毎日新聞記者さんの「森の防潮堤」推奨発言をめぐる議論(2012年12月)
まとめ本体でも指摘されているが、地質学的な時間経過の中での歴史、生態系などを考慮しつつ、予算的制約や資源の調達の限界も含めて現代の人間生活との調和も考えなくてはいけない複雑な問題。それを「森の防波堤」.. http://t.co/JLjKWZqg
2012-12-14 13:02:36※「森(海岸林、防潮林)」が津波に対して持ちうる効果(減災効果)についてはまず、林野庁検討会の提言書『今後における海岸防災林の再生について』(2012年2月)の「〔第2-〕3 海岸防災林の津波に対する効果」(pp.6-9)を参照。
→▼林野庁|東日本大震災に係る海岸防災林の再生に関する検討会 http://www.rinya.maff.go.jp/j/tisan/tisan/kentou.html
※ほかに東日本大震災後の報告として、次の第4回検討会で配布された「資料6 現地調査等を踏まえた検討について(参考資料)(4の1)」に示されたシミュレーション結果等も参照。
→▼林野庁|第4回東日本大震災に係る海岸防災林の再生に関する検討会(平成23年12月4日)配付資料一覧 http://www.rinya.maff.go.jp/j/tisan/tisan/dai4kaikentoukaisiryou.html
※また、次の報告書(森林保全・管理技術研究会)の「第1章 津波と海岸林に関する資料の収集・分析 (河合英二)」に先行研究サーベイが、また第2章に「第4節 クロマツ引き倒し試験の結果 (北原曜)」がある。
→▼「津波と海岸林に関する調査研究事業(平成22年度調査報告書)」森林保全・管理技術研究会(平成24年1月) http://www.hozen-ken.jp/menu/2012-01tunami-mokuzi.html
※日本自然災害学会の学会誌「自然災害科学」第79号(Vol.25, No.3. 2006年)に特集記事「防災・減災に植生の機能をどう生かすか」がある。文献表あり。必読。 @nezu_nezu 氏のご教示。
→▼自然災害科学 79(Vol.25,No.3)|日本自然災害学会 http://www.jsnds.org/contents/shizen_saigai_back_number/ssk_25_3.html
→▼PDF:【特集記事】 防災・減災に植生の機能をどう生かすか http://www.jsnds.org/contents/shizen_saigai_back_number/ssk_25_3_263.pdf
※特集は次の構成; 「はじめに」(松村伸二)、「1. 海岸植生帯の津波防災への機能-減災か被害拡大か」(今村文彦・柳澤英明)、「2. 樹林帯の氾濫流抑制機能」(秋山壽一郎)、「3. 都市植生の防火効果に関する考察」(斉藤庸平)、「4. 渓畔林・河畔林の現地における機能評価」(渡邊康玄)、「5. 森林植生の長期変化と山地防災」(鈴木雅一)。
※「海岸林の津波減災作用」については、浅野敏之(鹿児島大学工学部海洋土木工学科教授)氏に各種の定量的な研究成果があり、2005年以降の論文は次のページでPDF提供されている。
→▼浅野敏之|最近の発表論文 http://oce.oce.kagoshima-u.ac.jp/~kaikou/asano/2007-2011.html
※なお、基礎文献として、村井宏・石川政幸・遠藤治郎・只木良也 編『日本の海岸林 :多面的な環境機能とその活用』ソフトサイエンス社(1992) などがある。
※「津波ディジタルライブラリィ」ホームページで、各種の論文や報告書がweb公開されている。
→▼【津波ディジタルライブラリィ】 http://tsunami-dl.jp/
※首藤伸夫 氏による論文「防潮林の津波に対する効果と限界 −過去の事例による判定−」(1985)が、「東北大学工学部津波防災実験所研究報告」第2号に掲載されている。津波ディジタルライブラリィで全文が提供されている。
→▼防潮林の津波に対する効果と限界−過去の事例による判定− ‐ 【津波ディジタルライブラリィ】 http://tsunami-dl.jp/document/098
※「宮城県立農業試験場 佐々君治山報恩会」による報告書「チリ地震津波における防潮林の効果に関する考察」(1960)が、津波ディジタルライブラリィで全文提供されている。付録として「附録 チリ地震津波と防潮林に関する現地座談会記録」(1960年7月)も収められている。
→▼チリ地震津波における防潮林の効果に関する考察 ‐ 【津波ディジタルライブラリィ】 http://tsunami-dl.jp/document/093
「宮脇方式」「潜在自然植生」
宮脇方式の植樹は現存植生を全否定しているのではなく、都市化により失われた森の一部を再生する、経済林に偏った森づくりを見直そうということです。「すべて元に戻せ」ではないです。RT @moriokahiguma 長年月人間が暮らしてきた以上現存する森はすべて「歴史的存在」です。
2012-12-14 13:13:18戦後の造林政策により日本の森の多くがスギ、ヒノキ、マツの森になり、しかも林業の衰退とともに、人の手の入らない劣化した森になってしまっている。都市部には森林が少ない。その現状から物事を考えるべきであり、正当性云々の議論に意義があるとは思えません。@moriokahiguma
2012-12-14 13:19:32宮脇さんは講演では「マツは根が横方向に張るので、津波に弱い」と的確に述べていらっしゃいます。RT @moriokahiguma 松の倒伏を潜在植生でないせいにしてますが地下水位の高低と根の深さの関係であることが明らかになっています。
