「レイジ・アゲインスト・トーフ」#4「ウシミツ・アワー・ライオット」・再放送Ver(実況なし)
◆再放送◆ナッツ◆ 「再放送はこのあと3/20の15時からだよ!あと30分を切った!なんてこった!あたしゃビックリしたよ!さあ寄っておいで!見ておいで!トーフってなんだい?知りたいか?あたしゃ知りたいね!さあおいで!あんたも、あんたもだ!そこのあんたもだ!」 ◆プラーンーA◆
2012-03-20 14:37:21◆鯖?落下◆ 「なんだい!あたしゃもう着替えちまったんだよ!自動投稿サーバーが?ダウーン?困ったもんだ!え、なに?プランB?」 ◆プランB◆
2012-03-20 15:06:41(親愛なる読者の皆さん:15時からの再放送はUNIX問題により中止だ。わかりましたね?なおバッファーが復帰時にドバッと何かなったら、なんかそのウェブサービスーの人が内部でケジメとかしているんだと思うから、どうか責めないでやってほしい。以上です。)
2012-03-20 15:09:12◆再放送◆バナナチプ◆ 「再放送は今夜3/23の21:45からだよ!この前はどっかがサーバーダウンがどうとかで迷惑かけたね!あたしゃ知らないよ!今夜はうまくいくだろ!さあ寄っておいで!見ておいで!あんたも、あんたもだ!そこのあんたもだ!」 ◆ウォートカ◆豆腐◆
2012-03-23 21:19:59シガキ・サイゼンと二人のコケシ工場労働者は、サカイエサン・トーフ社襲撃を呼びかけるオリガミ・メールの地図に従い、ネオサイタマ西部の猥雑たる繁華街を歩く。紫や緑の毒々しいライトが夜闇を切り裂き、中でもひときわ明るく青いライトが、オイランハウスの並ぶ通りを煌々と照らしていた。 1
2012-03-23 21:50:59またネオサイタマのどこかで銃撃戦による交通規制が起こったようだ。そこかしこでタクシー運転手の罵声が飛び交っている。重金属酸性雨は束の間止み、天頂にはドクロめいた満月が昇っていた。そのドクロの口は、あたかもシガキたちに向けて「ナムサン……」と唱えているようにも見える。 2
2012-03-23 21:54:08「トーフ工場襲撃とは、物騒な世の中になったものだ」シガキが他人事のように呟いた。「何がおかしいものですか」とコケシ労働者「権力に対する抵抗なんてチャメシ・インシデントですよ。ストリートギャングは毎日のようにマッポと銃撃戦をくり広げて、交通渋滞を引き起こしているじゃないですか」 3
2012-03-23 21:57:12オノボリのように諭されたことに対して、シガキはいささか不満を覚えながら、こう返した「待て待て、不思議なのはサカイエサン・トーフ社が標的ということだ。確かに業界最大手ではあるが……あの1個10円の激安四連トーフ『カルテット』のお陰で、どれだけの貧民が食いつないでいることか」 4
2012-03-23 22:00:36「まあ、それはそうですが……」と、ほろ酔い顔のコケシ労働者たち「今回の襲撃は何でも奪い放題らしいですから、いいじゃないですか」。 これを聞いたシガキの胸に強い嫌悪感がこみ上げる。表にこそ出さないが、この無思考な連中を侮蔑した。俺もお前たちもカルテットを喰っているだろうに、と。 5
2012-03-23 22:04:28このように、シガキの中ではまだ葛藤が続いていた。本当にかつての勤め先、サカイエサン・トーフ工場襲撃に加わるべきどうか、彼は決めかねている。そもそも、そんな事が本当に起こるのかを確かめに来た、と言うべきか。そう思案しながら歩くうちに、コケシ労働者が「あそこですかね」と言った。 6
2012-03-23 22:08:00そこには地下駐車場に通じる旧式のイナリ型エレベーターがあり、手前には黒服の二人組が立っていた。背丈は同じ、体格も同じ、聖徳太子のような髭も、サングラスの傾き具合も、ポニーテールの長さも、すべてが奇妙なほど同じ。まるで双子だ。彼らは「トーフ関連」と書かれた立て札を持っている。 7
2012-03-23 22:10:18「あれ?あの人ですよ。ネオ・カブキチョでこのオリガミとティッシュを配っていたのは」とコケシの一人が言う「双子だったんですかね?」…… 一行は、紫色のオリガミ・メールをかざしながら近づく。シガキたちは気付かなかったが、紫色の面には小さく、交差する二本のカタナマークが入っていた。 8
2012-03-23 22:14:37黒服たちは地面に痰を吐いた後、品定めをするように三人の労働者たちを観察する。それからエレベーターのボタンを押し、シガキらに下へ行くよう無言で促した。錆付いたドアが開き、「限界です」という間違った電子音声が鳴る。鋭いシガキは直感的に思う、「何かおかしいな」と。だがもう遅かった。 9
2012-03-23 22:17:51「わくわくしますね」「バリキドリンクも支給ですからね」とコケシたち。電脳オイランハウスや違法麻薬シャカリキ・タブレットの広告ビラがくまなく貼られたエレベータは、紫の電灯を頼りなく明滅させながら、閉鎖された地下三階駐車場へと到着した。「限界です」と電子音声が鳴って、扉が開く。 10
2012-03-23 22:22:12薄暗いマグロ色の照明と湿った悪臭が、三人組を迎える。地下駐車場には既に数百もの人間が集結し、ごったがえしていた。奥を見やれば、二十台近くもの黒塗りトレーラーが、坂になった出口付近で縦列待機している。予想外の大規模さに驚き、シガキたちはエレベータ内でしばし呆然と立ち尽くした。 11
2012-03-23 22:25:23「ザッケンナコラー!」三人に対して突然、背筋も凍るような恐ろしいヤクザスラングが浴びせられる。地上にいた立札持ちと瓜二つの男が、危険なサスマタをちらつかせながら、素早く列に並ぶよう身振りで促してきたのだ。 「アイエエエ…」コケシたちは震え上がり、そそくさと前の長い列に並ぶ。 12
2012-03-23 22:28:28捨て鉢なシガキは動じず、大股で歩きながら駐車場全体を見渡す。暗い地下駐車場の至るところに、全く同じ顔つきの黒服たちがいた。彼らは皆凶悪な武器を持っており、キナ臭いどころの話ではない。シガキが列の最後尾に並ぶ頃、背後でエレベーターが到着し、新たな参加者たちが吐き出されてきた。 13
2012-03-23 22:31:41実は、黒服たちのポニーテールに隠された首元には、「Y-11/SK」から始まる製造番号とバーコードが刻印されている。彼らはヨロシサン製薬によって作られた、Y-11型バイオヤクザだ。無垢にして無教養なるネイサイタマ市民は、クローン技術が既に実用化されている事を知らないのである。 14
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