ほのぼの紫赤bot風邪ひきクリスマス(2012)

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葉山「ここ２日間くらいで赤司から一生分のありがとうを言われた気がする」根武谷「ああ。なんつーか、精神的に頼られてるって感じ？」実渕「そうねー。今までは物語に出てくる王様みたいだったもの」根武谷「王様は敬遠されるからな」葉山「赤司も人間だったんだ」赤司「僕はただの高校１年生だよ」

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【１２月２３日】氷室「アツシ！」紫原「あー室ちん。おはよー…朝から元気すぎでしょ…」氷室「手紙が来てたよ」紫原「…室ちんに？アメリカから？」氷室「赤司君からアツシに」紫原「…？…え！？赤ちんから！？」福井「朝からうるせーな！寮内に声響いてんぞ」氷室「その声が一番うるさいです」

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紫原「赤ちんから手紙…う、うれしーけど緊張する」福井「……なぁ、これ」紫原「…なに？」福井「果たし状？」氷室「果たし状…！赤司君カッコいいね」紫原「いやいや、果たし状だったら困るし…」福井「そういやお前、風邪は？」紫原「治ったー。福ちんも色々ありがとー」福井「…！お、おう」

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赤司「玲央、」実渕「大丈夫、速達だから朝には向こうに届いてるわ」《五分後》赤司「玲央」実渕「征ちゃん、数分起きに確認しに来ても結果は 変わらないわよ…」葉山「郵便屋さんにも冬休みあったりしてな！！」赤司「玲央…！！」実渕「コラ！征ちゃんが不安になること言わないの！」

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【拝啓 年の瀬の、寒気いよいよ厳しい季節となりました。なんて、堅苦しい挨拶から始まる手紙を敦が読めるとは思えないので】紫原「赤ちん…オレのこと馬鹿にしすぎだし…まー、実際読む気失せるけど…あ、いやでも赤ちんの手紙なら」福井「なにブツブツ言ってんだ？(小声)」氷室「さぁ…(小声)」

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【僕は、敦のことも自分のことも何も分かっていなかった。そして結果的に敦を傷つけてしまった。ごめんなさい。こんな未熟な僕だけれど、一つ分かったことがある。それは敦が大切だという事だ。許して貰えなくてもいい、僕は敦とこれからも一緒に居たい】紫原「赤ちん、字きれー…あーあ…泣きそー…」

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葉山「すっかり元通り！って感じ？」赤司「…？ああ、まぁそうだな。なんだか吹っ切れた感じはするね」根武谷「病み上がりでこの練習量…きつくねーのかよ」赤司「余裕だよ。僕はバスケも敦も、全てに勝つから。その為の努力は惜しまない」葉山「うーん…なっんかズレてんだよなー」赤司「…？」

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紫原「まさ子ちーん。オレもう行かないとダメだから早退するー」荒木「ハァ！？ふざけんな！」紫原「ごめんなさい。明日はいつもの100倍頑張るから許してー！じゃーねー」荒木「……なんだ、アイツ」氷室「あー…多分ですけど、京都に行きました」荒木「京都！？」

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紫原「もしもーし」氷室「飛行機は間に合いそう？」紫原「うん！」氷室「帰りは明日の朝の飛行機に乗れば間に合うだろうから、調べてメールで送るよ」紫原「…ん。ありがとー室ちん。なんか室ちんって本当にオレのお母さんみたいだね」氷室「そう思うなら早く仲直りしてお母さんを安心させてくれ」

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紫「赤ちん！」赤「……！？あ、敦！？」紫「部活終わったのー？」赤「ああ。…え？どうしてここに？えっと、寒いからとりあえず家の中に…って、うわっ」紫「…ごめんね」赤「……僕のほうこそ、ごめん」紫「赤ちんあったかーい。カイロみたい。…オレ、手紙とか苦手だから直接言いにきちゃった」

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紫「オレの手はおっきいから大丈夫だよ。赤ちんを離さない。室ちん達も、お菓子も全部離さない。だから、離れていかないで。全部、オレが守るから」赤「…うん。僕も、敦の手を包み込めるくらい大きくなるよ。敦が辛い時は僕が敦の手を握ってあげられるようになる」

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赤「い、今から僕は我が儘で子供染みたことを言う」紫「赤ちん、」赤「……敦に幸せになって欲しい。そして、出来ることなら、僕が敦を幸せにしたい。敦の幸せの１つに大事なモノの１つに、僕を入れて欲しい。自分勝手なのも分かってる。…けど、僕も幸せになりたい…敦がいないと僕は幸せになれない」

