しており、今後の医療などについてもできる限り協力する意向だと強調している。

なお測定の結果は、いずれも安全値内(毎時約0.2マイクロシーベルト)にあることが確認されている。

11月10日と11日の2日間、日本の学者2人と台湾の専門家、学者5人、並びに行政院原子力エネルギー委員会(原能会)の放射線モニタリングセンターの職員は台湾東南部の離島・蘭嶼で環境放射線の計測を実施した。計測では特に、今年9月に日本の学者が発見した、周辺より放射線量の高い「マイクロスポット」に対して詳細な調査を行い、共同での計測の結果、人工放射線の基準値超過の状況は無く、いずれも安全範囲内にあることを確認した。

原能会は、蘭嶼に設けられている放射性廃棄物貯蔵場の貯蔵容器腐食破損の問題について、台湾電力株式会社がすでに検査と詰め替え作業を終えていると指摘。歴年の環境放射線観測値によれば、検査詰め替え作業の間、貯蔵場の排水口付近で微量の人工放射線を確認しているが、環境調査の基準値よりずっと低い値で環境汚染は発生しておらず、安全上の問題は無いと説明した。

今回調査に参加した日本の学者は、桜美林大学の中生勝美教授と首都大学東京の加藤洋准教授。台湾からは、財団法人原子力情報センターの朱鉄吉教授と謝牧謙博士の他、中央研究院などから3人の学者・専門家が参加した。また、原能会放射線モニタリングセンターからも技術人員が4人参加した。

Taiwan Today 発信日時: 11/12/2012

20日、台北市内の記者会見で、台湾の離島、蘭嶼での放射線量調査の結果を発表する首都大学東京の加藤洋准教授(左)と桜美林大の中生勝美教授(共同)

 原発などから出た低レベル放射性廃棄物の貯蔵施設がある台湾南東部の離島、蘭嶼で放射線量の調査を11月10~11日に行った日本の調査チームが20日、台北で記者会見し、放射線量が高い地点があることを確認したと発表した。

 記者会見には野党、民主進歩党で原発問題を担当する立法委員(国会議員)も同席し、政府に対し島民の不安解消のため、蘭嶼全島で放射線量を徹底的に調査し、島民全員の健康検査を行うよう要求した。

 調査したのは、首都大学東京の加藤洋准教授(放射線学)と桜美林大の中生勝美教授。島北部の、かつて医療施設だった建物の壁付近で、毎時104マイクロシーベルトを記録した。その場に10時間いると、一般人の年間線量限度とされる1ミリシーベルトを超える。

 ただ一緒に調査をした台湾当局の測定器では自然の放射線量の範囲内だったこともあり、加藤准教授らはさらに綿密な調査が必要と指摘した。(共同)

  • 蘭嶼の放射線問題 原エネ庁:日本の学者、測定ミス 2012/11/21 17:30:43 -中央社日文新聞
    http://japan.cna.com.tw/Detail.aspx?Type=Classify&NewsID=201211210004
    (台北 21日 中央社)台湾の離島・蘭嶼で放射線測定を行った日本の学者が20日、一部で異常に高い測定値を確認したと発表したが、原子力エネルギー委員会は即日これを「測定ミス」と否定。教授らがこれ以上無責任な行動を取らないよう外交ルートで日本に要求すると述べ、強い不快感を示した。

桜美林大学の中生勝美教授(中央)と首都大学東京の加藤洋准教授(左1)は、9月と今月の2回に渡り、低レベル放射性廃棄物の貯蔵施設のある蘭嶼で放射線測定を行った。9月の段階で、線量が局地的に高い「ホットスポット」が数カ所確認され、今月原エネ会関係者と共同で再測定したところ、日本側の測定のみ1カ所のホットスポットがあった。

2人は20日、野党議員とともに立法院で測定結果を説明。「より詳しい調査が必要」と述べるにとどまったが、同席した台湾の学者はこれを根拠に原エネ会の測定法に問題があるとの認識を示し、蘭嶼住民の健康のため全面的な調査を行うべきだと主張した。

しかし原エネ会は、2人の使用した測定器は旧型で携帯電話基地局の影響を受けていることが実験で証明されていると反論。台湾社会の不安をあおる無責任な行動を慎むよう強く求め、外交ルートでも収まらなければ抗議を申し入れると強く反発している。

