まあ、別に私の考察が正しくて、牧野さんの考察が嘘だというつもりはないけれど。そもそも私の考察だってそれぞれ(エビデンスレベルはそこそこの)論文2報だけで検討しているに過ぎないし。
2013-01-04 15:41:29ただ、http://t.co/UB8b8tD8 がある種のバイアスを持ってまとめられているとも読み取れるし、それを牧野氏の主張をバイアスだと思うのは他ならぬ読み手にバイアスがあるからだと誘導するナラティヴが気になるわけだ。
2013-01-04 15:41:41こちら→http://t.co/Ari4tAyx も別に私はどちらが正しくどちらが間違っているなどと論評する立場にないけれど、これを当事者でもない牧野氏がまとめて公開する行為そのものが上記のナラティブを考えると実に象徴的であるということで。
2013-01-04 15:41:56牧野さんよりレスがありました。以下はそのやり取り(一部エアリプ含む)。
それ以前の問題として Imaizumi et al. 論文って LSS サンプルそのものとは違うよね?サブサンプルをこの著者達が放影研とは別に調べたものだから。
2013-01-04 18:08:45まあだから、 2 倍間違えた上に LSS とは違うものをもってきてそれがチェルノブイリのデータと信頼区間の範囲内だからといって、 LSS についてなにかいったことにならないのではないかと思うのでした。
2013-01-04 18:08:47@tonkyo_hanage 検討ありがとうございます。この比較では DDREF についてはどのように考慮していますか?あと、Imaizumi et al. は「LSSサンプルについての調査」ではあっても、期間、サンプルも制限されていて LSS調査そのものではないように思います。
2013-01-04 18:29:38@jun_makino んと、これはLSS調査の中のサブコホートの集団(AHSコホート)を用いたNested case control studyですね。著者も放影研ですし、放影研の公式見解としてよいと思います。コホートではなく症例対象研究にした理由はまとめに記した通りです。
2013-01-04 20:50:57↓え?だからこそ累積の発症者をカウントしているからLSSコホート研究のERRと同じ結果になるということになるんだけどな。大丈夫かいな。
2013-01-04 20:54:52えーと、論文ちゃんと読むと、甲状腺がんのほとんどは調査期間「以前」に手術 したものなのか。それで数が妙に多いのね。つまり、甲状腺がんについては 調査期間のものではなくて 2003 年までの全体であると。
2013-01-04 20:30:54つまり、 https://t.co/gBTCguOP 「 JAMA の方は被爆後約 50 数年時点でのオッズ比増加を見ていて」 は間違い。
2013-01-04 20:30:56↓あれ、Prestonらの研究は年齢、性別ごとに全部層別化しちゃって個別に出しているから(他のがんとの比較という意味ではこっちの方が同じ土俵での比較だからいいけど)、当然誤差範囲(というかポアソン回帰の最尤推定値)も精度悪くなるんだけどな。
2013-01-04 21:10:22↓いや、コホートでポアソン回帰の人年の分母が大きくなってしまうので推定値の誤差範囲が大きくなってしまうわけで。「データがよい、悪い」ではなくてリスク増加の見積もりの幅を狭める効果がある、ということなんだけどな。
2013-01-04 20:57:33そういう問題があるから、(甲状腺癌も含めて)罹患率や有病率の低い甲状腺疾患を同じ土俵で比較しようという意味で症例対象研究にした、というところが実情ではないかなと。
2013-01-04 21:12:57というわけで、 Imaizumi et al. 論文の価値は甲状腺がん以外の甲状腺 疾患について追加調査をしたことで、甲状腺がんについては Preston et al. 2007 とかの LSS 調査に比べてデータが良くなっているわけではない。
2013-01-04 20:30:58大事なのは(層別化する前の)サンプルの総数ではなく、モデル推定に使うデータの(症例の)サンプルサイズなんだけど、それを完全に見落としているように思われ。
2013-01-04 21:15:50なので、甲状腺がんについては Preston et al. 2007 の 30 歳被曝、 70 歳 時点で ERR が 0.57/Gy という数字を使って議論するのが適切であろう。 10 歳被曝にしても ERR は倍にはならないくらい。
2013-01-04 20:31:02@jun_makino あと、この研究ではLSS研究みたいに層別化していないので、そもそもDDREFは研究デザイン上考慮できないと思います。そもそもDDREFはリスク管理のための結果の解釈法であって、論文で考慮すべき因子ではないかと。
2013-01-04 21:43:06