2012-12-14 13:22:43松は深根性の代表樹種。津波の影響は地下水位高:根が浅く倒れた。低:根が深くはり倒れず折れたか残ったことが森林総合研究所の調査で明らかです。現地調査結果を軽視し「二次植生は弱い」という思い込みで発言されている時点で問題がでしょう。@hidetoga 宮脇さん・マツは根が横方向に張る
2012-12-14 14:34:30 ※森林総合研究所の被災海岸林調査については、次の「特別シンポジウム要旨パンフレット」の「7. 海岸林再生のための水文環境調査」など参照。(@moriokahiguma さんのご教示による。)
→▼森林総合研究所 東北支所|シンポジウム|海岸林の再生に向けて〔2012年7月27日〕 http://www.ffpri.affrc.go.jp/thk/research/meeting_for_reading_research_papers_etc/sympozum/20120727.html
※また、林野庁第4回検討会の「資料2 現地調査報告〔独立行政法人森林総合研究所 坂本知己〕」や「資料5 現地調査等を踏まえた検討について」なども参照。なお、「資料6 現地調査等を踏まえた検討について(参考資料)」の4-1、4-2も参照せよ。(「マツの深根性」については、4-1のpp.9-18 参看。)
→▼林野庁|第4回東日本大震災に係る海岸防災林の再生に関する検討会(平成23年12月4日)配付資料一覧 http://www.rinya.maff.go.jp/j/tisan/tisan/dai4kaikentoukaisiryou.html
スギ・ヒノキの拡大造林に反省すべき点があるのは明らかですが宮脇さんはコナラ・マツなどの二次林をも「間違った林」と公言されています。だから僕はそれは「その地域の生活の歴史を否定する」ことであり「潜在植生であることだけが正当性をもつ訳ではない」といっているのです。@hidetoga
2012-12-14 14:41:02→▼宮脇昭理論(「潜在自然植生」)による森づくりをめぐって。(2012年11月) - Togetter http://togetter.com/li/403075
少なくとも現在は、そういう言い方はされていません。長年、従来の植林・植栽方式と闘ってきた方ですから、その過程では、極端な言い方をされたこともあるかもしれませんが。RT @moriokahiguma 宮脇さんはコナラ・マツなどの二次林をも「間違った林」と公言されています。
2012-12-14 15:05:55「二次植生だから弱い」とは言っておられないと思いますが。RT @moriokahiguma 松は深根性の代表樹種。津波の影響は地下水位高:根が浅く倒れた。低:根が深くはり倒れず折れたか残ったことが森林総合研究所の調査で明らかです。「二次植生は弱い」という思い込みで発言されている
2012-12-14 15:08:02@hidetoga 数年前にテレビで長野県の森に対して「アカマツやコナラのまちがった森」と公言されておられましたが・・・・。相変わらずだなとしか思えませんでした。
2012-12-14 15:15:29潜在植生の照葉樹は強いから倒れないとは言っておられますね。同じことではありませんか。すくなくとも宮脇先生のマツについての発言は現地の科学的調査結果を無視して、自らの価値判断に依拠されたご発言だとは思われませんか?@hidetoga 「二次植生だから弱い」とは言っておられない
2012-12-14 15:20:48なんか、むかし、「森の防潮堤」の前身の批判と一緒に、土壌の断面をあっちこっち見て歩いて単位をもらった覚えが……。千葉の防風林……。
2012-12-14 15:15:33一つ申し上げたいことは、私は宮脇さんの理論、言説がすべて正しいとは思っていません。植物生態学の観点からの異論、森の防波堤構想への批判もあって然りです。しかし、私は植樹をしている当事者として、宮脇方式の植樹を評価し、その普及に努めたいと思っています。@moriokahiguma
2012-12-14 15:12:48荒れた森林をどうするのか、都市部で環境と防災の両面で意義のある森林をつくるにはどうすべきか。その問いに答えているのが宮脇さんであり、私たちの活動(まだまだ不十分ではありますが)です。ほかの考え、方式を排除するつもりはまったくありません。@moriokahiguma
2012-12-14 15:16:53森の防波堤については、「コンクリートの堤防で囲むのか」「土盛りとその上の森で津波の被害を軽減させるのか」のどちらがよいかということです。それぞれの地域が決めるのがよいと思いますが、少なくとも森の防波堤を国が認め、自治体が導入できるようにすべきです。@moriokahiguma
2012-12-14 15:20:38宮脇さんは林野庁の見解も取り入れて、マツと広葉樹の両方を植えるという考えになられています。RT @moriokahiguma 宮脇先生のマツについての発言は現地の科学的調査結果を無視して
2012-12-14 15:23:33個人としての活動であれば結構ですが毎日新聞社として普及されておられるので申し上げている次第です。また中央省庁の無理解で進まないというのもそれだけではないと思うので申し上げております。@hidetoga 私は植樹をしている当事者として、宮脇方式の植樹を評価し、その普及に努めたい
2012-12-14 15:23:48ご意見たまわりました。RT @moriokahiguma 毎日新聞社として普及されておられるので申し上げている次第です。また中央省庁の無理解で進まないというのもそれだけではないと思うので申し上げております。
2012-12-14 15:24:34有難うございます。多様なあり方をお認め頂けることが何よりです。ただ森づくりは一度始めるとやり直しが大変難しいので呈された危惧や疑問への配慮をお願い致します@hidetoga ほかの考え、方式を排除するつもりはまったくありません
2012-12-14 15:27:53