リンク chikyuza.net 93蘭嶼(らんゆ)島の放射性廃棄物問題、台湾の“公聴会”にて 【台湾訪問記 その3】 - ちきゅう座 低レベル放射性廃棄物が高線量地点の原因か 台湾環境保護連盟(TEPU)の活動家たちと一緒にわたしが「核一」敷地内に建設中の使用済み燃料乾式貯蔵施設と「核二」の低レベル放射性廃棄物貯蔵施設を見学した9月29...
リンク chikyuza.net 蘭嶼島のタオ人、生存をかけた闘い 【台湾訪問記 その4】 - ちきゅう座 台湾の先住民 「青森を核のゴミ捨て場にするな」― 青森県内で反原発の抗議行動があるとき、必ずといってよいほどこの文言が声そして文字となって登場する。「核のゴミ捨て場」とは六ヶ所村にある核燃料サイクル施...
  • 「報道特集」 2012年11月24日(土)放送内容 台湾・先住民の島に放射性廃棄物 見過ごされた危機
    http://kakaku.com/tv/channel=6/programID=249/episodeID=605769/
    台湾本島から南東80kmの沖合に浮かぶ蘭嶼島に、約3000人の先住民・タオ族が暮らしているが、この島の南側に今から30年前、放射性廃棄物の貯蔵施設が作られて以降、胃がんや甲状腺がんなどの健康被害を訴える声が相次いでいる。放射性廃棄物の貯蔵庫には、1996年に搬入中止となるまでの14年間で、10万個に上るドラム缶が積み上げられた。この貯蔵施設はもともと一時保管のためのものだったという。放射性廃棄物の最終的な処分に苦慮している台湾だが、蘭嶼島には低レベル廃棄物が運び込まれた。

先住民の島に押し付けられた放射性廃棄物を、台湾の先住民の調査を続ける文化人類学者・桜美林大学の中生教授は問題視し、東日本大震災の3か月前に「世界」で論文を発表していた。今年4月、中生氏は蘭嶼島への調査団を結成した。メンバーは琉球大学の中村准教授や首都大学東京の加藤准教授、桜美林大学の渡辺教授など、各分野のエキスパートである。8月末、蘭嶼島での調査が始まった。

放射性廃棄物の貯蔵施設は大丈夫なのか。今年8月、台湾の蘭嶼島に日本の調査団が向かった。この島の先住民・タオ族は固有の文字を持たないが、石垣市立八重山博物館所蔵の「大波之時各村之形行書」によると、1771年に沖縄・八重山諸島沖の地震では大津波が発生したことがわかっている。琉球大学の中村准教授は蘭嶼島で地層を発見し、700年間で3回の津波が来た可能性があることがわかった。

放射線測定の専門家である首都大学東京の加藤准教授は、まず貯蔵施設の脇にやってきた。国際放射線防護委員会は平常時の被ばく許容限度を年間1mSvと勧告しているが、それを下回る値だった。だが、この貯蔵施設について加藤氏は、がけ崩れや巨大な岩の落下があれば施設が破壊され、放射性物質が海に漏れ出すことを心配していた。意外にも線量が上がったのは、蘭嶼島の南側にある貯蔵施設から最も離れた北部の集落だった。この地区には朗島小学校もある。この高い線量について加藤氏は、天然鉱物やかつて夜光塗料に使われたラジウムによる可能性も否定できないという。

医師で桜美林大学の渡辺教授は島民のアンケート調査を始めていた。渡辺氏は蘭嶼島の医療関係者や貯蔵施設の元作業員にも話を聞いた。元作業員の女性は現場の放射線管理はずさんだったと振り返る。

蘭嶼島調査の3日目、調査団は施設の内部へと入った。応対したのは池所長と、台湾電力のアドバイザーを長年務めている輔仁大学の謝教授だった。台湾電力は津波対策の追加措置を検討したが、必要ないと判断したという。内部のドラム缶については、多数のドラム缶が破損したため、全てを検査して詰め替えたという。その過程での放射性物質の飛散については、一時的に線量が上がったが、島民の健康への影響はなく、今後住民全体の健康調査を一層強化していくと強調した。

今月10日、中生氏と加藤氏は再び蘭嶼島を訪れた。高い放射線量が計測された集落・朗島で改めて測定を行うと、毎時103マイクロシーベルトの値が計測された。
今月10日、台湾の蘭嶼島の集落で桜美林大学の中生氏らが放射線測定を行うと、毎時100マイクロシーベルト以上の場所が新たに見つかった。原因としてコンクリート汚染の可能性も浮上した。だが、同じ場所で台湾電力や原子力委員会など、台湾側による測定では高い数値は出なかった。輔仁大学の謝教授は「10倍ぐらい。ちょっとおかしい。」と話していた。加藤氏によると、台湾側の測定器は放射性物質の種類によって測らない設定になっているという。一方、台湾側は付近の電磁波による影響を受けた異常値ではないかと主張した。

今月11日、蘭嶼島で住民説明会が開かれた。その場で島民の長年にわたる貯蔵施設への不信感が吹き出した。台湾電力側は会場を出るように言われて席を立った。中生氏は島民の代表に測定器を寄贈した。今後も調査を行うとしている。

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