わいたんべさんによる「ノロウイルスにアルコールは本当に効かないのか」
意外だったのは、ノロウイルスの代替で実験によく使われてる、ネコカリシウイルス(ノロウイルスと近縁で、エンベロープ持たない)だとアルコールが割と効いてること(とは言え、次亜塩素酸よりかなり弱い)。ただし、この結果がノロウイルスにそのまま適用できるとは言えない感じ。
2012-12-20 10:04:52最近、ネコカリシウイルスよりはヒトのノロウイルスに近いとされる、マウスノロウイルスの培養が可能になったので、それを使って追試が行われてる。
2012-12-20 10:06:01ヒトのノロウイルスはまだ人工培養に成功してないのがネックで、いろいろと実験するのが難しい。古くに行われた実験で、ヒトの手指に付けた後でエタノール消毒したときには、6割程度しか減らなかった結果から「効き目は薄い」と判断されてる。
2012-12-20 10:09:10まぁ実際の運用上、この程度の効果では意味がないので、「エタノールは効かない。普通の手洗いで洗い流す方が大事」という結論は変わらない。
2012-12-20 10:10:36いやまぁ、今朝の連ツイの発端は、アルコール以外の消毒薬での消毒効果についての原報を探してたことだったりする。特に、次亜塩素酸と違って手指にも一部適用可能な、ヨウ素系とかオキシドールとかについて。でもヒトのノロウイルスそのもののデータは乏しい…ネコカリシウイルスのデータはあったが。
2012-12-20 10:52:31ノロウイルスを恐れて、キッチンハイターで手を洗った結果、手が荒れて角質のバリア機能が失われ、万一、後から別の菌による表皮感染を起こしたりしたら、本末転倒だと思うのね。
2012-12-20 10:55:29消毒用アルコールだって、手指にはあんまり連続で使いすぎないようにしてるのに。脱脂しちゃって手荒れの元になる。普通の手洗いと上手く組み合わせるか、回数増えるなら、スクラブ用のもの(手荒れ保護する成分が入ってるヤツ)を買って使うか。
2012-12-20 11:01:42あと、塩素系消毒薬の場合、置いとくだけでも失活していく(効果が薄くなっていく)ので。「手に振りかけても問題なかった」という場合、もうすでにヘタってて消毒効果もなくなってた、という可能性だってあるので。正直、その辺りが面倒というか、ヤヤコしい。
2012-12-20 11:20:55ただし「溶液として安定」ということは、裏を返せば「反応性が低くなってる状態」とも言える。次亜塩素酸の殺菌作用は、実はアルカリ条件下より酸性条件下の方が強い。ただ家庭用のハイターとかで、それをやろうとしちゃ絶対駄目。それで、一気に反応進むから「混ぜるな危険!!」の状態になる。
2012-12-20 11:34:42「正しいことになってる事」に従っている限り、いずれ変節する可能性は避けられない。本質的な部分に突っ込んで考える姿勢を保てば、変節しなくてもすむことが多い。
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