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赤「相手に伝わらないことも相手を傷つけることも沢山あるけれど、それでも、言葉にしないと始まらない。一人で生きていけるのなら、誰かと話す必要なんてないんだ。僕には、敦が必要だよ。これからも敦と色んな話をしたい」紫「オレも、赤ちんが必要だよ。すごく大事。もっと自分勝手になっていいよ」

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紫「オレも幸せにしたいし、幸せになりたい。赤ちんがいて始めてオレの幸せは完成するから。いつか言えたらいいなってコトもイッパイある。住む場所がもっと遠くになっても、赤ちんがオレのこと忘れても、オレには赤ちんが必要なの。ずっと傍にいてよ、赤ちん」赤「うん。…ふふ、なんか、安心した」

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紫「へへへ、オレもホッとしたー。良かった、仲直りできた」赤「そうだね。良かった」紫「…ぎゅー」赤「敦、苦しいよ」紫「んー…、…なんか…安心したら、涙出てきちゃった。格好悪いから見ちゃダメー…」赤「まったく…」紫「赤ちんだってオレのことぎゅってしてるじゃん」赤「…僕も敦と同じ理由」

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紫「ねー赤ちん。赤ちんの眼は先が見えるんでしょ？この先も、赤ちんの横にオレはいる？」赤「僕の眼はそういうのとは違うよ。僕は予言者ではないから。分からない」紫「分かるよ。赤ちんの言うことはゼッタイだから。仮に赤ちんが嘘ついたって、オレがどんなことしてでも本当のことに変えてあげる」

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赤「どんなことしてでも？」紫「うん。世界征服も出来るし」赤「はは、敦は頼もしいな、本当」紫「うん」赤「予言者になりたいね」紫「…ん」赤「…僕達は、子供だね」紫「…うん。ごめんね、赤ちん」赤「敦、」紫「色んな人に迷惑かけちゃった」赤「…僕も色んな人に迷惑も心配もかけてしまった」

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紫「…オレ、早く大人になりたい。大人になったらどうにもならない事も上手く解決出来るよーになるのかな。寂しいのも、距離も…心ん中で整理出来るよーになるのかな」赤「どうだろうね。案外、大人も僕達みたいに悩んでいるかもしれないよ」紫「え〜…」赤「僕達も誰かを助けられる大人になりたいね」

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紫「うん。…はぁ、なんか人間って大変だねー」赤「随分話が大きくなったな」紫「タイムマシンで未来のこと見れたらいいのにー」赤「見れないから面白い、という考え方もある。……僕は予言者にはなれない。命令をする気もない。だから、敦にお願いするよ。この先も、僕の隣にいてください」

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紫「赤ちん。オレね、赤ちんのこと」赤「いや、その先は言わなくていい。敦の気持ちは分かってるつもりだから。僕はこの先、敦が誰かと付き合ったりしても結婚して子供が生まれても、僕達の関係は変わらないから安心して」紫「…えーっと、ちょっと待って。すっごいシラケた。うわー心が折れる音した」

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紫「赤ちん、ホントにニブイ。けど、まぁ…オレも赤ちんに遮られてちょっと安心しちゃったけど。ちゃんと覚悟決めてから、もいっかい言う」赤「何の話？」紫「んー？赤ちんはメンドクサイなーって話」赤「は？」紫「赤ちんも好きな人出来れば分かるよー…はぁ。赤ちんのアホ」赤「さっきから失礼だな」

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赤「ところで敦、晩ご飯は食べた？」紫「んーん。昼間に出て、夕方にこっち着いたから何も食べてないよ。…そーいや、お腹減ったー」赤「…そうだろうと思った。寒いから家に入ってご飯でも食べよう」紫「赤ちんがなんか作ってくれんのー？」赤「いや、出前」紫「あーうん。そーだよねー」

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【12/23夜】赤「なにか食べたい物はある？」紫「んー出前って時間かかるし。オレ、お腹減ったし。カップ麺とかでいーよ」赤「…カップラーメンのことか？」紫「うん。外出てるついでにコンビニいこー」赤「あ、ああ。…カップラーメンを買うのも食べるのも初体験だ」紫「えっ」

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【12/23夜】赤「沢山種類があるんだね」紫「うん。どれにするー？」赤「えっと…紅しょうがが入ってなければどれでもいい。…どれが定番のカップラーメンなんだ？」紫「コレかなー」赤「へぇ。意外に軽いな」紫「そんな慎重に持たなくても、まだお湯入れてないからこぼれないよ」赤「…そうか」

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【12/23夜】紫「はぁ〜…外寒かったねー。こたつサイコー」赤「敦、気を緩めるな。あと３０秒でラーメンが完成する」紫「んー。そんな細かく気にしなくてｍ「駄目だ。時間は守らないと」…まぁいいけど。あと何秒？」赤「あと１０秒…５、４、３、２、１」紫「完成ー。フタあけていいよ」