越冬兄貴・兄貴がいた夏

@Guess_Tarjin 氏の綴るオムニバス小説。
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ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

この物語はフィクションっす!登場する団体・人物などの名称はすべて架空のものっすよ!(『越冬兄貴』『兄貴がいた夏』

2012-11-29 14:17:06
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

「難破船が寄りそったところで、どこにも行けねぇんだよ」兄貴との3度目のピロートーク、俺は殴られたように黙った。「誰かを愛する筋肉は、すり減ったら二度と戻らねえんだ…」悟ったように語る明菜兄貴に、俺は食ってかかった。「じゃあどうすりゃいいんすか!」俺は涙を流していた(『越冬兄貴』

2012-12-06 16:14:14
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

「雄クリトリス!っべーっす!雄クリトリス!っべーっす!」兄貴の乳首をいじりはじめて、もう小一時間たつ。「もっと強く責めてほしいっす!雄クリトリス!もっと強く!」俺の責めじゃ物足りないのか、よがり狂いながら兄貴が叫んだ。「あーなーたーがー!おもーうよーりー!つよーくー(『越冬兄貴』

2012-12-06 13:37:17
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

これが過去の呪縛か…「すみませんそこは低速ギアで一気に」昔どこかの車好きなヤンチャが、この兄貴を乗り回したのだろう。「…登り切る感じで…」その男のことが忘れられないのだ。同じ傷をもつ者として、この兄貴を愛してやりたくて俺はトップギアに入れた。「ゲラッゲラッゲラッバー(『越冬兄貴』

2012-12-06 13:18:11
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

「静香らしいわね」とマスターは目を細めた。「あの調子じゃすぐ浜に復帰できるっすよ」俺はそう答えると、グラスを置いて自分の股間に目をやった。「うめえか?」初老の紳士がスツールの下に膝まづいて俺のマラをしゃぶり倒している。岸とかいう料理評論家らしい。「おいひゅうございま(『越冬兄貴』

2012-12-06 00:47:11
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

うっす!俺、金曜日のスカラっす!三度の飯より着信のチェック好き変態野郎なんで、兄貴のようなDJくせえ野郎にピーポーピーポー叫びながらポリエスタシャツえりだけ巨大かまされて夜中すぎる頃にはカマゲン待機してるんで朝まで回し続けられたいっす!帰りたくないんでとめないでやってほしいっす!

2012-12-04 18:21:13
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

「病室でもマッパなんすね」「あったぼうよ!」ベッドの上の静香兄貴は少し乾いてみえた。「玉無しじゃあもうリングもできねえな」とさみしげな兄貴のマラをくわえこんでみる。これも見舞いのうちだ。「こんだけ勃ちゃあ立派すよ」と去る俺の背中に「おい!悔いのないよう自由に生きろよ(『越冬兄貴』

2012-12-04 00:03:50
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

「凍傷だって…」隣の客の話が耳に入った。(静香兄貴が?!)俺は聞き耳をたてた。「命に別状は?」「一命は取り留めたらしい。なんでも海で競パン露出してて、八連リングが車止めポールに凍りついて動けなくなったらしい。もう少し発見が遅れてたら…」ったく無茶しやがる兄貴だぜ(『越冬兄貴』

2012-12-03 17:03:00
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

「最近荒れてるわねえ。見てらんないわ!」フィスト貫通に失敗し、ケツを押さえながら酒をあびる俺をみて、ナオコマスターが言う。ここは負け犬のための止まり木だ。「アンタねぇ、ケツから拳いれても、ココロは掴めないのよ?」そうだよ俺は自分のココロをひっ掴んでひねり潰したいん…(『越冬兄貴』

2012-12-03 16:36:34
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

俺は1人になりたかったんだ、この冬の海で。「おぉ!来たな!」突然の声に振りむくと、茶髪の静香兄貴が競パン姿で立っていた。「兄貴!まだ焼いてたんすか?!」「あたぼうよ!オメー軽くスケベしていけよ!」俺は工藤兄貴の手をピシャっと払いのけると、車に戻ってエンジンをかけた(『越冬兄貴』

2012-12-02 21:00:28
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

「ちょいとアンタ何しにきたのよ!」俺を見るや小幸のマスターが詰め寄ってきた。「いきのいい新人が入ったじゃねーか」俺は精一杯の虚勢を張る。もし兄貴がここに帰ってきたとしても居場所はなかろう。蝋燭を垂らされた鼻フックが「ガーブトー虫ー!」と叫ぶのを尻目に俺は店を後にした(『越冬兄貴』

2012-12-02 19:45:34
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

もしかしたら兄貴は鴬谷のSMクラブに戻ってるんじゃないか?そんな想いを確かめずにはいられなかった。しばらく躊躇してドアを開けるとショータイムだったようで、テトラポットに跨って縛られ天井から鼻フックで吊られたチビが「宇宙に靴飛ばそう!」と歌っていた。やんややんやの喝采(『越冬兄貴』

2012-12-01 15:20:16
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

「どんだけ抜くねん…」くるよ兄貴は5巡目を迎えようとしていた。俺はただ呆然と眺めていたが、イモ系の花子兄ぃに目をつけられたようだ。「アンタなにしにきたん!」と竿を掴まれ、もうどうにでもなれと目を閉じると、あずさ兄貴と過ごしたあの駅舎が見えてきた。俺の射精も近い。(『越冬兄貴』

2012-12-01 15:11:08
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

くるよ兄貴主催のセンズリ乱交は大盛況だった。「今日はいくよちゃんがいーひんさかいに、心いくまで手淫しよやんかいさ!」兄貴の挨拶を合図に、どやさどやさのしこり合いが始まる。俺はふと我に帰った。いったいなんでここにいるのだろう。自分も失うにもほどがあるじゃないか…(『越冬兄貴』

2012-11-30 23:27:24
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

「姫をお迎えするように舐めんだよ!」俺は人生に迷うとRlKAC0兄貴に奉仕しにくる。「お前の尺には芯がねえ!」今は兄貴だけが生きている実感を与えてくれる。「快感はオマケなんだよ!ただただ集中しろよ!そしたら悲しいことなんて吹っ飛んじまうさ!」俺はむせたふりして涙を流(『越冬兄貴』

2012-11-30 12:17:28
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

俺はコートに肩パットを入れ表参道を歩いた。木枯らしが吹く表参道を肩で風切って歩いてやった。日本刀のようなその肩パットは、兄貴との思い出を切り裂いていく。もう涙も出ねえ。取り壊されたモリハナヱビルの跡地にくると俺は肩パットをはずし、「チキショーッ!」と叫んで…(『越冬兄貴』

2012-11-29 10:24:27
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

俺が目覚めたのは渋谷に差しかかる頃だった。いや目を開ける前には気がついていた。横に座っているはずの兄貴はいないと、そしてもう二度と会えないのだと。俺の手には、あずさ兄貴に渡したはずの肩パットが置かれていた。俺はとりあえず原宿駅でおりると、表参道を目指した。(『越冬兄貴』

2012-11-29 10:10:02
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

兄貴は山手線が好きだ。「遠回りでも、ちゃんと繋がってる気がするっしょー」と兄貴は言う。冬の昼下がりの山手線はとても心地よく、俺は兄貴の肩にもたれてウトウトし始めた。「原宿さついたら起こしてやっから」そんな兄貴の手に肩パットを託し、俺は目を閉じた。(『越冬兄貴』

2012-11-29 09:56:12
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

「ちょいと!その子連れていかれると困るんだよ!」小幸のマスターが叫んだ。「今年の年末はロクなことがありゃしない!あーヤダヤダ!」そんな言葉を尻目に俺たちは店を飛び出して鶯谷の駅まで走った。「これからどごさ行く?」「やっぱ表参道っしょー!」怖いものはもう何もなかった(『越冬兄貴』

2012-11-29 09:51:22
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

SMクラブ小幸のマスターは背が高く痩せぎすな男だった。「ところでアンタ、Sなの?Mなの?」俺が答える間もなく、奥の部屋からケツ掘りブランコがガシャガシャいう音とよがり声が聞こえてきた。特徴のある叫び声。あずさ兄貴だ!「あれね、最近入った子。カンタブラン子っていうの…(『越冬兄貴』

2012-11-29 02:12:35
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

「あいつのこと本気なのか?」ゆう子兄ぃの問いに俺は無言で頷く。「どうするべ温っちゃん?」「しょうがねえべ」少しのやりとりの後、温子兄ぃが語りはじめた。「あいつは今、鴬谷のSMクラブにいる。マスターの愛人になって、あまりに鳴き声がいいもんで中村の鴬って呼ばれてらあ…(『越冬兄貴

2012-11-28 14:01:33
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

隅田川の桟橋で、あずさ兄貴が捨てた肩パットを抱えてうずくまって泣いていた。「ザマァねえな!」ふと上から声がした「温子兄ぃ!ゆう子兄ぃ!なんでこんなところに!」「たまにゃぁ草の空気も吸わねぇとな」「だしょー!表参道ばかりじゃ息つまっちまう!」兄ぃ達は生粋の江戸っ子だ。(『越冬兄貴』

2012-11-27 21:35:39
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

「兄貴!なんで浅草にいんだよ!表参道で肩パットに風切って歩いてるはずじゃねーのかよ!」浅草寺の片隅で背中をまるめたその人は、まぎれもなく中村あずさ兄貴だった。「もう一度東京でがんばるんじゃなかったのかよ!」と激昂する俺に、兄貴は「もう肩パットは流行らねーんだよ!」と(『越冬兄貴』

2012-11-27 09:30:23
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

「おう、覚えてきたか?」今日はちさ子兄ぃのレッスンだ。「240小節のカデンツァってなんなんすか!しかも16小節に及ぶトリルって、どんだけ舌先チロチロが好きなんすか!」俺はやる気満々で兄ぃのデカマラを取り出し「ペルペトゥウム・フェラーレ」と題されたその曲を弾き始めた(『越冬兄貴』

2012-11-27 09:25:10
ゲスいほうのタージン @Guess_Tarjin

今日はバイオリンレッスンの日。「次回までに覚えてこい」とちさ子兄貴は分厚い譜面を出してきた。音符とともに詳細な指示記号が並んでいる。「ドが玉根、シが鈴口や。ちょっと弾いてみるか?」俺は兄貴のデカマラを引っ張りだすとアレグロ・コン・ブリオで始まるその曲を弾き始めた。(『越冬兄貴』

2012-11-27 00:17:47